買い物

ポータブルヘッドホンアンプとは 【ワンランク上の音質】

スマホで音楽を聴くのが当たり前になって、周辺機器も充実している。
ライトユーザーでもイヤホンを変えたり、ヘッドホンにしたりとちょっとしたことで、音の変化を楽しめるようになった。
さらにハイレゾの普及でより高音質を求めるユーザーも増えてきている。そのあたりのことは、

ハイレゾ について調べてみた【オーディオ界の救世主!?】
イヤホン・ヘッドホンの構造と価格の違い
トレンドに遅れるな!完全ワイヤレスイヤホンはなぜ人気なのか?

などで書いたのだが、もうひとつライトユーザーがステップアップするための機器がある。

ポータブルヘッドホンアンプ」だ。

イヤホンやヘッドホンを変えることは、より音質を良くすることになるが、このポータブルヘッドホンアンプ(通称ポタアン)は、音にパワーを与えてくれる。

アンプの性能差

ポータブルヘッドホンアンプ

近年、急速な進化を遂げているのが、「デジタルオーディオプレーヤー(DAP)」だ。ウォークマンに代表されるデジタル音楽ファイルを再生するためのプレーヤーだが、一方でスマホでも簡単にデジタル音源の音楽が再生できるので、知らない人も多いだろう。

しかし、この両者には大きな違いがある。

プレーヤーから出力されたデジタル信号を増幅させて音にパワーを与えたり、ノイズを除去してより自然な音にするための「アンプの性能」だ。やはり、これはスマホのほうが高級なものが使われていない。逆にいえば、ライトユーザーにはそこまで高性能なアンプは必要ないともいえるのだが、このアンプを変えるだけで素人でも驚くほど音に厚みが出てくるのだ。

FiiO A1

もっといい音で聴きたい!」そう思って高級ヘッドホンを買ってみたが、期待していたより音の違いがないことに落胆した人はいないだろうか?

だが、それはヘッドホンが悪いのではない。先に書いたように、プレイヤーの問題である。

そこで登場するのがポタアンだ。プレイヤーとヘッドホン(イヤホン)の間にポタアンを付加すれば、音は劇的に変化する。低価格帯のモデルでも低音に厚みがでて驚くほどだ。

例えば、中国メーカーのFiiO(フィーオ)は、2009年からオヤイデ電気が代理店となって日本でポタアンを販売しており、コストパフォーマンスのよさから日本にポタアンブームを広めた。同社の「FiiO A1」は、4000円強の価格ながら、大きさ4cm×4cm、重さ20gというコンパクトさにより、シャツの胸ポケットに専用クリップで留めておくことができる。低価格だけにやや音がぼやける感じは否めないが、値段を考えれば十分だろう。

Auglamour AUGLAR GR-1

低価格帯で「もう少し良い音を」ということであれば、Auglamour AUGLAR GR-1がいいだろう。
Auglamour(オーグラマー)も中国メーカーだが、そのおかげでコストパフォーマンスが高い。おまけにこのAUGLAR GR-1はデザインも個性的だ。

特徴としては音の歪みやノイズを低くして、音域の幅も大きくなる。オリジナリティ溢れる凹凸状の金属筐体は、外部のノイズを遮断する役目がある。そのために重量は約240gとポタアンとしては重めだが、それをネックと感じるかは人それぞれだろう。

ポタアンは、ポータブルオーディオプレーヤー(もしくはスマホ)とイヤホンの間に接続するため、移動時にはその収納場所が重要になってくる。「FiiO A1」のように超小型・軽量なら問題ないが、このクラスだと幅7.5cm、長さ10cmとなるため、重さと合わせて「ポケットにちょっと入れる」というのはムリだ。現実的なところでは、ショルダーバッグなどに入れて少しでも頭に近い位置に収納することになるだろう。

SONY PHA-1A

さらに中価格帯ということなら、SONYのPHA-1Aがオススメだ。なんといってもSONYというブランドが大きい。「安くても海外製はちょっと・・・」という人にもピッタリだ。実売価格が25000円ほどだが、ハイレゾ対応というメリットは大きい。このPHA-1Aを接続することでiPhone6やiPod、それ以外のハイレゾ音源に対応していないプレーヤーでハイレゾ音源を楽しむことができる。

すでにデジタルオーディオプレーヤーを持っているので、ムダにしないでハイレゾを聴きたい!という人にもいいだろう。そういうユーザーにはハイレゾだけではなく、本来の目的である音のパワーアップにも期待できる。幅6.2cm、長さ約11cmながら、重量は145gと軽いので外出時には嬉しい。筐体もアルミ製などで耐久性と軽量化を両立させている。

本来は、Walkman用アンプとして開発されているので、一番相性がいいのはウォークマンやAndroidスマホのXperiaシリーズと言えるが、この価格帯になってくると他のプレーヤーにも対応しているから問題ない。音質もこのレベル辺りからよりクリアに聞こえるようになるはずだ。これ以下の価格帯ではパワー重視だったが、中~高価格帯モデルでは楽器の音もクリアになって広がりを感じることができるだろう。

使えるのは外出時だけじゃない!

