ブラック企業、低賃金、無職問題…
現代には仕事にまつわる問題が山積している。
今回は、そんな厳しい現代社会を生き抜く武器の一つ「フォークリフト免許」(※正確には『技能講習修了証』)についてご紹介したい。
日本中で活躍するクルマ、フォークリフト
現在、日本中の至る所でフォークリフトが活躍している。
一説によれば、その総数は一千万台にものぼるといわれる。
フォークリフトといえば、どういった業種が思い浮かぶだろうか。鉄工や木材を扱う現場、食品倉庫や物流系がイメージされがちだが、それ以外の場所でも使える可能性が大いにあるのだ。
解体業や土木・建築業はもちろん、水道管工事、電気・電話工事や産業廃棄物、建材業、造園・石材業といった業種でもフォークリフトの出番がある。
他の特殊自動車、例えばクレーンやショベル等はいかにもガテン、男の職場といったイメージが強い。しかしフォークリフトは比較的インドアで物静かな職場でも十分活躍が見込めるのが嬉しい。
文化系人間でも、女性でも、比較的身近に感じられるのがフォークリフトでもある。
フォークリフト免許を取るメリット
このようなフォークリフトの免許には、たくさんのメリットがある。
まず何よりも、取得が簡単という点が最高だ。
一応座学と実技、試験はしっかり存在するものの
合格率は99%、落とすための試験ではないため、よっぽど特殊なケースでもなければ必ず合格する。
受講にかかる費用も、高くて5万円程度。
そして何と、一度取得したら更新は一切不要、一生モノとして使えるコスパの良さだ。
フォークリフト免許の実際的な活用場所は先に挙げたような職場がある。同じ職場で働くにも、免許のあるなしでは時給がはっきりと変わってくる。
例えば期間工として働く場合、フォークリフト免許があると楽な仕事内容を与えてもらえるチャンスもあるという。
また、仕事の能力が低くても、フォークリフトを操作できる人員が必要な時には「有資格者」として使ってもらえる可能性があるため持っていて損はないのだ。
フォークリフトは自動車運転が苦手、した事がないという人や女性にとっても親しみやすい。道路を走る必要性がなく、車体も小型で何となくおもちゃっぽさがあるため、心理的なハードルが高すぎない。
これはむしろ、取らないほうが損な資格だと言ってもいい。
取得方法
さて、気になる資格の取得方法を見てみよう。
<受講資格>
18歳以上であること<日程>
・大型特殊免許あり
・普通・大型免許あり&1t未満フォークリフト3ヶ月以上経験者
講習11時間(平均2日)
・自動車免許なし&1t未満フォークリフト6ヶ月以上経験者
講習15時間(平均3日)
・普通免許あり
講習31時間(平均5日)
・自動車免許も現場経験もない
講習35時間(平均5日)
受講はまとまった期間で行うことになるが、個人の都合に合わせて平日のみ・土日のみ・平日&土日といった選び方ができる。在職中の人でも離職中の人でも受けられるコーススケジュールが用意されているのも有難い。
一つだけ要注意事項として記憶すべきなのは、
「講習への遅刻・早退は一発で失格」という点だ。
申し込んだはいいものの、体調が悪い日もあるだろう。
天気が悪く、外出が億劫すぎる日もあるだろう。
人身事故で電車が止まってしまうこともあるかもしれない。
しかし、どのような理由であれ、欠席・遅刻・早退が一度でもあると全日程が無駄になってしまうのだ。
これは法令で決められた講習時間があり、それを満たすことが必要条件となっているので仕方がない。
大半の受講者は問題なく全日程を終了している。
気負わず、期間中の体調管理と早めの行動を心がけよう。
<料金>
・受講料 50000円弱(地域や資格・経験により異なる)
・テキスト代 1500〜2000円(受講費用と別の場合あり)
・補助試験代金 学科試験3000円 実技試験5000円程度いわゆる「補講」の追加料金だが、もちろん普通に一発合格できればこの料金は発生しない。一発で合格するぐらい真剣に取り組み、しかし不合格であっても何とかなるという安心感も持ちつつ望めればよいだろう。
