未だに収束の兆しが見えないコロナ。
中国大陸での再流行には多くの人が注目しているであろう。
ある場所ではその都市の人口の約8割が感染したとも言われている。
中国において、2022年12月8日から2023年1月12日までに報告されたコロナ感染死者数は、59,938人となっている。約6万人である。
だがこの数字は信憑性が薄い可能性があり、ある専門家の見立てによると北京でのコロナ死者数の半分にも満たないと言う。
北京を例にして考えてみよう。北京の火葬場で火葬できる人数は毎日約3600人となっている。正常の範囲であれば毎日330人が病気や老衰、事故などで亡くなって火葬されている計算となる。この正常範囲であれば問題なく火葬できる。
ところが今や火葬場は長蛇の行列である。つまりコロナで亡くなった人が,火葬できる許容範囲を超えているということなのだ。
多くのご遺体を火葬しなければならないので、ある場所では2キロの渋滞ができており、遺族がお別れをする時間はなんと2分しかないという状態である。
2022年12月8日から2023年1月12日までの36日間を例にとって計算してみよう。ちなみにこの計算は北京の火葬場のみの数であり、その他の火葬場の人数は含まない。
毎日火葬できる人数が3600としてその36日=12,96万人
同時にコロナ以外で亡くなった人数を1日平均330人とするとその36日=1,19万人
コロナ以外で亡くなった人を12,96万人から引くと、1ヶ月でコロナで亡くなった人の数は11,77万人ということになる。
つまり政府が公表したコロナ死者5,99万人という数は、北京での1ヶ月のコロナ死者の半分の数にも満たないということなのだ。
ある資料によると今年の1月11日までに全国の感染率は64%にも上り、累計で9億人が感染したと見られる。
感染者が1番多かったのは中国の西部に位置する甘粛省で、なんと91%の人が感染したと言われている。
中国もウィズコロナ
中国政府は「ゼロコロナ」をすでに諦め、感染者や死者を公表しなくなった。感染者が多すぎて把握しきれていないというのが現状のようだ。
2021年12月25日には新たに感染した人数を公式には発表しないとした。今まで3年近く発表し続けたがそれもなくなり、今まで強要されていたPCR検査もなくなった。各場所に設置されていたPCR検査小屋は埃をかぶっており、かつての長蛇の列は今はもうない。
その後に控えている、春節の「人民大移動」を控えてのことであろう。
中華人民共和国を象徴する「人民大移動」とは、14億人の人たちがそれぞれの地元に帰って春節を過ごすことである。中国では「春運」と呼ばれ、政府は交通機関の本数や特別便を増やして対応する。春節の休暇は長く40日にも及ぶ。
春節の大移動の際、駅は人でごった返す。どこも人、人、人である。チケットは何ヶ月も前に予約しないと買えない。
駅の中も外も人でごった返す。「密」を避けろなどと言ってはいられない状況となる。
今年の春節は、コロナ前と同じような賑わいを見せていた。
多くは人は既にコロナ感染済で、まだ感染していない人たちも感染覚悟の上だ。
コロナ禍での窮屈な生活から一新して、旅行や帰省で大賑わいとなった。
閑古鳥が鳴いていた観光地にも一気に人が押し寄せ、旅行会社への申し込みは以前の2倍~9倍へと膨れ上がったという。
61年ぶりの中国の人口減少
今回のコロナ感染者の多数の死者に加えて、出生率の低下により中国の人口が減少したという報告が発表された。なんと61年ぶりの減少ということである。
最も人口が多い国はインドになりつつある。インドの人口はすでに14億に達しており、世界の人口の6分の1を占める。今後も人口増加の一途を辿ると見られる。
かつて「1人っ子政策」を強行していた大国は、現在「人口減少」に直面している。
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