先日この草の実堂が、丸パクリコピーされるということが起こりました。
そのコピーサイトは草の実堂の歴史カテゴリーの記事をなんと、約150記事も盗用。リライトをしたわけでもなく記事をそのまままるまるコピペ。
ライターさんが現地に取材しにいった記事まで写真ごと盗用で、かなり悪質でした。
注意や警告をしようにも、そのコピペサイトには運営者情報や連絡先はなく明らかに向こうもわかってやっている状態です。
仕方なくこのサイト上で警告記事をupしたところ一旦コピーは止まったのですが、こちらが大したことができないと勘違いし安心したのか数日後、自分が史料を購入して書いたばかりのルイス・フロイスから見た明智光秀の記事をまたコピペ。これはもうさすがに頭にきたので色々と対処し、先日ようやくコピペサイトが消えました。
コピーサイトへの対策はいくつか方法があるので、ご紹介いたします。
目次
まずは証拠として、ウェブ魚拓を取る
まず真っ先に証拠を押さえておくために魚拓をとっておきます。こうしておけば相手が途中で都合の悪い部分を消したり内容を変更したとしても、ばっちり証拠として残ります。
使い方はフォームにコピペサイトのURLを入力し、「検索と確認」ボタンを押して、魚拓が取れたらその魚拓のURLを保存するだけです。一度保存したらこんな感じでほぼずっと記録として残ります→過去の魚拓一覧
他にも、まさにこういった事例用に証明用・資料用非公開ウェブ魚拓というのもあります。ただしこちらの魚拓は一般公開はできないので、利点欠点などよく調べてご利用ください。
魚拓はコピーに限らず、誹謗中傷や名誉毀損などのトラブルや、好きなサイトが消えた時のための保存にも使えるので、オススメです。
スクリーンショットも撮る
魚拓だけで十分ではありますが、一応スクリーンショット(見えてるPC画面を画像として保存)も保存しておきます。
スクショの良いところは魚拓のようにまるまるページ全体保存ではなく、部分を取りやすいところですね。例えば運営情報やプロフの部分だけ切り取ったり、肝心な箇所だけを保存することができます。
スクリーンショットは様々なツールがありますが、自分はChromeのをよく使っています。
切り取りも簡単にできて便利です。
ドメインから調査する
今回のように、相手の連絡先がわからない場合はドメインから色々と調査して、多くのことを調べることができます。
ドメインからの調査も色々便利なサイトがありますが、こちらがオススメです。
ここに相手のURLを入力して調査すると、相手のサーバーのIPアドレス、どこの会社のサーバーを使っているか、Twitterアカウントや、もし同じサーバーで違うサイトを運営していれば、そのサイトのドメインまでわかります。これらの情報がわかることは非常に大きいです。
まずどこのサーバーを使っているかがわかれば、サイトの連絡先がなくてもサーバーの会社に連絡ができますし、証拠を提示してそのサーバー会社に相手の開示請求を行うことができます。相手がどんなに匿名で隠れたとしても開示されればもう隠れようがありません。
それと、他の運営サイトがもし存在してそこがわかれば、他の情報がたくさん転がっている可能性が大きいです。
実際に今回のケースでは、そのコピペサイトの他に2つ運営しているサイトが判明し、そちらのサイトは長年やっていて連絡先や運営者情報があり、そこからTwitterやフェイスブックページなどもわかりました。おまけにその別サイトとコピペサイトは、サイトのテンプレートからサムネイルのデザイン、ファビコンまで全く一緒で120%同一人物です。足は完全に捕まえたといった感じです。
今回は仕方なくその別サイトの連絡フォームから警告の連絡をしたのですが、相手は建前上 別人を演じねばならなかったのか一切返信はありませんでした。そんなことをしてもこの時点でもう100%同一人物なわけですが。
広告の運営者IDを保存する
他にもし相手が広告を使っていたら、そこからも情報を得ることが可能です。
殆どはGoogleアドセンスを使っていると思うので、アドセンスの広告を右クリックして、「リンクのアドレスをコピー」します。
コピーしたらメモ帳やエディタなどにペーストするとたくさんの文字列が羅列されますが、その中から「pub」で検索すると「pub-○○○○○○」と数字部分が出ます。