・証明写真の発行料 500〜1000円程度(受講費用と別の場合あり)
基本的にこのような費用が発生するが、一定の条件を満たせば「教育訓練給付金制度」を利用し、フォークリフト技能講習修了後に費用の2割ほどの給付金を受け取ることも可能だ。
一定の条件とは、
在職中なら「雇用保険の被保険者期間が3年以上」
離職中なら「離職日から受講開始までが1年以内、雇用されていた期間が3年以上」。
これをクリアしていれば、ハローワークに申請してみるのがおすすめだ。
また、職場の指示で受ける場合にも費用軽減される場合がある。
<申込方法>
「フォークリフト運転技能講習」を行っている教習所(コベルコ、コマツ、住友建機など)に直接申し込む。あとは案内が郵送されるのを待つだけだ。
仕事に使う際の注意
フォークリフトの免許を取得するのは比較的誰でもできる。仕事選びにも役立つ資格であることは確かだが、気をつけておきたい事柄もある。
まず認識が必要なのは、「講習通りにはいかない」という点だ。講習時は丁寧な指導で何度もやり直させてもらえるチャンスがあるが、仕事現場はいつでも忙しい。
給料をもらっている以上、そう甘くはいかないと考えよう。
特に物流系の現場は常に忙しいため、膨大な物量をさばくために危険そうな荒業を使うこともある。
また、重量物を扱うため普通の自動車よりも死亡事故につながりやすいという報告がある。
急かされるのが苦手な人、「テンパりやすい」人はやめた方がいいかもしれない。当然、講習をギリギリで合格した人は実用に耐えうる操作技術と認めてもらえるかは怪しい。
「フォークリフトの種類は一つではない」。これも確認しておきたい点だ。
教習所で運転するものは、座って運転する「カウンター式フォークリフト」だが、立って運転する「リーチ式フォークリフト」を使う現場も多い。
他にも長尺物を扱うサイドフォークリフト、倉庫で使用するオーダーピッキングフォークリフト、人が手で操作するウォーキーフォークリフトがある。
「フォークリフト」と言っても別のものを想像しているケースがある。早合点せずに確かめよう。
そして最後に「私有地であっても無資格での運転は違法」。これは命の次に大事なことだと覚えておこう。
たとえ上司からの指示があっても運転してはいけない。
無資格での運転は違法行為だが、罰則が科されるのは 無資格で運転した当人はもちろん、管理会社とその代表者も対象となる。
実際のところ、こっそり無資格で荷重1トン以上のフォークリフトに乗ったことがある人、乗せたことがある人は少なくないようだ。
現代日本のブラック・グレーな職場環境では様々な実情があるのは確かだが、人命に関わりかねない機械の操縦は健康な有資格者のみが責任をもって行うべきだ。
荷重1トン未満のフォークリフトの運転には、企業の事務所内で「フォークリフト特別教育」を受講していれば問題ない。
人生の可能性が広がるフォークリフト免許
今回は、手軽に取得できるフォークリフト免許についてご紹介した。
一度取得すれば一生使えて、色々な業種で活用の機会がある。
もし講習途中に「やっぱり向いてないかも」と思っても一応最後までやり遂げてみよう。必ず良い経験になり、履歴書を書く手も少しは軽くなるはずだ。
40人ほどで講習したが1日一回しか乗れなかった
あとはずっと待ってるだけ
運送事務やってて、事務でもフォークもっててやる人いるけど、先輩にフォーク取らないほうがいいよと言われた。
なぜかというと、フォークやって荷物落としたりしたら、買取させられるぞと。ドライバーにやらせとけと。
買い取りさせるのは違法じゃ無かったか?
ドライバーはボーナスに響くから…と、ポケットマネーで払える物は自前で買い取り
ボーナスに響かないようにしている人は居る
フォークリフトは免許証でなく『技能講習修了証』だね
なんども免許・免許と書いてるのが痛くて笑ってしまうw
正確には『技能講習修了証』ですが、一般的には免許で認知されてるのでライターさんがそう書いたのだと思います。
私の方で補足として少し修正しておきます。