コアなオーディオマニアからすれば、ポタアンはあまり重視されない。すでに十分なパワーのアンプを内蔵した機器を揃えているからだ。有名なオーディオ専門店でもポタアンを置いていない店もある。しかし、先にも書いたようにライトユーザーにこそポタアンを試してもらいたい。

ここまでは外出時にポタアンを使用する前提で話を進めてきたが、最後にちょっと違った使い方も教えよう。

例えば、自宅のパソコンで音楽を聴きながら作業するときもポタアンがあれば、専用のオーディオ機器がなくても、より良い音で音楽を楽しめる。

さらにオススメしたいのがゲームだ。

スマホのソーシャルゲームでは、音楽に合わせて画面をタップするリズムゲームがあるが、これもポタアンを使えば音にメリハリが出て聴き取りやすくなる。プレイステーション4では3.5mmのイヤホンジャックがコントローラーにあるので、そこにポタアンを挟めばBGMに迫力が出るだろう。

最後に

今回はメカニズムなどは話が難しくなるので省略した。
ただ、ポタアンの音質は電力が高い=バッテリーが大きい=筐体が大きいということに変わりはない。より良い音を求めるなら、携帯性は犠牲にしてしまおう。それでもポタアンを勧めるのは「音の違い」が歴然となるからだ。同じ低音でも機種により質は変化するが、音にパワーがあることは実感できる。ぜひ、一度体験してもらいたい。

 

gunny

gunny

投稿者の記事一覧

gunny(ガニー)です。こちらでは主に歴史、軍事などについて調べています。その他、アニメ・ホビー・サブカルなど趣味だけなら幅広く活動中です。フリーでライティングを行っていますのでよろしくお願いします。
Twitter→@gunny_2017

✅ 草の実堂の記事がデジタルボイスで聴けるようになりました!(随時更新中)

Audible で聴く
Youtube で聴く
Spotify で聴く
Amazon music で聴く

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

関連記事

  1. Amazon Echoについて調べてみた【Google Home…
  2. 【MA-1ブーム再燃!】フライトジャケットの魅力
  3. 『泣く女』のモデル、ドラ・マール【天才ピカソの愛人で犠牲者?】
  4. 実体験 【100円ショップ】買って損するもの 7選
  5. かつらはファッション!ウィッグで薄毛を忘れる方法
  6. エルメス(HERMES)のアイテムは高いのになぜ人気なのか?
  7. 【3回見たら死ぬ絵】 終焉の画家・ベクシンスキーの芸術遍歴 〜「…
  8. コストコは本当にお得なのか?人気の理由を調べてみた

カテゴリー

新着記事

おすすめ記事

天才軍略家・源義経に欠けていたもの…『平家物語』逆櫓論争エピソードを紹介【鎌倉殿の13人】

源平合戦のヒーローと聞いたら、多くの方が思い浮かべるであろう源義経(みなもとの よしつね)。…

紅茶はどのように日本に広がっていったのか?【紅茶の日本の歴史】

紅茶の日本での歴史紅茶は中国の雲南省からチベットにかけての山岳地帯で生まれた。大…

「歴史を否定する日本の未来はない」 朝鮮外務省が過去の清算を拒否する日本政府を非難

朝鮮外務省は7日、キム・ソルファ日本研究員の「歴史を否定する日本の未来はない」との文をHPに掲載し、…

5月頃、コンクリートの上にいる「小さな赤い虫」の正体 【人に害はあるのか?】

5月ごろになると、ベランダやコンクリートの壁、花などに「大量の小さい赤い虫」が湧いているのを…

わかりにくい応仁の乱の全体像【政治制度が変わった】

応仁元年1月に細川勝元陣営の畠山政長と山名宗全陣営の畠山義就の両軍が京都の上御霊(かみごりょう)神社…

アーカイブ

PAGE TOP