都市部ではあまり関係がないという人もいるだろうが、車の所有者には毎年訪れる自動車保険の更新。
一年でプランががらりと変わることもあるので、ここで大きくコストダウンできることもある。
最近では、年齢、免許の色、目的、走行距離など細かい条件で保険料を設定する「リスク細分化型」が主流であり、条件がはっきりしていればかなり料金を抑えることができる。さらに自動ブレーキや自動運転アシストが普及しつつあることで事故率が低下、その影響により保険料率算定の基準が下がることとなった。実質的には4~5%といったところだが、少しでも安くなるのはありがたい。
そこで、今回はディーラーなどを通して契約する「代理店型」とネットなどで直接申し込む「ダイレクト型」を合わせて、オススメの保険を選んでみた。
全労災「マイカー共済」
代理店型のメリットは、昔からいわれているように「事故対応では代理店型の方が安心」である。例えば、ダイレクト型は最大20時で当日の初期対応を締め切ってしまうが、大手損保なら24時間の対応が可能である。
そのような代理店型のメリットを備えながら、保険料も安いのが『マイカー共済』だ。
リスク細分化型という方式ではなく、免許の色で保険料に違いはない。等級割引も唯一22等級まであり、年齢別の保険料も他の代理店型よりも安く、弁護士費用特約の範囲が対自転車事故までをカバーしている。ロードバイクが車道に増えた現在では頼りになる。
一例だが、30歳(12等級)距離5,000kmでの保険料は49,760円、40歳(20等級)距離5,000kmなら35,570円となっている。
マイカー共済 → 公式HP
GK車の保険
三井住友海上の『GK車の保険』も代理店型だ。
料金的には一般的な代理店型自動車保険と変わらないが、特約が豊富なのが特徴である。注目したいのは、弁護士費用特約の範囲が日常事故にまで対応していること。これは、歩行中に自転車にぶつかられた事故なども含まれている。平日・休日問わず24時間初期対応が可能な点もありがたい。サービス拠点数もマイカー共済の77に対して、こちらは227もある。
GK車の保険の例では、30歳(12等級・ゴールド)距離5,000kmでの保険料は61,240円、40歳(20等級・ゴールド)距離5,000kmなら41,380円となっている。
GK車の保険 → 公式HP
総合自動車保険 Type S
ダイレクト自動車保険で有名なのが、ソニー損保の『総合自動車保険 Type S』である。
保険料が安いのが特徴だが、ソニー損保の場合は拠点数も多く、走行距離に応じた料金設定も細かいので助かる。予想距離も短かった場合には、その分を翌年に繰り越せたり、事故があった場合には24時間セコムが駆けつけてくれるのも心強い。バッテリー上がりやパンクなど、日常のロードサービスも無料付帯となっている。こちらの弁護士費用特約の範囲も、日常事故にまで対応したものに選択することができるので、カスタマイズの幅が広いのだ。
総合自動車保険 Type Sの例では、30歳(12等級・ゴールド)距離5,000kmでの保険料は38,420円、40歳(20等級・ゴールド)距離5,000kmなら28,020円となっている。
総合自動車保険 Type S → 詳細HP
自動車保険
そのものズバリのネーミングはイーデザイン損保の『自動車保険』。東京海上グループのため、基盤がしっかりしている。最近急上昇の保険会社だ。
こちらの保険のメリットは何よりも料金が安いこと。弁護士費用特約も自動で付帯する。個人賠償責任特約が設定されていないが、料金が安いだけに仕方ないだろう。あまり運転せず、事故を起こす可能性が低い人にはいい。
こちらの自動車保険の例では、30歳(12等級・ゴールド)距離5,000kmでの保険料は33,550円、40歳(20等級・ゴールド)距離5,000kmなら21,980円となっている。
同条件とした場合に、ソニー損保より30歳で4,870円、40歳で6,040円も安い。
イーデザイン損保 → 公式HP
おとなの自動車保険
セゾン自動車火災の『おとなの自動車保険』は、ダイレクト型のなかでは際立っている。
40代、50代の保険料が安く、まさに「おとな」の保険だ。ALSOKが24時間事故現場に駆けつけてくれ、国内での示談交渉付きで無制限保証。ダイレクト型には珍しい充実した内容である。センター数が少ないのが難点だが、コストパフォーマンスを考えれば十分といえるだろう。
おとなの自動車保険の例では、30歳(12等級・ゴールド)距離5,000kmでの保険料は43,800円、40歳(20等級・ゴールド)距離5,000kmなら22,990円となっている。ちなみに同保険では、35歳以上なら他者と比べて安いとしている。
おとなの自動車保険 → 公式HP
最後に
先にも書いたように自動車保険はリスク細分化型により、自分に合わせた保険を選べる一方でどれにしたらいいのか迷うことも多い。そうした場合には、大きく「料金」と「サービス」のどちらかを取るかで決めよう。料金がサービス(保証)内容に比例してくるのはどの保険でも同じだからだ。
使わないに越したことはないが、万が一を考えて慎重に選んでいただきたい。
※この記事の料金やサービス内容は、すべて2017年7月現在のものです。
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