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【世界最大の新種】全長8mの超巨大アナコンダ ~ウィル・スミスの撮影隊が発見

画像 : 新種と認定されたベネズエラのキタオオアナコンダ(学名:Eunectes akayima) CC BY 4.0

バスより長くピアノと同じ重さの巨大アナコンダが発見される

俳優ウィル・スミスのネイチャードキュメンタリー番組『Pole to Pole With Will Smith』の撮影クルーと、アムステルダム大学の生物学者フリーク・フォンク氏は、南米エクアドルのアマゾンでダイビングをしていた際、浅瀬に潜んで獲物を待っている巨大なアナコンダを発見した。

この巨大アナコンダは全長8m・体重200kgに達し、これまで世界で発見されてきた中でも最大で、スクールバスよりも長くグランドピアノと同じ重さに匹敵するという。

アナコンダは主に水中に生息し、カピバラ、カイマン(ワニ)、さらにはシカなどの多様な獲物を待ち伏せ、捕らえると巨体を使って締め付けて窒息させ、体中の骨を砕き潰してから丸呑みするほどの威力を持っている。

2024年2月16日、撮影クルーと生物学者フォンク氏たちによって発見された巨大アナコンダの研究論文が、学術誌『MDPI Diversity』に掲載され、「世界最大のヘビ」として専門家たちによって認定された。

フォンク氏はその後、インスタグラムでもこの驚くべき遭遇の動画の一部を投稿し、瞬く間に話題となった。

しかも、今回発見された巨大アナコンダは、これまで科学者たちも知らなかった「新種」であることも研究により明らかになったのだ。

 

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新種アナコンダ遺伝子5.5%の差異は、人間とチンパンジー以上

研究論文の共著者であるクイーンズランド大学のブライアン・フライ氏は、今回エクアドルで発見された巨大アナコンダを比較調査するため、エクアドル、ベネズエラ、ペルー、ブラジルなど南米各地の多種のアナコンダから血液と組織のサンプルを集め、遺伝子データを解析した。

その結果、今回、発見された巨大アナコンダを含む「南米北部のアナコンダ」と「南米南部のアナコンダ」では、見た目が専門家でさえ区別できないほどそっくりにも関わらず、遺伝的には5.5%も異なることが判明したという。

人間とチンパンジーの遺伝子の違いが2%とされているため、その差異から、南米北部と南米南部に生息するアナコンダがいかにまったく違う生物であるかを示している。

科学者たちが長年、単一種のアナコンダだと考えていたものは、実際には遺伝的に異なる2つの種であり、今回発見された巨大アナコンダを含む南米北部のアナコンダは、未知の新しい種であることが明確になったのである。

研究によると、今回発見された巨大アナコンダを含む「南米北部のアナコンダ」は、1000万年前に「南米南部のアナコンダ」から遺伝的に分岐したと考えられている。

フライ氏によれば、フランス領ギアナでは、この2種は反対側の川岸で見つかるほど近くに共存しているという。

しかし、遺伝学的には交雑の証拠がないため、次の研究では2種の生殖器の違いを調査する予定だという。

発見された新種を「キタオオアナコンダ」と命名

画像: キタアオアナコンダは、南アメリカ北部とカリブ海のトリニダード島で見られるボア科に属する。 CC BY-SA 3.0

フライ氏は、分析が終わったとき呆然としながらも大笑いしたという。

「北部と南部の2種のアナコンダがまったく異なる遺伝子であることがわかったとき、衝撃を受けた。

私たちはみな、喜びのあまり踊ってしまったほどだ。

アナコンダの研究には下半身に近い部分が役立つことがわかってるが、彼らは下半身に触れると排便する習性がある。

大きなアナコンダを扱っている時には、約1.5リットルもの便を全身にかけられることもあるが、それは私たちの夢を叶えるプロセスであり、まったく問題ではない。」

研究チームは、完全に新種であることが判明した「南米北部のアナコンダ」は、独自の呼称を命名するのにふさわしいと発案。

発見された新種を「キタオオアナコンダ」という別の種に分け、ペルーなど南米南部に生息する従来のアナコンダは「ミナミオオアナコンダ」とすることを提案した。

また、新種の「キタオオアナコンダ」には、現地原住民の言語で「偉大なる蛇」を意味する「エウネクテス・アカイーマ」という別名も与えられた。

ウィル・スミスの番組『Pole to Pole With Will Smith』『Disney+』で配信予定

画像 : キタオオアナコンダの発見に貢献した俳優ウィル・スミス cc Gage_Skidmore

今回、エクアドルのアマゾンで発見された巨大アナコンダを含む「キタオオアナコンダ」と、従来種である「ミナミオオアナコンダ」の遺伝子研究の様子は、ナショナルジオグラフィックが独占的に記録しており、Disney+の『Pole to Pole With Will Smith』シリーズで配信される予定だ。

当番組は、俳優ウィル・スミスと撮影クルーの南極点から北極点への74,000km(地球約2周分)の旅に追ったドキュメンタリーシリーズで、地球上のさまざまな生物群系、コミュニティ、風景など、壮大な旅の様子が配信される。

今回、新種の「キタオオアナコンダ」が発見されたアマゾンでの『Pole to Pole With Will Smith』の10日間にわたる撮影遠征は、エクアドルのアマゾン川上流に住む原住民ワオラニ族のリーダー、ペンティ・バイファ氏とともに企画され、俳優のウィル・スミスも製作総指揮を務めながら参加したという。

フライ氏は今回の新種発見に対し、このように述べている。

「ワオラニ族の人々のあいだでは、『この地域には全長7.5m以上、体重500kgを超えるアナコンダが生息している』という伝承が伝えられていた。

今回、発見された「キタオオアナコンダ」は全長8m・体重200kg。

さらに巨大なアナコンダが存在する可能性を示している。」

この研究の筆頭著者であり、32年間アナコンダを研究してきたニューメキシコ・ハイランズ大学の生物学部長、ヘスス・リバス氏も、

「今回の発見は、計り知れない可能性を切り開いてくれた。

一体、あとどれほどの未発見種がアマゾンにいるのだろうか?」

と興奮気味に語っている。

「キタオオアナコンダ」絶滅の危機と「アマゾン生態系」の危機

画像: ベネズエラのキタオオアナコンダ(学名: Eunectes akayima) CC BY-SA 3.0

しかし、今回の新種発見は、深刻な問題も提起することになった。

現在、国際自然保護連合(IUCN)では、アナコンダは絶滅リスクのもっとも低い「低危険種」に分類されているが、フライ氏によると、新たに報告された「キタオオアナコンダ」は生息地の20%~31%が森林破壊によりすでに失われたと考えられており、2050年までに40%に達すると推定されているという。

さらに、広大なアマゾンの生態系は、気候変動、森林伐採、油掘削などの持続不可能な開発行為によって、熱帯雨林の20%以上が失われおり、深刻な脅威にさらされている。

フライ氏は、「キタオオアナコンダ」の生息範囲が、従来種の「ミナミオオアナコンダ」よりもはるかに狭く、絶滅の危機にさらされていることを警告している。

リバス氏も、「キタオオアナコンダ」をはじめ、世界の未確認生物を研究する機会を確実に得られるよう、アマゾンの自然と生態系の保護を「改めて求める」と同意している。

参考:
『MDPI Diversity』『ZME SCIENCE』|

 

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フィリピン在住の50代IoTエンジニア&ライター。
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