調べてみた

ウェディングドレスの歴史について調べてみた

ウェディングドレスとサフランイエロー

ウェディングドレスの歴史

純白のウェディングドレスが習慣になったのは、19世紀ヴィクトリア女王の結婚式からなんです。

それまでのウェディングドレスは歴史上では縁起の良い色として人気のあった、サフランで生地を染めた黄色や、中世では青、赤、緑などの絹のドレスなどが、王侯貴族などの結婚式では着られていました。

黒い ウェディングドレスの歴史

16世紀末のスペイン宮廷での流行と宗教上の戒律から、が多く庶民の結婚式にも好まれるようになりました。
黒いウェディングドレスに白いウェディングベールというコーディネートも一時期は主流だったようです。
現在ではい日本の結婚式では挙式に白いウェディングドレス、披露宴ではカラードレスというのがお色直しという習慣で通っています。
総称して白いウェディングドレスの事を、業界では「ウェディング」と呼んでいます。

ごくまれに黒いウェディングドレスも好まれる事があって、黒いドレスのそのモダンなスタイリングに感心してしまったりします。この黒いウェディングドレスは他のカラードレスと比べても極端に種類も数も圧倒的に少ないです。
ウェディングドレスの起源はローマ時代にまで遡りますが、キリスト教の布教とともに教会での結婚式がおこなわれるようになりました。
古くから婚礼衣装やウェディングヴェールとともに、ヘッドに着ける宝石でできたティアラ(頭につける冠)なども、花嫁の実家の経済力や社会的地位や権力などを表す誇示するもののひとつでした。
もともとはウェディングドレスはカトリック系キリスト教の結婚式の衣装でした。
宗教上の戒律のため、肌の露出を抑えたものがウェディングドレスのデザインになっていましたが、肌の露出を抑えるためにロングヴェールで顔を隠したりグローブなどで腕を隠すなどされてきました。
また、トレーンと呼ばれる引き裾は、長いほど格調が高いとされています。

ロイヤルファミリーのウェディングドレス~キャサリン妃のドレス

歴史上の映画などでは王家や王侯貴族などの豪華な結婚式で、家紋や紋章が入った豪華なドレスもよく見かけられますが、白いウェディングドレスというのは19世紀のヴィクトリア女王の結婚衣装をきっかけに急速に流行しました。

1833年のヴィクトリアを描いた絵画 wikiより

昨今、キャサリン妃のウェディングドレスが大変話題になりましたがレースの長袖ウェディングドレスが一気に流行しました。
長袖のウェディングドレスはじつは日本ではとても少なくて、ほとんどはインポートブランドのウェディングドレスになりますが、このキャサリン妃の長袖ウェディングドレスの影響力は今も衰える気配がありません。(すごく人気です!)
いつもながら英国王室のウェディングドレスはキャサリン妃、ダイアナ妃をはじめ世界中で話題になっています。
19世紀のヴィクトリア女王の結婚式は王室には珍しく政略結婚ではなく熱烈な恋愛結婚でした。
そこで女王はウェディングドレスを純白のものにし、「私をあなたの好きな色に染めてくださ」と述べられたのです。
それで世の中に白い純白のウェディングドレスが広まったのはヴィクトリア女王の結婚式からだと言われているんですね。

他にウェディングドレスの歴史に残るものは、帝政ロシアのロマノフ朝第8代皇帝エカテリーナ2世がロシアのピョートル皇太子のもとに嫁ぐとき、生まれ育ったドイツに無関係のロシアの民族衣装で挙式したことは有名です。
姑の女帝エカテリーナやその国家の人々に気に入られる目的ですが、いかなるときもその国の民族衣装は正装として認められます。 日本でいえばウェディングドレスに代わる最高の民族衣装としては白無垢や打掛け、皇室の十二単(じゅうにひとえ)がそれにあたります。

ウェディングドレスとブーケ

ウェディングドレスにはドレスにあわせてブーケを持ちますが、ブーケにも由来があって教会で待つ花嫁のために、花婿が教会までの道に咲いていた草花をまとめて持っていたという言伝えもあります。

ブーケにもいろんなデザインがあって、ウェディングドレスにあわせて形を選びます。
もちろん花の種類やカラーもドレスのデザインにあわせて選びますが、身長などのバランスもとりながら考えていきます。
戦前の日本ではまだまだウェディングドレスは珍しく、それでも海外から取り寄せて結婚式を挙げる華族の令嬢もいました。
当時の雑誌などにスクープされた例としては、長くトレーンを引く細身のマーメイドラインのウェディングドレスに、ロングのマリア・ヴェール、カラーの花を束ねたモダンなウェディングドレススタイルが絶賛されたそうです。
ラウンドブーケはどこから見ても丸いかたちの、ドレスのデザインも選ばないタイプのブーケとして人気があります。

※参考 https://www.marthastewartweddings.com/

お花を三日月の形に束ねたブーケのデザインは、クレッセントというデザインになりますが個性的なウェディングドレスに合います。ゴージャスなウェディングドレスならキャスケイドブーケと呼ばれるシャワーのようにお花をたくさんまとめたブーケがいいかもしれません。
たとえばイギリスではウェディングブーケに使うお花は花嫁の母親がお庭で育てたガーデンに咲く花やグリーンを使ってブーケを束ねるそうです。
どんなウェディングドレスにもあいそうなブーケになりそうですね!

参考文献:もしもあなたがブリンセスになったら今田美奈子著

Sandrilon

Sandrilon

投稿者の記事一覧

本業はブライダル関連or副業はクラウドソージングで記事書いてます
http://ameblo.jp/sandrilon/
http://sandrilon7.seesaa.net/s/

✅ 草の実堂の記事がデジタルボイスで聴けるようになりました!(随時更新中)

Audible で聴く
Youtube で聴く
Spotify で聴く
Amazon music で聴く

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

関連記事

  1. パクチーの育て方 「手軽で簡単、ビタミンも豊富」
  2. 世界で話題沸騰!未来計画ノート「バレットジャーナル」の活用方法
  3. 味噌の起源と歴史
  4. 【神道】けがれた心身をリフレッシュ!禊(みそぎ)って何?具体的な…
  5. 終活で綴るエンディングノートとは? 「遺言書との違い」
  6. 平成元年(1989)の出来事「この年歴史はいろいろ変わった」【後…
  7. 日本の正月の習慣の由来について調べてみた
  8. 戦国時代の古戦場が身近な場所に!古い地名に秘められた歴史のロマン…

カテゴリー

新着記事

おすすめ記事

コロンブスが追い求めた「金の実」~だが見つけたのは、辛さだった

15世紀末のヨーロッパでは、インドや中国との香辛料貿易が高い重要性を持っていました。しかし、…

伊達成実・伊達家一の猛将【出奔するも戻ってきた政宗の右腕】

伊達成実とは独眼竜・伊達政宗の右腕として活躍した武将としては、片倉小十郎が有名である。…

【光る君へ】 地方の最高責任者「受領」とは? 「治安の悪化と武士の台頭」

「受領(ずりょう)」は平安時代の地方統治を理解する上で欠かせないキーワードになりますが、教科…

『天皇制を否定し国家に挑んだ女性』獄中で23歳で命を絶ったアナキスト・金子文子とは

大正15年(1926)7月、ひとりの女囚が自ら命を絶った。彼女の名前は金子文子(かねこ ふみ…

少子化対策に潜む優生思想の影 【百田尚樹氏の発言を受けて】

日本保守党代表の百田尚樹氏が、YouTube番組で発言した少子化対策が波紋を呼んでいます。…

アーカイブ

PAGE TOP