日本のアニメ
海外でも日本のアニメは大人気だ。
台湾の今の20代から30代の若者は、幼い頃からテレビで放送されていた日本のアニメを見て育ったという。
筆者が台湾に在住していた頃、何人かの若者に聞いてみたところ、その大半がそうだった。
彼ら曰く、台湾のアニメは面白いものがないという。幼児期には「しまじろう」と一緒に色んなことを学んだという。
ドラえもん、クレヨンしんちゃん、ちびまる子ちゃん、ワンピース、こち亀などが王道といったところである。最近では鬼滅の刃も人気でテレビで放送されていた。最近公開されたスラムダンクの映画も、台湾でも評価が高かった。
ドラえもんは中国語で「小叮噹」とか「多拉A夢」(後者は発音が日本語のドラえもんと非常に似ていることから付けられた名前)と呼ばれている。
中国大陸でもドラえもんはキャラクターとしても人気で、お店の名前などでも使用されている。火鍋屋やレストランなどの店名に使われたり、屋台ではドラえもんの人形焼が売られていたりする。
しかしどれも商標など取っているはずもなく、クオリティーもイマイチである。
筆者は一時期いろんなドラえもんの写真を集めることにハマっていた。どれも絶妙でクスッと笑えるドラえもんだからだ。
それでもなんとなくドラえもんというだけで、OKのようだった。
ドラえもんの秘密道具
人類の夢を叶えるドラえもんの秘密道具は、誰もが一度は「あの秘密道具が本当にあったらなあ。。」と考えた事があるだろう。
今回は中国メディアで
「ドラえもんの不思議なポケットの秘密道具のいくつかは、今の時代に実現した」
参考 : 啦a梦的神奇口袋
と取り上げられていたので、その中の一つを紹介しよう
「トレーサーバッジ」
これは、のび太がジャイアンズのマネージャーに任命されたというお話である。しかし連絡しようにも友達の居場所が一向に掴めない。
そこでいつものようにドラえもんに頼むと、ドラえもんはポケットから「トレーサーバッジ」なるものを取り出す。
友達はのび太から隠れることはできない。みんなは薄気味悪がる。
最終的にはそのカラクリがスネ夫にバレてお仕置きを喰らう、といったいつもの流れだ。
このお話はドラえもん9巻の中の1話であり1975年11月1日発行だ。現代の私たちが読むと、かなりの個人情報漏洩問題である。
これはまさに現在の「GPS機能」だ。
GPSの前身は、1958年にアメリカ軍で開発されたトランシット人工衛星を使って、移動するものや人の位置を特定するというものだ。
1964年正式にこのシステムが投入された。そして1970年代には海陸空軍が連合して地球規模で機能するGPSを開発した。
今では携帯電話には当たり前のようにGPSがついている。2021年にはApple社がAir Tagの発売を開始した。
Bluetoothの届く範囲内ならどこにあるか探すだけでなく、音を出すことも可能になり更に便利になった。
恐竜の名前にもなった
2021年7月10日、中国四川省で4つの恐竜の足跡化石が見つかった。これは後に新種と認定される。
この発見に携わったのが39歳の邢立教授だ。
彼は大好きなのび太の苗字を取り入れ、この新種の恐竜に「Eubrontes nobitai」と名前をつけた。
名前の後ろに「野比」が入っている。
これには反日を掲げる多くのネット民から
「なぜ中国で見つかった新種の恐竜に、日本のアニメにまつわる名前をつけるのか!」
などの反論があったようだ。
だが教授はこう語る。
「恐竜の発見や研究に国境はない。私はこの恐竜の名前を通して中国と日本の距離を縮めたい。」
これには日本のドラえもんファンも大喜びしたことだろう。
このようにドラえもんは今もアジアでは根強い人気を誇っている。
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