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【台湾の幻のスイーツ】 愛玉(オーギョーチ)とは?

愛玉とは

愛玉(オーギョーチ)とは?

イメージ画像 : 愛玉子(オーギョーチー)

愛玉とは、定番台湾スイーツの一つで、ドリンク店でも人気商品となっている。

透明で少し黄色がかった見た目をしており、スルッと喉を通るゼリーの様な食感である。
だがゼリーとして食べるのではなく、ドリンクとして飲む感覚だ。

それ自体にはほとんど味はなく、レモン汁や砂糖、その他の果物ジュースと一緒に冷やして提供される。スッキリした味で、台湾の灼熱の太陽の下で食べるにはうってつけだ。

愛玉の種を購入すれば自宅でもDIYできる。愛玉DIYキットも売られている。

愛玉のもとになる植物はアイギョクシという、クワ科イチジク属のつる性植物である。

台湾はアイギョクシの唯一の産地である。その理由は花粉を媒介する虫にあるという。

愛玉蜂

愛玉(オーギョーチ)とは?

画像 : 愛玉小蜂

愛玉小蜂は、愛玉の花粉を媒介する唯一の昆虫だという。

愛玉小蜂はとても小さな蜂で愛玉に依存して生活している。愛玉から栄養を摂取し、愛玉を住処にしている。そこで産卵して巣立ち、一生を終える。

愛玉は雄株と雌株に分かれている。その花は花托の中に隠れており、外側からは雄株か雌株は判別しにくい。愛玉の花托は卵型でその先端には小さな穴が空いている。そこから愛玉小蜂を迎え入れ、受粉が行われるのだ。

愛玉は海抜800メートルから1800メートルの高山で栽培されている。台湾では主に嘉義縣梅山が産地となっている。

愛玉小蜂は環境に敏感で、煙や少しの化学物質を感じると死んでしまう。高山の環境や気温は彼らの生態に適している。また愛玉小蜂が台湾海峡を渡ることができないことから、愛玉の唯一の生産地は台湾とされる。

平地でも愛玉は植えられるが、この愛玉小蜂がいないことから受粉されず、実は熟すことなく落ちるのである。

愛玉の歴史

愛玉(オーギョーチ)とは?

イメージ画像 アイギョクシ

愛玉という名前だけを聞いて植物を連想する人は多くないのではないだろうか。

愛玉には200年以上の歴史がある。

資料によると1821年頃、中国の福建省からやってきた商人が嘉義縣にやってきて売り買いした後、沢の水を飲もうとして発見したという。

たまたま水の中に落ちた愛玉が凝固していた。勇気をだして飲んでみると、とても爽やかな飲み口だった。
一体何が固まったものなのか?あたりを観察してみると愛玉の実であることを発見したのである。

そこで愛玉の実を持ち帰って試行錯誤した結果、愛玉ゼリーを作り出すことに成功したのだ。
さらにこの商売人は、愛玉ゼリーに砂糖水を加えてドリンクとして販売することを思いついた。

そして娘を呼び販売させた。その娘の名前が「愛玉」で、以来人々はこのドリンクの元になる植物を愛玉と呼ぶようになったのである。

愛玉の効果

台湾の夏はとてつもなく暑い。愛玉は体の中に溜まった暑気を下げ、熱を下げてくれる。

糖尿病やダイエット中の人でも安心して食べられる。愛玉100グラム中、99.3%は水分であり、毎100グラムのカロリーはたった2カロリーである。

最近では、偽物の愛玉が出回っているという。
本物の愛玉は固まった後、1日ほどで愛玉水に変わってしまう。水に変わらないものは偽物だ。

興味深いことに本物の愛玉は加熱しても解けないが、偽物はおそらくゼラチンなどを使っているせいか溶けてしまう。

愛玉をDIY

愛玉(オーギョーチ)とは?

愛玉 イメージ

前述したが、愛玉は家庭でも簡単に作れる。

愛玉の実を購入してきて布の袋に入れる。愛玉1に対して50の水を使用する。愛玉20グラムに対して水1リットルである。

布の袋に入れた愛玉を冷水のなかで揉む。しばらくすると水が黄色に変化する。7~10分後、水全体が黄色く変化すると出来上がりだ。そのまま放置し、琥珀色のゼリー状態になったら冷蔵
庫へ入れ冷やして食べる。

台湾へ旅行へ来る際には、この台湾特産の愛玉をぜひ食してみてほしい。

 

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草の実堂編集部

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草の実学習塾、滝田吉一先生の弟子。
編集、校正、ライティングでは古代中国史専門。『史記』『戦国策』『正史三国志』『漢書』『資治通鑑』など古代中国の史料をもとに史実に沿った記事を執筆。

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