前回の記事に置いてアメリカで行われている政府閉鎖がどのようなものかに関して調べてみました。→こちら
しかし、前回の説明においてはあくまで政治的な影響に関してしかご紹介することが出来ず、ぼんやりとしたイメージしかできていないと思います。
そこで今回はより具体的に政府閉鎖がアメリカ社会にどのような影響をもたらすのかに関して調べてみたいと思います。
現在、近代国家において、人々は意識することはありませんが、政府機関による活動が生活において大きな影響を与えます。
例えばあなたが毎日歩く道は政府が予算を組み、整備しています。レストランの衛生管理に関しては政府が規制を作り、それをもとに検査等を行います。公立学校やインフラ、そして貧困対策や社会保障など、私たちの生活を見回してみると、そこには政府の活動により維持されているものが沢山あるはずです。
また、政府の強い影響下がある人達として政府機関の職員が挙げられます。
彼らは政府機関に雇用され、給料を受け取り、それを糧に生活しています。ある意味政府の財政上の問題に関して最も強い影響を受ける職業と言えるのが政府機関職員です。今回は政府閉鎖がアメリカの連邦政府職員たちにどのような影響を与えているのかを調べました。
失業給付認定の申請にfood Stampsへの申し込みも
今回は上記の記事をもとにその影響を簡単に解説いたします。
記事の見出しによれば1万人以上の連邦政府職員が失業給付認定の申請及び、food Stampsへの申請を行っているとの記述があります。また記事の開設によれば政府閉鎖により待機している職員とその家族1万人以上が、失業給付及びfood Stampsの申請を行ったとのことです。
今回の政府閉鎖においては、職場での業務を継続して行われる者(すでに予算が確保されているため)、職務は継続しているものの、給料の支払いがない者、職場も閉鎖されて自宅において待機している者で政府職員も分かれています。
トランプ大統領は政府閉鎖終了時に給料を支払うことを確約する法案に署名しましたが、現状では働いているのに給料が支払われない人、自宅で待機を余儀なくされ、収入もない人もいるのです。ちなみにfood Stamps とはアメリカにおける低所得者やホームレス等を対象にした食糧援助プログラムです。公務員である彼らの給料が支払われず、失業給付認定を申請したり、食糧支援の申し込みをするという、日本では考えられない状況が起きているわけです。
実際、NPRというアメリカの公共放送では、政府機関職員向けにレストランが無料で食事を提供したり、炊き出しが行われている様子が報道されています。特にワシントンDCでは政府機関が集中しているため、影響を受けている職員も多くいるみたいです。
現在も働いている職員への対応に関してはばらつきも
さらにこの記事には現在も働いている者の、給料の支払いをうけていない者に関しても記述があります。
連邦政府ではこのような職員に対して失業給付を受給させることを禁止していますが、失業保険を運営する州政府によって対応にばらつきがあります。カリフォルニア州では連邦政府による禁止を犯してまで、現在も就労している政府機関の職員に対して失業給付を行うことを知事が表明していますが、そうでない州もあるようです。
このように政府機関の職員は失業給付を申し込んだり、食糧支援を受ける状況に追い込まれています。実際、給料の支払いがないため、ローンが払えないなどの悩みを抱えている政府機関職員の声は現地の報道機関によって多く紹介されています。
日本では政府機関の職員と言うのは安定しているというイメージがありますが、こうした政治闘争に左右されることがアメリカではあるようです。
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