軽自動車の爆発的な増加で、車の所有者もひとり一台が当然のようになっています。
大都市圏では公共交通機関が発達していますが、所有はしてなくてもレンタカーを使う機会もあるでしょう。
価格が安い、維持費も安い、そして、安全性や燃費も向上しています。特にAT(オートマチック)車は大人気。もちろん、私もAT車です!車がないと不便な場所に住んでいるわけですが(笑)
でも、手軽に運転できるからこそ、車の装備を適切に使っていなかったり、存在を知らない場合もあるようです。せっかくなので、調べてみました。
ニュートラルって使う?
AT車のシフトは、上からP(パーキング)、R(リバース)、N(ニュートラル)、D(ドライブ)、L(ロウ)、車種によってはその上に2(セカンド)と並んでいます。
しかし、実際の運転でニュートラルを使うことは滅多にありません。ニュートラルとはそのものズバリ「中立」という意味で、シフトレバーがNの状態だと、アクセルを踏んでもエンジンは回転数が上がるだけで、車は動きません。
よく「下り坂でニュートラルに入れて惰性で下れば燃費が良くなる」などと言いますが、それは間違いです。エンジン自体は動いているので、燃費に影響がないばかりか、エンジンブレーキが全く効かない状態なので、フットブレーキを多用することになって、ブレーキに負荷がかかり重大な事故を起す可能性もあります。
では、どのようなときにニュートラルを使うのかというと、現実的には車が故障で動かなくなったときに手で押す場合です。ギアがPやLに入っているとギアが噛んだ状態なので、押しても動きませんが、Nにすることで安全な位置まで車を押して動かすことができます。
といっても、高速道路上では非常に危険なので、助けが来るまで車外には出ないようにしましょう。
ハイオクガソリンを入れたらどうなる?
時々、「セルフのガソリンスタンドで安いから軽油を入れたら動かなくなった」という冗談のようなニュースがありますが、普通、ガソリンというとレギュラー仕様の車が多いものです。では、レギュラー仕様の車にハイオクのガソリンを入れるとどうなるのでしょう?
答えはOK!
そもそも、ガソリンはエンジンの中で燃えるものですが、ハイオクの場合は意図しない着火、つまり何らかの原因で正常な位置以外で着火してしまう度合いが低く、この数値がオクタン価というため「ハイオク」と呼ばれています。また、添加剤が混合されているので、使用するだけでわずかですがエンジン内をクリーニングする作用もあります。
でも、単価を考えるとハイオクを入れたからといって極端に燃費が良くなるわけでもないので、レギュラーガソリンで十分ということですね。
A/Cスイッチは入れっぱなし?
車のエアコンを使うときに操作する「A/C」というボタンは「Air Conditioner」の略ですが、この場合のエアコンとは自宅などで使う冷房と暖房を使い分ける電気機器とはちょっと違います。
車のエアコンには暖房機能がなく、一般的には冷却機能と除湿機能しか搭載されていません。エンジンの動きによって冷風を作り出して車内に送るので、当然ながら冷房を使うと燃費は悪くなります。
しかし、暖房の場合はエンジンの熱を下げる冷却水の熱を利用しているので、不要な熱を再利用していることになり、燃費にはほとんど影響がありません。
つまり、暖房だけを使う場合にはA/Cスイッチをオフにしておくほうが良いというわけです。
オーバードライブって便利!
4速AT車には、シフトレバーの脇に小さなボタンが付いています。オーバードライブ(OB)スイッチといいますが、あまり使用したことがない、どういう効果があるのかわからない、という人も多いそうです。
このスイッチを走行中に押すことでメーターパネルに「O/D OFF」と表示されます。オーバードライブというのは、1~4速のギアのなかで、最高速のギアのことを示しています。高速で運転しているときは4速がオーバードライブということですね。そこで、ODボタンを押してオフにするということは、1~3速のギアだけを使うようにするということになります。
実際の使い方だと、下り道や高速道路での減速を行うときにODをオフにすれば、エンジンブレーキが掛かって、フットブレーキだけを使わずにスムーズな減速ができます。わかりやすくいえば、強制的にギアを落としてスピードを下げてくれるというわけです。
またCVT(無段変速機)搭載の車ではギアは使いませんが、ODに相当するボタンがシフトレバーに付いていて、こちらは「S」の文字が点灯するようになっています(車種によっては異なります)。
まとめ
普段は使わなくても、知っていると便利なこともありますね。今回は、ベテランドライバーの方なら知っていることばかりでしょうが、知らずに使わない人もいると思います。
他にも気になる装置を見付けたら、どんどん調べてみましょう!
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高速道路上では車内に残ると追突の恐れがあり危険なので(実際死亡事故も起きています)、しっかり後方を確認しながらガードレールの外に避難するのが正しい行動とされています。