年を取るにつれ、「体の節々が痛い」「人の名前を思いだせない」等、いろんな症状が出てきます。
日常生活を送る中で、加齢とともに物忘れが増えてきたと感じることも多くなっていきます。
そのため、今回は「 認知症 」について調べてみました。
認知症とは?
認知症になる原因はまだ解明されていませんが、さまざまな原因で脳の神経物質が壊れることにより、日常生活に支障をきたす状態のことを「認知症」といいます。
認知症と物忘れの違いってなに?
加齢に伴う物忘れは、
・忘れたこと自体を自覚している
・体験した内容の一部分を忘れる
・ヒントがあれば思い出す
・日常生活に支障はない
認知症による物忘れは、
・忘れたことに対する自覚がない
・体験したこと自体を忘れる
・ヒントがあっても思い出せない
・日常生活に支障がある
となります。
分かりやすく説明を行うと
「私、今日のお昼ご飯なにを食べたかな?」
⇒お昼ご飯を食べたことは覚えていますが、内容を思いだせないため、年相応の物忘れと考えられます。
「私、今日のお昼ご飯食べてない!」
⇒お昼ご飯を食べたこと自体を忘れているため、認知症の症状と考えられます。また、食事を摂ったこと自体を忘れているため、何度も食事を摂ってしまう行為があると、食生活の管理が行えていない状態となるため、認知症により日常生活に支障が出てしまっている状態となります。
認知症の種類は?
様々な認知症の種類や症状がありますが、代表的な4つを説明します。
アルツハイマー型認知症
⇒症状全体の60%以上を占めており、一番聞きなじみのある認知症の種類です。
女性に多く、日時や場所が分からなくなるような記憶障害を伴うことが多いです。また、もの盗られ妄想や、徘徊などの症状もおこります。
脳血管性認知症
⇒脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などが原因となり、血管が詰まったことにより、脳の機能が低下しておこる認知症です。
原因となる疾患の影響により、歩行障害や言語障害が伴う場合があります。
レビー小体型認知症
⇒実際には存在しないものが見えたり、聞こえたりする、幻覚や幻聴の症状がおこります。
調子の良いときと悪いときの身体の状態の差が大きいです。
前頭側頭型認知症
⇒前頭葉と側頭葉の萎縮が進行する病気となります。感情の抑制がきかなくなり、精神症状や行動障害があります。
認知症の人との関わり方はどうしたらいい?
ご本人の訴えを否定せずに傾聴しましょう。
家にいるのに「家にかえりたい」と言う、食事を摂ったのに「食事を摂ってない」という…等。
症状は様々ですが、共通していることは実際とは異なった訴えをしてきても、ご本人にとっては脳の病気によってまぎれもない真実であると錯覚している。と、いうことです。
まずは、ご本人のその気持ちをしっかりと受け止めてあげましょう。
できていた時と今を比べないようにしましょう。
「なんでこんなことができないの?」「先週はできていたじゃない!」など、過去と現在の状態を比べないようにしましょう。
今までできていたことができなくなることに対しての悲しさや、虚しさをご本人にぶつけてはいけません。一番辛いのはご本人自身であり、記憶が薄れることや失敗が増えることに対しての恐怖心をもっていることを忘れないようにしましょう。
認知症を予防する方法はあるの?
認知症は生活習慣病との関連が強いと言われています。そのため、食生活の改善を行い、健康的な生活を意識しましょう。
また、他社交流や適度な運動は脳を刺激するため良いと言われています。
また、運動以外でも将棋や生け花など、昔からの趣味を継続することは、本人にとって生活に充実感をもたらします。
そのため、ご本人の無理のない範囲で続けていけるような環境作りを行いましょう。
認知症の方の家族に対しての支援はあるの?
24時間365日ともに生活をする家族にもストレスや疲れがでてきます。
「認知症家族の会」や「認知症カフェ」などに参加すると、同じ悩みを抱えている方と情報共有などができます。
また、介護を家族だけで行おうとすると介護疲れで疲弊してしまうため、ケアマネジャーに、介護保険制度を利用して家族も息抜きできるような支援をしてもらえるように相談しましょう。
ケアマネージャーの探し方については、下記の記事を参考にしてみてください。
https://kusanomido.com/life/facility/52906/
認知症も他の病気と同じように、早期発見・早期治療が大事です。
認知症かな?と思いあたるふしがあれば、まずはかかりつけ医に相談しましょう。かかりつけ医がいない場合は、お近くの「物忘れ外来」へ受診をしてみても良いでしょう。
家族間だけで悩まずに、専門職である医師やケアマネジャーなどに相談をし、認知症の進行予防や介護負担の軽減を図れるような支援チームを作ってもらいましょう。
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