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【 米軍・SWAT・FBI 】アメリカの突入作戦について調べてみた

米軍・SWAT・FBI
※M4カービンと盾を携行したFBIのSWAT隊員

犯人が人質をとり立てこもる事件の現場において、一気に突入し、人質を救出する特殊部隊の雄姿。

それは頼もしくもあり、見るものをドキドキさせる。特にテロ事件が相次ぐ現代において、突入専門の特殊部隊は各国で編成、育成されているのだ。

特にアメリカでは9.11以降、テロリストによる立てこもりや襲撃に備えて、米軍もCQC(クローズ・クォーター・コンバット/近接戦闘)に対応する特殊部隊の編成に余念がない。

今回は米軍だけではなく、通常の立てこもり犯にも対応する警察のSWATや、FBIの人質救出チームなどに焦点を絞り、突入作戦や人質救出作戦の概要を調べてみた。
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アメリカ合衆国内での担当

アメリカ国内では、犯罪者が人質をとって立てこもった場合、その脅威によって対応する機関が分かれている。

管轄内での事件なら地元警察のSWAT(Special Weapons And Tactics/特殊武装・戦術の略称)が対応。

次に、これらでは対応困難な重大事件に対処する特殊部隊として、FBI本部直轄の人質救出チーム(HRT)を設置している。

FBIは通常、複数の州にわたる広域事件や、警察では対応できない脅威の大きい事件などを担当している。これは、各州が「ひとつの国家」と同じ扱いである合衆国において、地元警察が対応できる範囲に制限が設けられているからだ。


※マリオン郡保安官事務所のSWAT隊員

さらに、FBIでも対応できない重武装のテロリストや、人質への危険が大きい事件、人質に国内外のVIPが含まれているような場合には、軍の特殊部隊が対応することになる。

しかし、アメリカでは法的にも、平時における軍の国内出動には色々な障害があるため、近年ではどの組織も能力の向上に力を入れている。

射撃訓練

どの組織であっても突入作戦に必要なのは、正確な射撃能力、屋内のクリアリング(索敵・排除)、そして、判断力の早さである。

そのため、必然的に基本的な訓練は同じようなものとなる。

射撃は基本的に単発で行う。これは拳銃だけの話ではなく、連射ができるライフルやサブマシンガンでも同じだ。実際の現場では激しい銃撃戦などは起せない。流れ弾が人質に当たる危険や連射時の振動で命中率が下がることなどを防ぐのが常識なのだ。

使用される火器は、1980年代から2000年頃までは、屋内に突入するのに適した火器として、H&K社MP5サブマシンガンが主流だったが、現在ではコルト社M4カービンとその派生型が定番となっている。アメリカ軍でも制式採用されているこのライフルは、若干の取り回しの良さを犠牲に、大きな貫通力を得ることができた。


※H&K HK416を射撃するLAPDのSWAT隊員

また、拳銃も重要な役割を果たす。狭い屋内においてとっさの射撃には、拳銃のほうが有利な場合もあるため、現在では腰の飾りではなく射撃訓練にも余念がない。主な種類としては、コルトM1911A1の派生型が各メーカーにより製造されているので、好みや性能に応じて使用する場合が多い。

突入訓練

突入訓練は主に射撃場内にある実際の建物や、ベニヤと角材で作られた実寸大のモデルルームが使われることが多い。

これを利用して、屋内突入時のタイミング、各部屋へ進入する際の相互支援、犯人がいた場合のクリアリングなどを身体で覚えるのだ。

陸軍のデルタフォースなどは、予算があるために「恐怖の館(House of Horror/ハウス・オブ・ホラー)」という専門の実演施設があり、ここで奇襲攻撃戦術や敵と味方、人質の区別を即座に行えるようにする。
さらには、鉄道・バス・航空会社などから実物の乗り物を提供されており、それを使ってよりリアルな演習まで行えるようになっているから驚きだ。

(デルタフォースについては「アメリカ軍の特殊部隊について調べてみた」にも詳細が書いてある)

なお、突入においてドアを破る場合、ドアノブをショットガンで吹き飛ばすシーンが映画などであるが、実際は上下2ヵ所の蝶番を吹き飛ばす。そうしないと簡単にドアが破れないのが現実のようだ。

実際の人質救出作戦

軍の特殊部隊による人質救出作戦のなかでも、とりわけ有名なのが、1980年4月30日にイギリスのロンドンにある駐英イラン大使館にテロリストが侵入した「駐英イラン大使館占拠事件」である。6人の犯人がイラン国内で逮捕・収監されている同士91名の解放を求め、28人の人質を取り大使館に立てこもった。

人質1名が殺害されたことにより、イギリス陸軍の特殊部隊「SAS(Special Air Service/特殊空挺部隊)」の対テロチームが突入、これにより事件は解決した。この突入の模様はBBCでも大きく取り上げられ、対テロチームの存在を世界に印象付けたのだ。

※イギリスBBCによる突入の映像

このときから注目されたのがスタングレネード(特殊閃光発音筒)である。

手榴弾ほどの大きさで、起爆と同時に約180デシベルの爆発音と、一時的に視界を奪う閃光を15mほどの範囲で発生させることができる。通常は紙や布などに触れても引火することはないが、80年当時のものは引火の可能性があったので「書籍やカーテンに触れないように投げた」とSAS隊員が証言している。

最後に

ある特殊部隊指揮官の言葉がある。

「彼ら(特殊部隊)の指揮をするというのは世界中のどの仕事より楽だ。なぜなら、彼らは全員がやるべきことを熟知しているので、指揮をする必要がないからである」

これはSWATやFBIにも共通したことだろう。人命が掛かっているからこそ、常に腕を磨き新しい戦術を取り入れていく。

今回は私の知識を補完する形で記事にしてみたが、実際にはまだまだ書ききれない部分もある。いずれ機会があれば書いてみたいと思っている。

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