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卵の殻の再利用術 5選「捨てるだけではもったいない」

ほとんど毎日といっても過言ではないほど、卵料理は食卓に並びます。

でも思い出してみてください。卵の殻はどうしてますか?カシャッと割って、中身を取り出した後は、普通なら生ゴミとして捨ててしまいませんか?

卵焼き、目玉焼き、パンやお菓子作り、卵を使った料理は様々です。結構な量の殻が集まりますよね。もし、もったいないなと思ったら、卵の殻を再利用してみませんか?意外といろんなシーンに使えるんですよ。

卵の消費量

卵の殻の再利用術 5選「捨てるだけではもったいない」

1年間の1人当たりの卵の消費量(殻付き)は、日本は333個といわれます。

この数は世界第2位の数に当たるそうで、ちなみに第1位はメキシコの363個です。次いで3位に中国307個、4位にロシア305個と続いています。

日本の47都道府県のうち、卵の消費量ベスト3は

1位 鳥取県
2位 奈良県
3位 山口県

です。
1位の鳥取県は、日本1人口が少ない県としても有名ですね。ですが一世帯当たり年間38kg の卵の消費量があるようで日本1、卵を原料とするマヨネーズの消費量も、実は日本1なんですよ!

鳥取砂丘では、250度の高温となる砂の中に卵を埋めて、じっくりと蒸し焼きにしてしまう「砂たまご」といったご当地グルメも人気だとか。

卵の廃棄量と殻の成分

ところで、卵の消費量は分かりましたが、気になる殻の廃棄量はというと、年間20万トンにも及んでいます。

捨てるものだと思っていただけに、仕方ない気もしますが、調べていくうちに卵の殻にはたくさんの使い道があることが分かりました。

使い道をご紹介する前に、殻について少し触れておきます。卵の殻は、卵の内部にある黄身や白身を守るためにあります。殻の成分は、ほとんどとなる94%が炭酸カルシウムです。
厚さは1mm にも満たない薄さですが、卵1個の殻に対して気孔(きこう・小さな穴)が7000~17000個あります。
気孔より酸素を内部に取り入れて、二酸化炭素を外に出すといった役割があって、中でヒヨコが育っていたんですね。

特に注目の卵の殻の活用法5選

卵の殻の再利用術 5選「捨てるだけではもったいない」

卵の殻を再利用していることで、すぐに思い浮かぶことといえば、子供の頃植木鉢に卵の殻がおかれているのをよく見かけたことくらいです。

しかし、意外と身近なものにも、殻は姿を変えて再利用されていたんですよ!特に注目したい5選をご紹介します。

1.天然の漂白剤

卵の成分、炭酸カルシウムを加熱すると、酸化カルシウムと二酸化炭素に分かれて反応を起こし、お湯がアルカリ性になります。汚れを落としやすくしてくれるのです。

鍋に大きめに砕いた卵の殻3つほどと水を入れ、上から汚れを落としたい布巾やシャツなどを入れて、30分ほどコトコト煮てから普段通りに洗濯してください。
いちもより汚れ落ちがよくなりますよ。

2.クレンザーの代用に

お鍋やフライパンの焦げとりには、卵の殻を砕き焦げた部分にかけてスポンジでこすります。

テフロン加工されている特殊な部分はこすって傷がつくといけないので、傷がついて困る部分にはこの方法は向いていません。

3.植木やガーデニングの肥料・ナメクジ避け

卵の殻を細かく砕いて、土に混ぜて使います。

土壌が酸性ならば、殻はアルカリ性のため混ぜることによって中和してくれます。

ナメクジ避けに使用するなら、砕いた殻を土の表面においてみてください。ナメクジはトゲドゲした上を這うのを嫌がるので効き目ありです。

4.傷の治療

昔から、軽い火傷や擦り傷などには使われていたようです。

傷口をきれいに洗ったあと、殻の内側にある薄膜をはがして、傷口に貼り付けます。薄膜は正しくは「卵殻膜(らんかくまく)」といって、たんぱく質、アミノ酸18種類、ヒアルロン酸、コラーゲンを含んだ優れものなのです。

肌の再生、修復、保湿といった働きがあり、美容にも効果を発揮してくれます。(卵アレルギーの方はご注意ください。卵の一部ですのでおすすめは出来ません)

5.卵殻を使用したアート作品

こちらは夏休みの自由課題にぴったりですね!きれいに洗って薄膜をはがし、乾燥させた殻を好きな大きさに砕きます。

100均などで売られているフォトフレームや、お気に入りの缶やビン、を用意して卵殻を貼り付けていきます。好きな色を塗って乾かしたら、上からニスを塗って完成!

画用紙に色をつけた殻を貼り付けて切り絵風に作ってみるのも楽しいですね。世界に一つしかない、卵殻アート作品の出来上がりです!

その他の再利用法

他にも、パンやビスケットなどの食料にも入っています。これはご存知の方が多いと思いますが、殻の成分はカルシウムですので、細かくミキサーなどで粉末になるまで砕き、食材に混ぜこんで使用されていますね。骨を丈夫にしてくれます。くれぐれも大きな殻のままバリバリ食べることは避けてください。消化にもあまりよくありません。

湯飲みの茶渋とりやコップの水垢とりにも効果覿面です!
湯飲みについた茶渋などは、砕いた卵の殻と水を入れシャカシャカと数回振ってみてください。不思議なほど、茶渋やガラスコップのくもりを取り払ってくれます。
あと、コーヒーの苦味が気になる時は、コーヒー豆を挽くときに殻も一緒に挽いてください。苦味がおさえられたコーヒーを味わえます。

こんなすごいエコ商品にも使われていた!

漆壁材「漆喰」

卵の殻の再利用術 5選「捨てるだけではもったいない」

※漆喰

最近注目のエコ材です。年間20万トンの卵殻廃棄量、捨てるにもお金がかかりますが、これを工夫して再利用されたのが、漆壁材です。

卵の殻が持つ特長が上手く利用され、漆壁材の「漆喰」・タイルの「エッグタイル」・壁紙の「エッグウォール」・天然塗料の「エッグペイント」、全て卵の殻で出来ているんです。

卵の殻はアルカリ性で、細菌やウイルスを吸着してくれます。さらには無数の気孔が働いて消臭性能もあり、湿度も調整。重量も軽く仕上がり、エッグタイルは普通のタイルの1/2の重量です。加工もしやすい上、殻独特の凹凸がいい具合に出て天然の塗料にもなっているのです。エコ材、こういったものがこの先も増えるといいですね!

チョークや白線

子供の近くには安心安全なものをと、原材料が口に入っても害のない卵殻を利用したチョークや白線の粉が作られました。

黒板に書かれたチョークの文字を消すと、チョークの粉がフワーッと舞いますよね。吸ってしまうと害があると昔はよく言われましたが、卵殻で出来たチョークだと安心できます。グランドに引かれる白線も昔は消石灰(水酸化カルシウム)で作られていましたが、目に入ると危険ですし、芝生を痛めるといった点が問題でした。卵殻で作られた白線だと、子供がさわっても大丈夫ですね!

最近では、野球のキャッチャーが使うすべり止め「ロジンパック」や、「クライミングのすべり止め」にも使用されています。

まとめ

卵の殻、捨てるだけではとてももったいないものでした。家庭でも活用出来そうなことがあれば色々試してみると、まだまだ新しい発見が出来そうですね。
地球にも環境にも優しいエコ材、物をがあふれるこの時代に、捨てていたものに目を向けた新しい発想にとても魅力を感じました。捨てる前に、考える。ぜひ真似ていきたいと思います。

 

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