関帝廟参拝のきっかけ
筆者は、恐竜や三国志のファンであるとともに、30年来の浦和レッズサポでもある。
4月29日の名古屋グランパス戦で、浦和レッズのマスコットキャラクターのレディア、及び家族と初対面を果たした。
そして、レディアの妻のフレンディアや子供のシャーレ、ディアラとはツーショットが撮れたものの、自分がレッズサポになるきっかけとなったレディアとだけは、ツーショットが撮れず悔しい思いをしていた。
リベンジの機会を待っていたところ、8月24日の川崎フロンターレ戦で浦和レッズが「炎日(えんにち)」というイベントを行う事が分かり、過去の例からレディア一家がやって来ると期待し、浦和遠征を決意した。
とはいえ、ただ浦和に行くだけでは面白くないし、折角なら関東にいる友人とも会いたい。
何か関東でイベントはないかと探したところ、パシフィコ横浜で巨大恐竜展が開催されている事を知り、「これは行くしかない」と試合前に行く事を決めたのだが、横浜といえば推し武将の関羽が関聖帝君として祀られている「関帝廟(かんていびょう)」があるではないか。
こうして筆者は、4ヶ月ぶりに友人と会う事をメインに、関羽と恐竜、そしてレディア一家に会うために関東遠征を決意したのである。
関帝廟とは
まず、関帝廟(かんていびょう)とは何ぞやという話だが、簡単にいうとその名の通り、三国時代の武将・関羽を、関聖帝君として祀った廟(宗教施設)である。
日本では主に、横浜と神戸が有名である。
横浜の関帝廟は、1862年頃に小さな祠が建立されたことから始まり、徐々に拡張、改修が行われ今に至る。
日本の関羽信仰の総本山と言っても過言ではないだろう。
過去に震災や空襲、火事によって3回失われており、現在は1990年に開廟された4代目の建物である。
関帝廟に到着
8月24日、新幹線に乗って新横浜に向かう。
10時少し前に新横浜に到着すると、10時30分に元町・中華街駅で友人と合流し、早速関帝廟へ向かった。
「関帝廟通り」という、三国志好きなら関羽ファンでなくてもワクワクさせられる通りを進むと、ほどなくして関帝廟が見えて来た。
三国志ファンになって20年以上経つが、ついに関羽…いや、関聖帝君と対面出来る。
宗教として関羽信仰を崇拝しているわけではないが、ファンという意味では関羽信者である筆者にとって、長年夢に見ていた瞬間が目の前に迫っていた。
参拝ルール
関聖帝君と対面した感想の前に、まずは関帝廟の参拝ルールから説明する。
ここでは、来場者全員が参拝する事を前提に紹介しよう。(関帝廟の敷地に入るだけなら無料)
まずは、500円を支払って線香を購入すると、参拝証としてカードも貰える。
そして、1~5と書かれた香炉の順に線香を供え、香炉に向かって3回礼(お辞儀)をする。
以下、関帝廟公式サイトより引用
順番に5つの香炉に線香を供えていきます。
玉皇上帝には国泰平安を願い、関聖帝君には商売繁盛と入試合格、家内安全と学問を願い、地母娘娘には健康と除災を願い、観音菩薩には解難と健康、縁談と安産を願い、福徳正神には金運と財産保全を願います。 『関帝廟 公式サイトより引用』
関聖帝君とご対面!
本殿に入る最大の目的は、もちろん関聖帝君とのご対面だが、中心に鎮座する関聖帝君を真っ先に礼拝するわけではない。
関帝廟には関聖帝君以外にも多くの神が祀られており、左から順に礼拝するため、関聖帝君は2番目となる。
以下、関帝廟公式サイトから引用
廟内に入り、まず本殿から南の正門に向けて玉皇上帝に参拝し(天空に住む神様でご神体はありません)、次に中心の関聖帝君、左の地母娘娘、右の観音菩薩、斜め右の福徳正神の順に参拝します。『関帝廟 公式サイトより引用』
改めて関帝廟内の礼拝ルールだが、各像の前に跪き、住所、氏名、生年月日を述べてから願い事を伝える。
大袈裟に「跪く」と書いたが、像の前にクッションのような台座があるので、その上に正座して礼拝をするイメージが正しい。
筆者は、ドラマ『三国演義』の影響で、両手を口のような形にして礼をする「作揖(さくゆう)の礼」で礼拝したが、礼にまで厳密なルールはないと思うので、ご自身の思う形で関聖帝君に対する礼拝と願い事をすれば良いだろう。
関帝廟の感想
ようやく対面する事の出来た関聖帝君に対して、これまで抱いてきた尊敬と感謝の気持ちを伝え、筆者の座右の銘である「無病息災無事是名馬」が今後も末永く続く事を願い、関帝廟を出た。
関帝廟に着いてから出るまでは30分程度であろうか。寺社の規模としてはそこまで広くないため、あっという間だった。
関羽の生涯の紹介や、三国志関連の資料を集めた博物館のようなスポットは存在しない。
礼拝以外に、行う事や見るものもほとんどなく、自分のような関羽信者や三国志ファンが関聖帝君に対する礼拝を行うための価値はあっても、旅のメインとして訪れるようなスポットではない、というのが率直な印象である。
とはいえ、目の前で関聖帝君を見られて感動したし、関聖帝君に付き従う関平と周倉の姿も見られて嬉しかった。
ファンとしては、訪れる価値は大いにあるだろう。
今回の関帝廟参拝は、筆者にとって長年の夢を果たす特別な体験であった。
来年以降は日程が合えば「関帝誕」に参加し、関聖帝君の誕生日を是非とも祝いたい。
参考 : 『関帝廟 公式サイト』
文 / mattyoukilis
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