はじめに
私には年の離れた妹がいて、よく学校の勉強を教えていたのですが、理系のせいか歴史がとにかく苦手でした。毎回言われるのが
「歴史勉強して将来何になるの?」
「流れを勉強せずにただ覚えればいいだけじゃないの? なんで背景とか説明しなければいけないの?」
毎回言われて怒ったこともあったのですが、冷静に考えてみればたしかに私も学生のころは、同じことを考えていたことを思い出しました。
過去を学んで何か得をするのでしょうか。
社会に出てどのような場面で歴史が役立つのでしょうか。
受験科目にあるから仕方なく歴史を勉強するのでしょうか。
おそらく多くの方が、疑問に思っていると思います。
今回は、私たちが歴史を勉強する意味と社会に出たとき、あるいは一般生活で歴史の授業で得た知識がどのように役立つかについて調べます。
歴史を勉強する意味や理由
過去の失敗から学ぶため
これはよくいわれることです。
私もなぜ歴史を学ぶのかと親に聞いたとき、いきなり顔を叩かれて
「今、何で叩かれたのかそれを考えるのが歴史だよ」
と言われたことがあります。たしかに人は何かしらの失敗をしたとき、どうして失敗したか考えるものです。
でも、失敗したときだけ考えていたのでは、人生で何回も失敗しなければならなくなり、それはそれで辛いものがあります。
そこで過去の困難を先人がどうやって切り抜けて成功したかを勉強することで、失敗せずに成功の秘訣を知ることができます。
先人の失敗を知ることで、自分がいちいち失敗してどうするべきか長い時間考えなくとも、歴史上の人物の生き方を参考にすればよいのです。
歴史の授業はこの作業の連続であると考えれば、何か楽しくなってきませんか。
ただ、過去と全く同じことは起きないので、どういう経緯でそうなったか流れを知ることが大切です。
例えば徳川家康の大坂の陣は、豊臣秀吉の城攻めの方法を参考にしていますし → ※大坂城を落としたのは結局誰なのか調べてみた
真田幸村が作った「真田丸」も父・真田昌幸の策略に自分のオリジナル要素を加えたものであります。
国際化のために歴史は必要
2020年東京オリンピックが開かれることが決まり、多くの外国人が日本を訪れるようになり、自国の寺社などの建造物や日本独自の習慣について聞かれることがあるでしょう。
そのような時
「私ちょっとわからないので…」
というと、相手はどう思うでしょうか。
おそらく
「この人は自分の国のことも知らないのか」
と感じる人も中にはいると思います。
そうならないためにも、しっかりと自分の国の歴史は勉強し、加えて相手の国の歴史を知っておくことで、どのような話題で話せばよいか、どんな話題を避けるべきかがわかります。
正しい判断を下すために必要
歴史を勉強しないということは、言い換えれば今しかみていないわけですから、その時々の世間の流行などに翻弄されやすくなり、正しい判断がしにくくなります。
会社をおこしたとしても、すぐに潰してしまったり、株などで大損することもありえます。
歴史を勉強すれば過去の同じような状況で、歴史上の人物や出来事をすぐ頭に浮かべることができるわけですから、正しい判断を下しやすくなるというわけです。
歴史はどのような場面で役に立つか
歴史の知識の中でも年号や歴代将軍の名前などは、まったく役には立ちませんが、その時代の生活や知恵などといったものは、現代にもおおいに役に立ちます・
例えば江戸時代は、現代と違い、とてもゴミが少なかったそうです。それは、多種多様なリサイクル業者と修理屋がいたからだといわれています。
この歴史を参考に、現代のゴミ問題を解決する何かしらの事業を起こすこともできますし、行政に働きかけることもできます。
戦国時代の食事は、戦場という特殊な状況でも食べることができるよう工夫されていますので →※戦国時代の食事について調べてみた
地震など災害時の非常食としても役立つ側面もありますし、節約にもなるでしょう。
身近なところでいえば、家族旅行が楽しくなりますし、今までの何倍も深く日本という国を知ることができ、日本に生まれた自分に誇りを持てるようになることで、自信が持てるようになります。
このことからもわかりますように、歴史は私たちのほんの近くに存在し、私たちの自信の源となるもの、つまり「僕たちの歴史」なのです。
まとめ
私たちの生きている社会の根幹は歴史によって作られており、少なくとも世界の人と関わるには自国の歴史を知っていて当たり前なのです。
私たちのご先祖様がどのようにして、国を作り育んできたのか、その上でわたしたちはどのようにして世界の人々と関わっていかなければならないのかを知る必要があるのです。
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