皆さん、こんにちは。年間読書数100冊越えの本の虫、ライターのアオノハナです。
日本国内の文学から、海外の文学にいたるまで、筆者オススメの名作を、独自の視点でお伝えします!
今回は、読書好きの方にも人気の高い、《ミステリー》。
これからの展開がどうなるのか、ハラハラドキドキしながら読み進める方、ご自分も登場人物になりきって、推理しながら読み進める方、《ミステリー》小説の楽しみ方は人それぞれ、だと思うのですが、あなたはどのようなタイプですか?
ちなみに筆者は、読むミステリー小説によって、読書の仕方が変わります(笑)
推理しながら読み進める時もあれば、まるで芝居の観客のように、ハラハラしながらぺージをめくる、という場合もあります。
楽しみ方はそれぞれ自由、というのが、読書の良いところかもしれませんね。
それでは、さっそくご紹介していきます。
ミステリー小説おすすめ①『オリエント急行殺人事件』作:アガサ・クリスティー
(一部出版では、『オリエント急行の殺人』とも)
<あらすじ>
真冬の欧州を走る豪華列車・オリエント急行には、国籍も身分も様々な乗客が乗り込んでいた。
奇妙な雰囲気に包まれたその車内で、いわくありげな老富豪が無残な刺死体で発見される。
偶然乗り合わせた名探偵・ポアロが捜査に乗り出すが、すべての乗客には完璧なアリバイがあって…
<おすすめポイント>
ミステリー小説といえば、やはりアガサ・クリスティーのこちらの名作。
髭が特徴的な名探偵、「ポアロ」が主人公です。
寝台列車で起こった殺人事件、大雪によって閉じ込めれた密室劇、そして、登場人物ほぼ全員が犯人候補…。
ミステリー小説に必要なエッセンスが、これでもか、と詰め込まれている気がしませんか?
この作品の面白さは、「読者も一緒になって推理が出来る」というところ。
ポアロが、“オリエント急行”に乗り合わせた乗客全員に、アリバイを要求するシーンが多数を占めるのですが、読者は乗客の証言を聞きながら、さながら自分もその場にいるかのように、事件の推理を進めることができるのです。
そして、事件の真相が解明されると、まさかの展開が待ち受けています。
「まさか…!」と目を疑うような結末を知って、読了後もしばらくは、動けなくなってしまうはずです。
作者のアガサ・クリスティーは、イギリス生まれの推理小説作家。
発表された推理小説の多くは、世界中でベストセラーとなり、「ミステリーの女王」と呼ばれています。
ミステリー小説おすすめ②『配達赤ずきん』作:大崎梢
<あらすじ>
しっかり者の杏子と、勘の鋭いアルバイト・多絵が働くのは、駅ビルの6階にあるごくごく普通の書店・威風堂。
近所に住む老人から渡された「いいよさんわん」という謎の請求書リストや、コミック『あさきゆめみし』を購入後、失踪した母を捜しに来た女性…杏子と多絵のコンビが、威風堂を舞台にさまざまな事件に取り組んでいく。
<おすすめポイント>
商業ビルのテナントに入っている本屋《威風堂》を舞台に起こった、本にまつわる様々な事件について、書店員・杏子と、《威風堂》の学生アルバイト・多絵が、まるでシャーロック・ホームズとその助手ワトソンのように思えてきます。
この『配達赤ずきん』の中には、6つの短編が収録されているのですが、どの事件も、本屋らしく、本や雑誌にまつわるものばかり。
登場人物がみんな活き活きとしていて、共感しながら読み進めることができます。
筆者のお気に入りは、50代で会社をリストラされ、心機一転、書店の仕事へと飛び込んだ、福沢さんという社員さん。
名前も縁起がいいのですが、普段あまり本を読まない人ならではの視点がおもしろく、思わず好きになってしまうおじさんです。
作者の大崎梢さんは、ご自身も13年間書店員として働いていたこともあり、作中に出てくる書店の日常は、非常にリアリティがあって、とても面白いです。
「本屋さんにはこんな仕事もあるんだ…」と思わず感心してしまいます。
実は筆者、この『配達赤ずきん』を読んでいて、「ワタシって、実はミステリー小説が結構好きなのかも…」と気付かされました。
ミステリー小説おすすめ③『白ゆき姫殺人事件』作:湊かなえ
<あらすじ>
化粧品会社の美人社員が黒焦げの遺体で発見された。
ひょんなことから事件の糸口をつかんだ週刊誌のフリー記者、赤星は独自に調査を始める。
人々への聞き込みの結果、浮かび上がってきたのは行方不明になった被害者の同僚。ネット上では憶測が飛び交い、週刊誌報道は過熱する一方で…。
<おすすめポイント>
奇しくも、先ほどの『配達赤ずきん』と同じく、グリム童話のタイトルが入った作品ですが、『配達赤ずきん』とはガラッと雰囲気が変わった、超本格派ミステリーです。
まず、ページを開けると、荒唐無稽な世界観に、すっかり心を奪われてしまいます。
気づけば、物語の中にぐいぐいと引き込まれ、あっという間に読了してしまいました。
小説の中の大きなテーマが、「インターネット上の炎上」、そして「報道被害」。
殺人事件の容疑者となった女性の人物像が、架空のSNS上で噂によってどんどん拡散し、まるで「白雪姫」に出てくる魔女のように語られ、形作られてゆくサスペンスです。
自分では何気ない気持ちで発言したことが、SNS上でどんどん炎上していき、当初の事実とはまったく違ったものに変化していく…その恐ろしさは、まさに現在に生きる私たちに、常にまとわりつく恐怖だと言えるでしょう。
情報社会であるからこそ、起こりうる悲劇、報道被害によって、被害者になってしまう人…。
この『白ゆき姫殺人事件』は、単なるミステリー小説というだけではなく、社会の抱えている大きな闇を、私たちに訴えかけているように思えます。
作者の湊かなえさんは、兵庫県・淡路島在住のミステリー作家。
作家の仕事をしながら主婦業もこなし、2016年には、子育て中の著名人に贈られる【第9回ベストマザー賞 文芸部門】を受賞しています。
最後に
この記事では、筆者おすすめのミステリー小説について、詳しくご紹介していきました。
ミステリー小説は、読書好きの皆さんにとって、特に人気の高いジャンルと言えます。
特に人気のミステリー小説には、シリーズものも多いので、ミステリー小説初心者の方にも、楽しんでいただける作品が多いのではないでしょうか。
ミステリー小説を読むのにハードルを感じる方は、まずは短編から読み始めても、いいかもしれません。
また、ミステリー小説には、映画化やドラマ化されているものも多いので、ぜひ映像化した作品もチェックしてみてくださいね。
あなただけのお気に入りの作品が見つかりますように。
マウント取るわけじゃないけど年100冊超って特筆するほど多くはない
同意。
月に8冊ちょっとしかない。
恩田陸さんの年間300冊は純粋に凄いと思った。
ド素人ですな。