森林は地球や人にとって非常に重要な空間である。
森は酸素を作り大気を浄化し、野生生物の生息地としても人間の暮らしにとっても数え切れないほどの機能を有し、地球にとってなくてはならないものである。
そんな地球にとって非常に重要な森林は、現在陸地において何割くらいなのだろうか?
世界の森林面積は?
世界の森林面積は、現在約40億ヘクタールとなっている。(※日本の国土の約100倍)
結論から言うと、「全陸地面積の約30%が森林」ということになる。
地球全体で言うと、森林は約8%である。
畳一畳が地球全体の面積だとしたら、A3用紙一枚ほどの大きさとなる。
地球の7割は海であるし、まだ文明がなかった約1万年前の森林が62億ヘクタールとの推測も踏まえると、イメージしていたよりは減っていない印象も受ける。
とはいえ、世界全体の森林率は年々少しづつ減少している。
例えば1990年の森林面積と森林率は「42億ヘクタール : 32.6%」だったが、2020年には「40億ヘクタール : 31.2%」と減少している。
各国の森林面積の推移
世界全体では森林は少しづつ減少しているが、全ての国で減少しているというわけでもない。
森林が「減っている国」と「増えている国」がある。
上の図は1990~2015年の各国の森林面積推移であるが、赤が濃い国ほど減少率が高く、緑が濃い国ほど増加率が高い。
こうして見ると、最も森林が減少している国はブラジルで、最も森林が増えている国は中国ということがわかる。
南米地域は全体的に減少していて、アジア地域は増加気味である。
ブラジルはやはりアマゾンの森林破壊が一番の要因にあるだろう。アマゾンの大規模な農業開発や度重なる森林火災、違法な伐採などが主な原因である。
ブラジル政府は2020年、アマゾンの熱帯雨林の消失を防ぐため監視態勢を強化し、2028年までに違法伐採をなくすという目標を掲げている。
対して中国は、気候変動対策の一環として植林を強化している。
植林は数十年前から中国の主な環境対策であり、近年でも2021年から25年まで毎年36000平方キロの森林を作る方針を掲げている。
日本の森林面積
日本は国土の約7割が森林で、森林率はかなり高い国である。
しかし他国と比べると自国の森林資源はさほど使っておらず、過去40年間において森林面積は横ばいとなっている。
戦後から人工林も増え続けて森林資源は豊富にあるが、安価な他国の輸入材が多く使われ、自国の森林資源は置き去りにされているというのが現状である。
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