阿波踊り は約400年の歴史がある国内最大規模のお祭りです。
毎年8月中旬に開催される「徳島市阿波おどり」は踊り子や観客数130万人!。徳島県内の小・中・高校では体育の授業や体育祭などで「阿波おどり」を演目として採用している学校も多数あるほどです。そして今日では、本家本元の徳島以外にも全国各地に広がりをみせ、まさに“国民的な祭り”としての地位を不動のものとしているのではないでしょうか。
とくに首都圏では徳島県人会などが普及活動の中心となり、またその指導により「東京高円寺阿波おどり」(東京都杉並区)の60年をはじめ、下北沢50年超、中目黒、三鷹、初台、神楽坂などが40年超、大塚、都立家政、中村橋、糀谷、経堂、小金井、神奈川大和、埼玉狭山ヶ丘、南越谷などが30年超の歴史を持っています。高円寺には100万人、南越谷には70万人が集まります。
なぜ首都圏で阿波踊りが盛り上がるのか?今回はそれを調べてみました。
誰でも楽しめるリズムと形態
「えらいやっちゃ、えらいやっちゃ、ヨイヨイヨイヨイ、踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損々…」と唄われるこのリズムが心を浮き立たせ誰でも楽しめること。
一つのグループは“連”とよばれ、それぞれの“役割”が明確で、踊りの魅力がなんともすばらしい。迫力のある演奏とともに、見るものを興奮させる要素満載のところが感動をよぶのでしょう。
また首都圏で爆発的に普及した理由としては踊りの形態が、
1.盆踊りのように広場がいらない。駅前の過密地域でも実施できる
2.道路が会場となるため、沿道の商店街に客を呼べる
3.衣装や道具が手軽
4.お囃子や掛け声のテンポが速く人目を引く
ただ同じ大都市圏でも関西で広まっていないのは「関西にはもともとその土地に根付いた様々なお祭りがあり、他の土地のお祭りを持ち込むことは許さなかった」との説があります。
※2014年高円寺阿波踊り阿波踊りの踊り方
阿波踊りは“連”というグループ単位で踊ります。深編笠に揃いの浴衣で練り歩く女踊り。
腰を落とし、地を這うように暴れ踊る男踊り。そして三味線や太鼓、鉦(かね)に代表される鳴り物。
これら3つのグループで構成され、道路を練り歩く“流し踊り”や、ステージでフォーメーションを変えながら踊る“舞台踊り”“組踊り”が繰り広げられるのです。
男踊り
まず腰を落とし上体はやや前傾になるように倒します、両手は手のひらが向き合うように上げます。右足のつま先を前に出す。右足と同時に右手も前に出るように。次は左右逆の動きに。この動作をリズムに合わせて繰り返します。
この踊りは男の人限定ではなく、女性も踊ります。この踊りを上手こなせる女性は本当に魅力的です。振りはさまざま、時には激しく、時にはコミカルに躍ります。
女踊り
女性限定。着物に編み笠が美しさを輝かせます。
膝を軽く曲げてやや前傾姿勢をとり手のひらは向き合うように内側に向けて構えます。右足を後ろに蹴り上げてつま先から前に出し同時に右手も前に出します。次は左右逆の動きに。この動作をリズムに合わせて繰り返します。
三味線
鳴り物の中では最前列で演奏される。テレビ番組で阿波おどりを表すメロディとして使われている旋律は、この三味線が奏でているメロディが殆どであります。
篠笛
主旋律を奏でる笛は、篠竹で作られ篠笛が標準です。
笛はドレミ調に調律されたていて調律されてないお囃子唄用の笛は使いません。運指も違うので阿波踊りにしか使えない専用品です。
締太鼓
一般的には大太鼓と同じリズムで演奏され、大太鼓よりも軽快なリズムで囃し立てます。
大太鼓
重低音が踊り子、観客とも興奮させます。
重量は約10kgもあり、乱打するときはまさにハードロック!レッドツェペリンのジョン・ボーナム!(ああ 合掌)。
東京の阿波踊り
6月
京成線「堀切菖蒲園」で開催されるお祭りです。「菖蒲まつり」のパレードの一環として、阿波踊りが演じられます。
7月
神楽坂という場所柄もあり、非常に風情があると同時に、観客も非常に多いため、毎年凄い盛り上がりを見せます。
商店街のお祭りや特設ステージのパフォーマンスもあります。外国人も多く国際色豊かでとっても楽しいお祭りです。
※2014年神楽坂まつり阿波踊り小金井阿波おどり
JR中央線「武蔵小金井」駅前周辺で、開催される阿波踊り大会です。
小金井の地元連や、高円寺、南越谷の連も参加する、阿波踊り大会です。
西武新宿線「都立家政」駅前商店街で、開催される阿波踊り大会です。
7月下旬に開催され、前夜祭と本祭の二日間開催されます。
8月
成増阿波おどり大会
東武東上線「成増」開催される、阿波踊り大会です。
こちらの阿波踊り大会も、地元連や高円寺から多くの連が参加しています。
東横線「中目黒」駅周辺にて開催される、お祭りです。
こちらの、二日間開催され、一日目が阿波踊りで、二日目がよさこいが開催されます。
私の地元?中目黒はブームですね、(笑)、花見の時期は殺人的に人が押し寄せるようになりなした。この祭りも年々大規模になりちょっと心配です。
JR中央線「三鷹」駅周辺にて開催される、阿波踊りです。
こちらも、数多くの連が参加しており、非常に盛り上がりを見せます。
9月
初台阿波踊り
9月末開催っていうのがいいですね。京王新線線「初台駅」初台商盛会商店街にて毎年9月22日・23日に開催される阿波踊り大会です。
地元連や高円寺の連など、多数参加し大いに盛り上がります。
高円寺阿波踊り
東京の夏の風物詩として、全国的にも有名となった「高円寺阿波踊り」。
毎年1万人の踊り手と100万人の観客でにぎわい、もはや本場徳島に迫る規模となっています。首都圏ではもっとも古くの歴史があり、その後、各地に広がるきっかけとなりました。その始まりはどのようなものだったのでしょうか。
それは昭和32年に商店街振興組合で青年部が誕生し、隣街の阿佐ヶ谷の七夕祭りに対抗し何かイベントをしようとしたのがきっかけでした。高円寺は個性的な商店街が13もあります。しかしせまい商店街では盆踊りもできず、神輿をつくるのも高価でした。
ある人が「徳島に道を進みながら踊るまつりがあるらしい」という意見がでて、それをやろうということになりました。はじめは誰も阿波踊りを踊れる人がいず、「バカおどり」と称していたそうです。お囃子もチンドン屋にたのんでいたそうな。しかし徳島県人会「木馬連」と出会い、踊りも急速に上達、成長し昭和38年に「高円寺阿波踊り」と正式な名称となりました。
※2018年高円寺阿波踊りまとめ
以上、東京の阿波踊りについて調べてみました。
世界的には小さな国土の日本ですが、その文化の豊さ、質の高さは世界一と誇っても良いのではないでしょうか。“祭り”でいえばすべての都道府県に誰もが名前を知ってる代表的な“祭り”があるといっても過言ではありません。そういった祭りが全国からの人が集中する東京で“活性化”するのも、ある意味必然では。
夏の原宿、秋の池袋でのよさこい踊りもすごい規模になってます。あるいは渋谷では鹿児島“おはらまつり”なども定着しつつあります。浅草の“サンバカーニバル”なども歴史を語られるレベルですね。そんな中でも全国津々浦々で認知され、日本の祭りの象徴ともいえるのが、阿波踊りではないでしょうか。
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