この「pub-○○○○○○」はアドセンスの運営者IDなので、こちらも大きな情報です。アドセンスのIDは一つしか取得できないので、もしこのIDの広告を使っているサイトがあったら同一人物か同じ団体ですし、このアドセンスIDをそのまま検索かけても情報を得れる場合があります。
今回のケースでは他のサイトでアドセンスが使われていて、さっそくそのアドセンスIDで検索してみたところ、何年か前の2チャンネルに要注意人物的な感じでそのIDが晒されていました。しかもそこの2chの板から当時どのようなサイトをやっていたかもわかり、さらに情報が増えました。
このように広告から情報を拾っていくという手も有効です。
相手のサイト名をタイトルに入れて警告記事を書く
これは地味に威力があります。
弊サイトのコピー(盗用)行為をしている○○○というサイトへ【警告】
みたいなタイトルで、自分のサイトで記事を書いてしまうのです。
読者さんたちも目にしますし、何より検索エンジンにコピー行為をしている旨でサイト名まで晒されることになるので、もし相手が自分のサイト名を検索したらいちいちこの記事が出てくるわけです。コピー行為をしている時点でSEO的には決して強くないので、こちらの記事が上位にくる可能性は高いです。
実際に今回のケースでは、記事をupした次の日には検索エンジンで一番上に来ていました。相手が自分のサイトを検索すると真っ先にこの警告記事が出る状態です。
それと警告記事内には相手サイトのリンクまではもったいないのでご丁寧に貼らないことです。URLを貼る場合はhttpsのhだけ抜かしたり、色々工夫があると思うので向こうにアクセスを送らない形にしましょう。
サイトをコピーできなくする(右クリック禁止)
これは一時的な対策ですが、サイトそのものをWordpressを使っている場合であれば、右クリック禁止することもできます。
こちらのプラグインを使えば、自分以外のユーザーは右クリック禁止などの対策が可能です。ですがその気になればRSSからもコピーは可能なのと、右クリックできないのはユーザビリティ的にあまり良くないと思うので、個人的にはあくまで一時的な対応です。
プラグインの使い方に関してはここだと長くなるので、こちらに詳しく書かれております。
コピーされたら通知が来るプラグインを入れる
誰かにコピーされたら、メールが届くという便利なプラグインもあります。
作者はこちらの方です→こちら
使い方なども詳しく載っているので、作者の方のサイトへ行ってみてください。
Googleに著作権侵害の通報をする
Googleには著作権侵害による削除というページがあります。
しっかり証拠を集め、著作権者本人が通報して受理されると、相手の著作権違反をしているページが検索エンジンのインデックスから削除されます。
自分の場合は今回はやりませんでしたが、検索エンジンから消えるのはかなりの打撃ですので、どうしても悪質なケースは連絡して消してもらうのも良い手段です。
Googleから消えると、同じエンジン依存のYahooからも消えると思います。
弁護士に相談する
ここまでやっても、相手が何も反応しなかった場合はもう弁護士です。
なんとなく敷居が高いイメージがありますが、最初は無料相談をしてくれるところや、事前見積もりなどもしっかりやってくれる弁護士さんも多いので、気軽に連絡してみると良いと思います。弁護士さんに頼めば、開示請求や内容証明、損害賠償などの手続きも全部やってくれます。こちらは経過報告を聞いているだけです。
オススメなのはやはり弁護士ドットコムです。
弁護士さんにもそれぞれ得意不得意ジャンルがあり、どの方に依頼すれば良いかわからない場合でも簡単にジャンルごとの弁護士さんが地域で検索できます。弁護士さんごとにプロフィールや気になる費用の相談、段取りの仕方など紹介文がありますので、じっくり探してみると良いと思います。
今回のケースではしばらく相手に反応がなかったので弁護士さんに連絡したのですが、連絡した次の日に前述した対策がようやく効いたのかコピペサイトが消えていたので、依頼はキャンセルしました。
最終的にここまで行かない段階で対処できれば一番良いですが、もしやるだけやって無理な場合はもう弁護士さんに連絡してしまうのが一番と思います。
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