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最初に宇宙に行ったのはガガーリンではなかった? 「消えた宇宙飛行士の謎」

最初に宇宙に行ったのはガガーリンではなかった?

画像:人類初の有人飛行を成功したとされるユーリ・ガガーリン public domain

ガガーリンの偉業と隠された真実

1961年4月12日、ユーリ・アレクセイ・ガガーリンは「ボストーク宇宙船」で世界初の有人宇宙飛行を成功させました。

この偉業により、ガガーリンは「宇宙に行った最初の人間」として歴史に名を刻みました。冷戦当初において、ソ連はアメリカとの宇宙開発競争に勝利を収めたのです。

しかし、ガガーリンが「宇宙に行った最初の人間」ではなく、「宇宙から帰って来た最初の人間である」という説があることをご存知でしょうか?

その根拠となったのが、ガガーリンの有名な集合写真です。
写真には、ガガーリンとその右側に立つセルゲイ・コロリョフ(ソ連の宇宙開発の父と呼ばれる人物)の姿が写っています。

コロリョフは、ソ連の宇宙開発を陰で支えた天才技術者でした。

ところが同じ写真の別バージョンでは、1人の男性が消されていることが判明したのです。

画像:写真中央部にいる人物が削除された写真。それほどまでにソ連が隠蔽したい人物とは? public domain

消された宇宙飛行士の正体

消された宇宙飛行士の正体は、ガガーリンの同僚で宇宙飛行士候補生だったグリゴリー・ネリューボフです。

ネリューボフは、ガガーリンらと共に宇宙飛行士候補生として選抜され、厳しい訓練を受けていました。しかし素行不良によって宇宙飛行士を解雇され、宇宙開発の歴史から抹殺されたとされています。

当時のソ連にとって、宇宙飛行士は共産主義の理想を体現する存在として、高い道徳性が求められていました。

ネリューボフの素行不良は、ソ連指導部にとって許容できないものであり、ソ連の宇宙開発の栄光ある歴史に傷をつけるものであった。そのため彼の存在は抹消されることになった、というのがソ連側の公式な見解です。

しかし、写真から排除するほどなのでしょうか?

秘密裏に打ち上げられた宇宙船

ソ連はガガーリンの2ヶ月前の1961年2月17日に、世界に一切報道することなく「コラブリ・スプートニク」という宇宙船を打ち上げていました。

コラブリ・スプートニクは、ガガーリンが搭乗したボストーク宇宙船のプロトタイプであり、その性能を確認するための無人テスト機でした。

このコラブリ・スプートニクは、月へ向かう軌道に乗ろうとしましたが、推力不足や故障が重なり、地球を大きく回る楕円軌道に乗ってしまいます。当時の宇宙開発技術では、月への有人飛行は非常に困難であり、ソ連は慎重にテストを重ねていたのでしょう。

画像:ボストーク3K型宇宙船public domain

宇宙船から流れた奇妙な電波

そして不思議なことに、この無人宇宙船から奇妙な電波が世界中の観測所でキャッチされました。
男女の声で「すべて良好」というメッセージが繰り返し流れてきたのです。

宇宙船の状態を伝えるための定型メッセージかと思われましたが、7日後、状況は一変します。

パニックに陥った男女の会話が、世界中の通信センターで記録されたのです。

「もう何も見えない」「窓から外を見てください!」「なんだ、あれは?」「もし我々が帰れなくても、世界は何も知らないままだろう」といった断片的な言葉が、宇宙から届いたのです。

これらのメッセージに関して、ソ連は「録音されたテープの音声」と説明しましたが、真相は不明のままです。もしこれが本当に宇宙飛行士の声だとすれば、彼らは宇宙船の異常事態に気づき、帰還できない状況に陥った可能性があります。

歴史から消された宇宙飛行士の運命

消された宇宙飛行士の写真が西側に知られたのは1971年のことでした。

SF作家のアーサー・C・クラークが、ソ連の宇宙飛行士アルクセイ・レオーノフに真相を尋ねましたが、レオーノフはいかにも怪訝な顔をして回答を拒んだそうです。

コラブリ・スプートニクは、地球に戻る際の逆噴射(宇宙船が地球に帰還する際に行う減速のための噴射)に失敗し、現在も地球の周りを絶対零度の宇宙空間で延々と回っています。

宇宙船から流れた声の真相は、いまだ謎のままです。

その声はもしかすると、ガガーリンの2ヶ月前に宇宙に行き、帰って来れなかった男・グリゴリー・ネリューボフなのでしょうか?

冷戦時代のソ連が、秘密裏に進めた宇宙計画の裏側に、私たちの知らない真実が隠されているのかもしれません。

宇宙開発の裏側に隠された真実

ソ連の宇宙開発は、世界を驚かせる偉業を成し遂げる一方で、多くの犠牲者を出してきました。宇宙飛行士候補生の中には、訓練中の事故で命を落とした者も多くいます。

冷戦下の宇宙開発競争は、科学技術の発展を加速させた一方で、人命を顧みない側面もありました。ライバル同士だったソ連とアメリカが、宇宙開発の覇権を巡って熾烈な競争を繰り広げた結果、多くの犠牲者が生まれたことは紛れもない事実です。

宇宙飛行士たちの勇気と犠牲の上に、人類の宇宙開発は進歩を遂げてきました。

彼らの功績を称えると同時に、宇宙開発の裏側に隠された真実にも目を向ける必要があるのかもしれません。

参考文献:岡田斗司夫(2019)『岡田斗司夫ゼミ#292:アポロ宇宙船(後編)〜月着陸と月面歩行』

 

村上俊樹

村上俊樹

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コメント

  1. アバター
    • 名無しさん
    • 2024年 6月 15日 11:26pm

    産まれた時から宇宙に居るんだけども?
    地球は宇宙では無いとでも?

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