海外

「猫カフェ」発祥の地は台湾だった ~猫たちがもたらす癒し効果とは

猫カフェの魅力

猫カフェ

画像 : 一般的な猫カフェの様子 wiki c sprklg

コーヒーと共に癒しを求める場として、猫カフェは近年急速に人気を集めている。

日々の喧騒から離れ、柔らかな猫の毛並みに触れ、穏やかなひとときを過ごすことができるこの場所は、多くの人々にとって特別な癒しの空間である。猫カフェに一歩足を踏み入れると、そこには愛らしい猫たちが待っているのだ。

日本では、猫をテーマにした映画やドラマ、漫画、小説などが多数存在し、その人気は根強い。
話題になった「猫島」は、島の人口より猫が多い場所のことを指し、観光スポットとしても人気が高い。

ある調査によると、「ネコノミクス」と呼ばれる猫による経済効果は年間2兆円を超えるという。

日本には約300店舗の猫カフェがあり、世界で最も多いとされている。

猫の癒し効果

猫の癒し効果については様々な研究がある。猫の柔らかい毛並みだけでなく、独特の匂いも人々を癒す効果があるという。

この匂いを「猫吸い」として楽しむ人々も多い。

猫の匂いを嗅ぐことで、人間の脳は「愛情ホルモン」を分泌し、ストレスを緩和する効果があるようだ。
この匂いは、太陽の下でしっかり乾かした布団のような香りに例えられる。

猫好きな人々は、本能的にその匂いを欲しているのかもしれない。

猫カフェ発祥の地

猫カフェの発祥地は台湾であり、第一号店は1998年に台北市士林区で開業した「猫花園(マオフアユェン)」である。

 

この投稿をInstagramで見る

 

eatfoodday(@eatfoodday)がシェアした投稿

「猫花園」は、猫好きな人々が猫と触れ合いながらリラックスできる場所として瞬く間に人気となった。この成功を受け、猫カフェは台湾全土に広がり、多くの模倣店が誕生した。

日本でも2004年に大阪の黒崎町で「猫の時間」という第一号店が開店し、猫カフェブームが始まった。「猫の時間」は、台湾の成功を受けた形で開店され、瞬く間に人気となり、その後全国各地に猫カフェが広がった。

日本の猫カフェは、単に猫と触れ合うだけでなく、さまざまなサービスを提供することで競争力を高めた。例えば、店内のインテリアに凝ったり、猫グッズを販売したり、各猫に物語を持たせることで、訪れる客により一層の愛着を感じさせる工夫がなされている。また、猫カフェは都市部だけでなく、地方都市や観光地にも広がり、観光客の新たな楽しみとして定着している。

さらに、猫カフェは社会的な意義も持ち始めている。「保護猫カフェ」も登場し、里親探しの場としても機能しているのだ。これにより、猫カフェは単なる癒しの空間を超えて、動物愛護活動の一環としても注目されている。

現在の猫カフェ事情

猫カフェ

画像 : Cat Caffe public domain

現在でも世界第一号店である「猫花園」は営業中であり、訪れる人々に癒しを提供している。

小貓花園
https://www.facebook.com/nekocafe1998/

猫カフェは、猫と触れ合いたいが家で飼うことができない人々にとって、理想的な場所である。猫と過ごす時間は、日常のストレスを忘れさせ、心を癒してくれる。筆者の友人たちも猫カフェを訪れるたびにリフレッシュし、日常に戻る活力を得ている。

猫カフェの利用者層は広がりを見せており、若い女性やカップルだけでなく、家族連れや年配の方々も訪れるようになっている。

猫と触れ合うことで得られる癒し効果は、年齢や性別を問わず多くの人々に共通するものであり、猫カフェは日常の喧騒から逃れ、リラックスできる空間として愛され続けるだろう。

 

 

アバター

草の実堂編集部

投稿者の記事一覧

草の実学習塾、滝田吉一先生の弟子。
編集、校正、ライティングでは古代中国史専門。『史記』『戦国策』『正史三国志』『漢書』『資治通鑑』など古代中国の史料をもとに史実に沿った記事を執筆。

✅ 草の実堂の記事がデジタルボイスで聴けるようになりました!(随時更新中)

Audible で聴く
Youtube で聴く
Spotify で聴く
Amazon music で聴く

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

関連記事

  1. F-35(ステルス戦闘機)について調べてみた
  2. マッコウクジラの腸結石(アンバーグリス) を海辺で拾えば一攫千金…
  3. オスタルギーとは何か?東西ドイツ統一後の東ドイツについて調べてみ…
  4. 『25年間連れ添った夫の正体は実父だった』死後に発覚した悪夢のよ…
  5. 日本人が間違いやすいネイティブ英語④【食べ物 スープ 小麦 ナッ…
  6. 「世界一出世した軍人」ドワイト・D・アイゼンハワー
  7. トム・クルーズの人気の秘密 【なぜ衰えない?】
  8. 近年の中国・オーストラリア関係を振り返る 〜悪化した中豪関係

カテゴリー

新着記事

おすすめ記事

安倍晋三氏の外交的レガシーを振り返る 〜トランプ氏の親友となった安倍晋三氏

安倍晋三元総理が亡くなった事件は、日本国内だけでなく世界各国にも衝撃を与えた。安倍氏が総理と…

元TOKIOの山口達也氏が(株)山口達也 設立 「実の兄や、元妻・高沢悠子さんも応援」

元TOKIOの人気メンバーだった山口達也氏(51)が、2023年3月19日、『株式会社山口達也』を立…

日本三大奇襲の一つ『河越城の戦い』とは 【天才・北条氏康の夜襲】

「日本三大○○」という言葉はよく耳にするが、戦国時代が好きな人にとっての「三大○○」とは何だろう…

京都守護職 〜幕末の僅か6年だけ設置された機関

幕末の京の治安悪化京都守護職(きょうとしゅごしょく)は、幕末にあって文久2年(1862年…

【天下の要衝・大阪】その発祥の地とされる上町台地に残る「天王寺七坂」を歩いてきた

大阪発祥の地とされる上町台地にある七つの坂「天王寺七坂」大阪(大坂)という地名は、一説に…

アーカイブ

PAGE TOP