癒着を越えて、父親と「娘として」繋がるということ

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癒着


明日の引越に向けて、荷造りが9割方終わりました。


あとはHDDと布団周りとメイク道具を明日起きてから片付けて、すべてのダンボールのフタを閉めて引越屋さんを待ちます。


一応、オリジナル家族で過ごす最後の夜だったので、両親が焼肉でお祝いをしてくれました。


極上カルビと牛刺しと牛肉の握り鮨とユッケ…。

全部私の好きなもの。気づいたら生肉ばかりを頼んでいた…。

親子三人での最後の晩餐です。


母とは、結婚が決まってからよく「結婚とは? パートナーシップとは?」について会話をしていたのですが、父とはまったく話していません。
それどころか、お祝いの言葉も一度ももらっていませんでした。

父は会話下手で、これまでずっと食べ物や物を買うことで愛情を示してくれることが多く、冗談やケンカ、説教以外のコミュニケーション(冷静でまともな対話)をしたことは、記憶にある限り一度しかありません。

社会人になったばかりのころ、仕事上の人間関係で悩んでいて、出張で東京に来た父にステーキをごちそうになりながら相談をしたら、「アンチと仲良くなりなさい」というアドバイスをもらったことがありました。


それは、とても有益でありがたいアドバイスでしたが、「娘として」というよりも「息子(男)として」「大人として」「社会人として」のコミュニケーションだったような気がします。


「父と娘として、私が望むようなコミュニケーションをとったことがこれまでほとんどない」と気づいたのは、30代半ばのことでした。

私が思春期で反抗期に入るまでは「子ども&子ども」のコミュニケーションだったような気がします。

夏に結婚を決めたことを報告した時からしばらくは意地悪をされて、それは「子ども&娘」、あるいは「子ども&母親」的なコミュニケーションだったように思います。


小学生男子が好きな女の子が他の男子に取られそうで、スカートめくりをしたり、皮肉を言ったり、からかったりするような感じです。

それが今回、私がいよいよいなくなるという前日になって、ようやく「父&娘」としてのコミュニケーションが取れたように思います。

お祝いの焼肉屋さんで私の大好物ばかりを食べて満足した頃、母が「お父さんから何か言葉はないの?」と促してくれました。


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そこで父はようやく祝福と「幸せになってほしい」ということ、結婚を長続きさせるためのコツを言葉にして伝えてくれました。

私のまじめな質問に父がはぐらかさないできちんと答えてくれたのは、記憶にあるかぎり、社会人になったばかりのときに仕事で相談したとき以来。
約20年ぶりのことです。


人生で初めて、父と心が通じ合えたような感覚、まともにコミュニケーションを取れたような感覚がしました。


「娘&父親」としての『まともな』『手応えのある』コミュニケーション。

私がずっと欲しかったもの、求めていたものは「コレだ!」と思いました。


私と父とでは、根本的に愛情の示し方がちがっていたのです。
(父は食べ物やプレゼント、私は対話でのコミュニケーション。もちろん両方あれぱいいけれど)

結婚して、本当の意味で父の庇護下から離れることにならないと、私と父は「父&娘」としてのまともなコミュニケーションを取ることができなかったのです。


「父親&娘の愛あるコミュニケーション」が、これほど絶妙で難しいものなのかと、体験したあとでも改めて実感しました。


見た目や実際の関係性では「父親&娘」でも、コミュニケーションの仕方は無意識のうちに「子ども&子ども」「父親&息子」「息子&母親」などに、簡単にすり変わっていたのです。

最近まで三角関係の罠のパターンを持っていたので、そこには癒着があり、母との「父をめぐって女としての勝ち負け」の土俵もありました。
母からは、思春期の頃から父の悪口を聞かされ、私に父を嫌わせるような遠隔操作がありました。(これも癒着です)

その前の幼少期には、おそらく私と父はとても親密な関係だったのだと思います。
父を誘惑した感覚が、私のなかには残っています。
(これも癒着です)

それらすべての不健全な関係性や癒着を癒して、ようやく結婚に至りました。


そして、今日。
「母親の目の前で、子どもでありながら女である自分」で、父と接することができました。
とくに意識してそうしたわけではなく、自然とそういう状態になったのだけれど、このバランス感覚で父と接するのは、これまではとても難しかったのです。


精神的に

父の娘であること

母の娘であること

両親の娘であること

両親から等しく愛を受け取ること

私も等しく両親を愛すること。


結婚前日に(入籍はしてるけど物理的に)、両親と健全な三角関係になりました。

この関係性をずっと待ち望んでいたような気がします。

両親から本当に愛されているということを、やっとしっかりと受け取ることができました。

SONY DSC

そして、私にとって「心を通わせるコミュニケーション」がとても重要なものであるということも再認識しました。

これから結婚したあとのほうが健全に「父親と娘」をやれそうな気がしています。

結婚前に、両親との癒着を越えて「父&娘」として繋がれて、よかったです。

ようするに父親に精神的に「甘える」「頼る」ということですね。

それがなかなかむずかしかった…

40歳手前にして、ようやく実践できました!

父と繫がり許すことができたので、仕事やお金回りがさらによくなるかな^^

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