自然&動物

雷に打たれるとどうなるのか?【意外にも90%の人は生存していた】

今年は世界中で、観測史上最も暑い夏なるといわれており、日本も猛暑が続いている。

筆者の住んでいるフィリピンは、夕方くらいにはスコールが降ったりして温度が下がるので、日本のようなもの凄い暑さになることは殆どない。

さて、夏の風物詩ともいえる「雷」の発生が増える時期でもあるが、皆さんは落雷に遭遇したことがあるだろうか?

筆者は数百メートル先に雷が落ちたのを見たことがあるが、その迫力と音は想像以上で命の危機を感じるほど恐ろしいものであった。それ以来、カミナリの音がしたら外に出ないように心がけている。

落雷の影響

画像 : 雷 イメージ Ron Rev FenomenoによるPixabayからの画像

雷は数百万ボルトの電気エネルギーを放出し、人体に及ぼす影響は甚大だ。落雷によって心臓の正常なリズムが乱れ、即死に至ることもある。

イリノイ大学シカゴ校の救急医学名誉教授で、雷安全スペシャリストであるメアリー・アン・クーパー博士によれば、「雷に打たれると、生存したとしても人生が変わってしまう可能性がある」という。

雷撃を受けた生存者は、圧力波による鼓膜の破裂、衣服や髪の火傷などのほか、神経損傷や心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの神経症状が残る二次的な影響も受けることもあるのだ。

このように落雷は私たちにとって恐ろしい脅威である。しかし、意外にも雷に打たれた場合の生存率は高いという。

雷に打たれても90%の人は生存していた

画像 : イメージ ※illustB

一般的には、雷に打たれる確率は極めて低いとされている(100万分の1以下)。

2022年の米国内のデータでは、雷による死者が14人という数字が報告され、この数字は増加傾向にあるようだ。(※参考 : Facts + Statistics: Lightning
年間2500万回以上もの落雷が記録されている現実を考えると、我々は注意深く対策を考える必要がある。

その一方で、驚くべきことに被害者の90%は生存しており、その生存率の高さも示されているのだ。

生存者と長期的な影響

雷に打たれた場合の生存率は意外にも高かったが、雷による打撃は身体に長期的な影響をもたらすこともある。

前述した神経損傷や心的外傷後ストレス障害(PTSD)の他に、判断力や集中力の低下といった症状を抱えることもあるという。そのため、雷に打たれた場合には、適切な処置とケアが必要とされている。

心肺蘇生が必要な状況もあるため、周囲の人々も適切な知識を持つことが重要だ。

雷に直撃された人々の肌に現れる「リヒテンベルク図形」の謎

雷に直撃された人々の肌には、「リヒテンベルク図形」という雷のような模様が現れることがあるという。

画像 : 雷は自然界で起こる3次元リヒテンベルク図形。雷は54歳の男性の背中の痛みのない「リヒテンベルグ像」 The New England Journal of Medicine ©2023

雷のエネルギーが肌に加わることで、血管内の液体が漏れ出したり皮膚表面が損傷し、特異な模様が刻まれる不可思議な現象である。

リヒテンベルク図形の正体については、未だに完全な解明はされていない。なぜこのような模様が形成されるのか、形成メカニズムはどのようなものなのか、科学者たちはその謎に向き合っている。

さらに、この図形が持つ痛みについても注目が集まっている。一般的には痛みを伴わないとされているが、雷の影響や肌の状態によっては痛みや違和感を感じることがあるという。

まるで、雷のエネルギーと生命の不思議な関係を象徴するかのような図形である。

落雷を避けるための具体的な対策

雷の威力は恐ろしいものであるが、正しい知識と適切な行動をとることで被害を最小限に抑えることが可能だ。

以下に、落雷を避けるための具体的な対策を紹介する。

安全な避難場所を確保する

雷雨が迫る際には、大きな建物や完全に密閉された車内など、雷から遮蔽される場所に避難しよう。

屋外で避難できる場所が限られる場合には、低い地点にしゃがみ込むことで雷が直接身体に当たる確率を減少させることができる。

電気機器の使用を避ける

室内に避難後は、窓を閉め、電気機器の使用をなるべく控える。

雷が建物に直撃すると、電気回路を通じて感電する危険性がある。また、バルコニー、窓、ドアからできるだけ離れた方が良い。

高い場所や孤立した物から遠ざかる

高い場所や孤立した物に近づかないようにしよう。これらの場所は雷が直撃しやすく、被害を受けるリスクが高まって危険だ。

また、濡れた物や金属類を避けることで、雷の電流が体に流れる確率を減少させることができる。

金属屋根の車内が安全

雷雨時は、大きな建物や完全に密閉された金属屋根の車内が安全だとされている。

テントや小屋、ピクニックシェルターは避けるべきだ。

ペットの保護

ペットも安全な場所に避難させるべきであり、ドッグハウスや木につながれた犬は特に危険である。

ボートには乗らない

大型ボートのキャビン付きは雷雨中でも比較的安全だが、キャビンのない小型ボートは危険である。

ボートに乗る前に気象情報を確認し、雷雨の予測時にはボートに乗らないようにするべきである。

天気予報をチェックする

落雷を避けるための戦略として、天気予報をチェックし、雷雨が予測される場所や時間帯を避けてスケジュールを調整する。

登山やキャンプ、ハイキングなどによく行く方は、雷探知機を利用することもおすすめである。

グループで行動する際の注意

雷雨中にグループで行動する際には、電流が伝わらないようにする注意が必要だ。

分散して行動することで電流が全員に流れることを避けることができる。また、地面に寝転がらないようにし、直接的な雷の影響を受けないように心掛けよう。

さいごに

雷は私たちの生活において脅威となる存在だが、その影響を最小限にするための対策は存在する。

最新の情報を手に入れ、安全で適切な行動と準備をすることで、雷の被害を軽減できるということを覚えておこう。

参考 : How to survive a lightning strike, Facts + Statistics: Lightning

 

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フィリピン在住の50代IoTエンジニア&ライター。
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