海外

中国の食文化について調べてみた 【山東料理、昆虫食】

食文化中心の中国

広大な中国には多様な食文化・食習慣が存在する。
中国人にとっての最大のもてなしは「美味しい食事」を提供する事である。

中国人は面子を重視する国民である。例えば、ある人から食事に招待されたとしよう。
主催者は次から次へと注文し始める。こちらがもうそれくらいで。。。と言っても机が一杯になるまで注文し続ける。机が一杯になって初めて「いただきます」なのである。

そんなに食べれないのに。。。もったいない」と思ってしまうところだが、それが主催者の面子なのだ。当然、食べ切れないほどの量を頼むのだから食べ残してしまう。
しかしそれこそが彼らの「おもてなし」なのである。

食べ残しが多ければ、主催者は満足する。なぜなら「客人は満腹でもう食べられない。。だから食べ残す」と言うのである。実際は食べ切れないが本当のと
ころだが、客人を存分に満足させる事が彼らの面子なのだ。

だがこれも今は昔の習慣らしく、中国政府は将来の食糧不足を警戒して食べ残しを減らす取り組みを進めているようである。確かにもったいない。

山東料理

木須肉(ムスロウ、ムーシューロウ)はきくらげと豚肉の卵炒め。山東料理の代表的な一品である

中華料理はとにかく辛いというイメージを持たれがちだが、そうでもない。
場所によっては、日本人むけの味付けもある。

山東料理は味は濃いがあまり辛くない。基本的な味付けは「塩、生姜、ニンニク」この三種類は必ず味付けとして加える。食べ慣れるとこれがないともの足りないくらいだ。

米は「香米」と言って炊くと独特な匂いのする米が好んで食べられる。
主食には、「饅頭」をよく食べる。と言っても日本人がイメージするのとはちょっと違う。

饅頭

小麦粉に酵母を加えて発酵させた後、蒸して作る中国の蒸しパンである。日本では一般に中華まんと呼ばれるものだが、中国では現在、中に餡や具のないものを指す。
蒸したては美味しいが、冷めてしまうと、飲み物がないと喉に詰めてしまいなくらい硬い。

その他には「煎饼」(せんべい)が山東省の特産である。

煎饼

山東省発祥の食べ物でなんと5000年以上の歴史があるという。

山東人が愛してやまないこの食べ物。一見すると「紙」である。小麦粉と水を混ぜてクレープの皮を作るように焼いていく。それを乾燥させて何層にも折りたたむ。

それがまた硬いのなんの・・歯が立たない上に口の中の水分を全部持っていかれる。
おかずをその皮で巻いて食べるのである。おかずは佃煮のような味の濃いものが主流となっている。

電車に乗って旅に出ると、多くの人が何束も袋に入れて持参する。
確かに持ち運びには便利かもしれない。利便性を重視した特産である。

昆虫食文化

世界各地には虫を食す文化がある。

アジアでは29国で昆虫が食べられている。世界で食用にされる昆虫の種類を細かく集計すると1400種類にものぼると言われている。

グロテスクなイメージのある昆虫だが、その栄養は侮り難い。
近年では地域固有の食文化として積極的に見直されている例もある。中国では、昔の質素な食事を再現したレストランなどで昆虫がメニューに載っている事がよくある。

山東省では「セミの幼虫」が食べられている。日本の夏はセミの声がうるさいくらい聞かれるのだが、山東省ではほとんど聞くことがない。なぜなら、成虫になる前に食べられてしまうからだ。

夏の初め、人々は長い棒と水を半分入れたペットボトルを持って公園へ出掛ける。
長い棒でセミの幼虫を掘り起こすのである。そして水の入ったペットボトルに入れて幼虫を仮死状態にする。その後家に持ち帰って、塩をふり大量の油で揚げるのである。

セミの唐揚げ

味は上半分は海老の様な味、下半分は肉団子の様な味である。昔から、動物性蛋白源として食べられているようだ。

見た目はグロテスクだが、味はなかなかなので一度試していただきたい。

食に対する意識

中国は食文化の国であり、食が人間にとって非常に大切なものだという意識が高い。
近年食品の汚染については多くの人が留意するようになってきており、今後もっと改善されていくだろう。同時に食と健康が切り離せない関係であることも認識しなければならない。

中国は美食大国であり、中国人にとって食事は人と人とを繋ぐツールでもある。

 

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草の実堂編集部

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草の実学習塾、滝田吉一先生の弟子。
編集、校正、ライティングでは古代中国史専門。『史記』『戦国策』『正史三国志』『漢書』『資治通鑑』など古代中国の史料をもとに史実に沿った記事を執筆。

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