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キッチンカーはなぜ人気なのか?【開業許可と種類】

キッチンカー

フードフェスだけではなく、音楽フェスなどの野外フェスで必ずお世話になるといってもいいのがキッチンカーである。

その種類も年々増加しており、ファストフード、スイーツ、B級グルメと、アイデア次第で扱うフードも多い。

では、なぜキッチンカーが人気なのだろう?いや、そもそも、キッチンカーで買いたくなる魅力とは何なのだろうか?

売る側、買う側の両面からその人気に迫る。

屋台がキッチンカーに変化!

キッチンカー
※ニューヨークのキッチンカー

ニューヨークではキッチンカーのことを、Food Truck, Street Vendorと呼び、街中いたるところに出没する。多民族国家らしく、さまざまな国の料理とそれらが融合したメニューが特徴だ。オフィスに持ち帰って食べれるようにテイクアウト系ランチは昔からの定番で、完全にニューヨーカーの日常の一部となっている。

日本でキッチンカーの人気が高まってきたのは2010年頃からだ。それまでは屋台と呼んでいたが、日本人にとって「屋台」とはラーメンやおでんをイメージさせる。そこでキッチンカーの名称が広まり、同時に全国でフェスが増えたことにより需要も高くなった。移動販売と呼ばれることもあるが、厳密には移動販売車=キッチンカーではない。
そのことは後ほど説明するが、キッチンカーで出店することの醍醐味は、自分のセンスで店の売り上げを伸ばせるところだ。メニュー、食材、看板などすべてに自分のアイデアが反映され、ヒットすれば口コミだけで顧客が増える。

ラーメンなどの屋台は規制により年々姿を消しているが、キッチンカーの需要はまだまだ伸びる。

日本人にとって「移動販売=屋台」から、「移動販売=キッチンカー」に変化したのだ。

キッチンカー で営業するメリット

キッチンカー
※ケバブ

まず、費用面から見てみると、何といっても家賃がかからないことがある。また、初期費用が安く、人件費が安い。極端な話、1人でも営業が出来るのはキッチンカーならではだ。

商売的な側面では、客のいる場所に自分から行けることだろう。
日本マクドナルドを開業した藤田田が「飲食業は何よりも立地が大切」と言っていたのは有名な話だが、移動販売に置き換えてもこれは同じ話だ。

客との距離が近いために、客のニーズをダイレクトに商品作りに活かせる点も大きい。客がSNSなどで店の情報を発信することで人気を集めたり、客との会話が好印象を持ってもらえるチャンスにもなる。

最後に個人的なメリットとしては、労働時間が自由に選べる点だ。自己管理がしっかりできないと大変だが、移動販売は稼げるときに一気に働くというのがセオリーである。また、何も無いところから店を作り上げてゆけるという楽しみもある。どんな料理にするか、メニューはどうするか、車のラッピングやPOPはどうするかなど自分の好みをそのまま反映させられるのは労働意欲の向上にも繋がるわけだ。

移動販売の開業許可と種類

キッチンカー
※許可証

さて、キッチンカーで営業をするにあたって最も重要なのが、保健所での開業許可になる。許可は都道府県により個別に必要になり、基準も若干異なるが、保健所では主に以下のことをチェックする。

・調理場と運転席はしっかりと区切られているか
・シンクの数は充分か
・石鹸を常備していて清潔を保てる状態か
・換気はしっかり考慮されているか
・棚の設置は移動販売をできるレベルか
・給水タンクは設置され容量は充分か
・排水も設置され容量は充分か

さらに免許には種類があり、「食品営業自動車」と「食品移動自動車」の二種類に分けられる。

食品営業自動車」は、生ものを扱うことはできない。営業車内での調理加工は、小分け、盛り付け、加熱処理など簡単なものに限られているクレープやケバブなどはこちらの免許になり、キッチンカーはこちらの免許が必要なのだ。

食品移動自動車」は、あらかじめ包装されたものに限る。営業車内での調理加工は行わない。パンの移動販売などはこちらになる。

免許を取得しても、一番の問題は「仕込み場所が自宅以外に必要になる」点だ。
回避策としてよく聞くのが、知り合いの居酒屋さんの厨房を営業時間前に借りる方法や、キッチンカー仲間同士で共同の厨房を使ったりする方法があるが、万が一食中毒などを出してしまうと、仕込み場所の業者も巻き添えになるので注意しなけばならない。

客の楽しみ

キッチンカー
※グリーンカレー

客としての楽しみは、何といっても「様々な種類の料理が手軽に味わえる」ことに尽きる。

以前はハンバーガーやケバブ、カレーなどがメインだったが、今ではタイ料理、ベトナム料理などのエスニック、メキシコ料理、ドイツ料理、ステーキなど実に幅広い。なかにはジャマイカ風バーベキューであるジャークチキンを提供する店もあった。

キッチンカー
※ジャークチキン

これには、在日外国人が手軽に商売を始められるという理由も大きい。

もともと、母国料理の専門店を経営していて、キッチンカーでの移動販売を始めたケースが多い。そのため、味も本格的で移動販売レベルとは思えないほどクォリティーも高く、多少価格が高くても客としては食べてみたくなる。

もう一方で、以前からあったハンバーガーなどでも、より味にこだわった店も増えた。バンズ(パン)やパティ(肉)の質を良くして、本場アメリカンスタイルのバーガーを提供する店もある。人件費が安い分、原価率を上げてパティを厚くするなどして差別化を図る。


※ハンバーガー

もちろん、フェスという場所だからこそ客も財布の紐が緩くなり、食べ歩いてしまう効果だってあるわけだ。それに、客としても店員とのコミュニケーションが楽しめる。

気に入った店をチェック!


※キッチンカー2

良い店と出会った場合、そのほとんどは一回限りになる。

フェスの規模が大きくなればなるほど全国から出店希望者が集まり、競争が激しいからだ。青空市などの比較的規模の小さなイベントなら同じ店が定期的に出店することもあるが、それでも人気店はより大きなイベントに出たほうが儲かるので、そちらを優先する。

しかし、諦めることはない。

多くの店はHPを開いていたり、Facebookなどで情報を発信している。次回はどこに出店するか告知するにはSNSが最適だからだ。なので、店名と食品のジャンルさえ覚えていれば今後の予定を把握できる可能性は大きい。

最後に

キッチンカーの人気は、これからさらに勢いを増す。検索サイトでのリサーチ結果でも「キッチンカー」というワードが右肩上がりになった。
開業を考えている人も、食べ歩きを楽しむ人も、これからがキッチンカーのブームなのだ。

 

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gunny

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