宗教

世界で最も読まれた本 ベスト5

世界中で、沢山の本が今までに出版されてきた。

その中でも最も世界中の人たちに読まれている本は何なのか?

今回は『世界で売れた本トップ5』を紹介する。

1.『聖書』

世界で最も読まれた本 ベスト5

世界で最も読まれている本は聖書である。Wikiより引用

世界で最も読まれているのは、キリスト教の聖典である聖書である。

これは旧約聖書新約聖書を足したもので、推定販売部数は「60億~3883億部」と言われているが、正確な販売部数は分からない。
世界中で読まれている理由はやはり紀元前から存在していること、世界で最大の宗徒がいることである。

ルネサンス期の早い段階でグーテンベルグの活版印刷の発明により本の増刷が容易になった事から、ヨーロッパ中に広がったことも要因と考えられる。

聖書はキリスト教の聖典のイメージが強いが、旧約聖書は、ユダヤ教、イスラム教でも聖典とされており、その数も含まれている。

聖書には大きく分けて二つあり「旧約聖書」と「新約聖書」がある。

旧約聖書はキリスト以前の神との約束事が書かれており、天地創造からアダムとイブの楽園の追放、カインとアベル、ノアの箱舟、ソドムとゴモラ、バベルの塔、出エジプト記などの伝説や、ユダヤ人の歴史について書かれた内容である。

新約聖書は、イエスの救世主としての伝道の歴史がいくつかの福音書によってまとめられたものであり、この二つをまとめて「聖書」と呼んでいる。

2.『毛主席語録』

世界で最も読まれた本 ベスト5

天安門広場で毛主席語録を掲げる紅衛兵(1967年) Wikiより引用

毛主席語録は、中華人民共和国の指導者「毛沢東」の名言を書いた本である。

出版数は推定「9億~65億部」である

この本が出版された1966年の中国の人口は約8億人で、その全員が持つことを義務付けられたことからこの出版数になったようだ。

この本は共産主義国を象徴する赤色の表紙であり、雨や汗に対しても強いビニール製の表紙が採用されており、過酷な労働環境においても読めるように工夫されている。

文化大革命時に紅衛兵や紅小兵(毛沢東を支持する兵隊)は片手にこの本を振りかざしていたことから、文化大革命を象徴する本であった。

3.『毛沢東選集』

世界で最も読まれた本 ベスト5

毛沢東選集 wikiより引用

第三位も中華人民共和国の毛沢東に関する本である。

毛沢東選集は全5巻からなり、毛沢東が生前に書いたとされている著作物が収められている。

推定部数は33億6000万部である。

中国の歴史や第二次大戦中の記録など歴史に関するもの、共産主義に関するイデオロギーについてまで幅広く書かれている。

4.『コーラン(クルアーン)』

世界で最も読まれた本 ベスト5

ナスフ体によるクルアーンの章句。10世紀に訳されたタバリーの『大タフスィール』ペルシア語版(写本は18世紀のもの)

コーランは、イスラム教の聖典であり、作者は預言者でもある「ムハンマド・イブン=アブドゥッラーフ」である。

推定発行部数は約8億部

世界で2番目に信徒の多いイスラム教の聖典だけあって、発行部数も多い。

コーランにはイスラム教の教え、生活に対しての細かな決まりなどが書かれており、アラビア語で書かれたコーランに関しては文学的に美しいと評価も高い。

預言者ムハンマド自身は文盲であったことから別の人物によって記されてはいるが、ムハンマド自身の神の啓示が口頭による伝承によって伝わり、記録されている。

5.『ドン・キホーテ』

世界で最も読まれた本 ベスト5

ドン・キホーテが風車と戦うシーン

ドン・キホーテは、スペインの文学者ミゲル・デ・セルバンテスが書いた物語であり、今なお世界中で愛される文学である。

推定発行部数は6億部

世界の宗教関連や政治的な書籍以外ではトップの部数である。

ドン・キホーテは全二巻存在しており、当初は続編の執筆は予定されていなかったが、一作目の人気と作者のセルバンデスの金銭苦から第二巻が執筆されたよいう経緯がある。

「騎士道物語」ばかり読んでいたドン・キホーテは、ある時自分自身も騎士になったと勘違いを起こして痩せたロバのロシナンテにまたがり、従者のサンチョ・パンサと共に遍歴の旅に出るという物語なのだが、自分が騎士だと勘違いしている困ったおじさんであるドン・キホーテによって旅の途中に出会った人々は迷惑を被るといった珍道中であり、非常に面白い内容である。

この作品はあまりの人気ぶりに偽のドン・キホーテが勝手に出版されており、そのことをセルバンデスは第二巻の中でメタ的に使用している。

番外編.『ハリーポッター』

20世紀の文学として最大の発行部数を誇っているのが、イギリスのJ・K・ローリングの作品である「ハリーポッターシリーズ」である。

シリーズの累計販売部数は5億部と言われている。

この本の面白い点として、通常翻訳されない言語であるラテン語や古代ギリシャ語の翻訳が存在していることや、主人公のハリーの成長に合わせて本自体の内容や文章が難しくなっていき、登場人物と読者が一緒に成長していけるような構成になっている。

最後に

1位 聖書 60億~3883億部
2位 毛主席語録 9~65億部
3位 毛沢東選集 33億6000万部
4位 コーラン(クルアーン) 8億部
5位 ドン・キホーテ 6億部
番外 ハリーポッターシリーズ 5億部

こうして見てみるとやはり、宗教関連の本や政治的思想の描かれた本が上位を占めている。

宗教関連の書籍は、信徒の数だけ部数があってもおかしくないので上位に行くのは当然といえる。

その中でもドン・キホーテとハリーポッターシリーズが、文学として世界中の人に読まれているという事は興味深い事実である。

二つの本はともに読みやすくコメディー要素もあり、登場人物たちは一度読んだら忘れられない強烈な個性を出していることが共通している。

世界中の人達が好む作品は、時代や言葉の壁を越えた魅力が存在しているのである。

 

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