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『山に捨てられた美しき皇后』清朝最後の皇后・婉容が迎えたあまりに惨い結末とは
「最後の皇后」婉容(えんよう)の生い立ち 婉容(えんよう)は、清朝最後の皇帝・愛新覚羅溥儀(あいしんかくら・ふぎ)の正室として名を残した女性である。 彼女は1906年11月13日、満洲の名門・郭布羅(グオブロー)氏の家に生ま... -
『中国史』女性囚人の護送が、なぜ下役人に大人気だったのか?
なぜ「地獄の任務」が取り合いになったのか? 寒風吹きすさぶ山あいの古道。雪に覆われたその細い道を、足に鎖をつけた女囚たちが、血のにじむ足跡を残しながら一歩一歩進んでいく。そのすぐ脇を、腰に膨れた銭袋をぶら下げた官差が、頬を紅潮させ... -
『西太后のトイレ事情』なぜ宮女が口に温水を含んで待機していたのか?
西太后のトイレは「特別仕様」だった? 清朝末期の宮廷で最も権力を握っていた西太后(せいたいごう、1835年~1908年 ※慈禧太后)は、その贅沢な生活ぶりが有名である。 その中でも、彼女が使用したトイレは、一般の人々が想像す... -
【宮女たちに殺されかけた明の皇帝】13〜14歳の宮女から「ある物」を採取して怒りを買う
皇帝とは 東アジアにおいて「皇帝」という称号を初めて用いたのは、秦の初代皇帝である始皇帝である。 紀元前221年、彼が中国を統一した際、自ら「皇帝」という称号を採用した。 「皇」という字は、最も尊い存在や神聖な存在を意... -
前漢の皇帝が酔って侍女と過ごした「一夜の過ち」が、漢王朝を200年延命させる
一夜の過ちが歴史を変えた 前漢の皇帝が、酒に酔った勢いで侍女と過ごした一夜。 この出来事が、後に200年以上もの間、漢王朝を延命させるきっかけになるとは、誰も想像できなかっただろう。 歴史の舞台は、前漢が内外の問題に直面してい... -
皇帝の夜の相手はどうやって決めた? 清朝の妃たちが一喜一憂した「運命の札選び」
札で決まる一夜 17世紀半ば、明を滅ぼして中国を支配した満洲族の王朝、清朝。 その後、清はおよそ260年にわたって繁栄を続け、広大な領土と厳格な統治体制を築き上げた。 首都・北京にそびえる紫禁城では、絶対的な権力を持つ... -
『古代中国』夫婦の寝室に侍女がいた理由とは?~ただの世話係じゃなかった
夫婦の寝室に侍女 奇妙な風習の理由 現代の感覚では理解しがたいが、古代の中国において、夫婦の寝室に侍女が付き添うことは珍しいことではなかった。 特に富裕層や貴族の家庭では、家族と召使いの関係は単なる雇用関係ではなく、主従関係... -
【古代中国の宮女たち】どのように寂しさを紛らわせていたのか? 驚きの方法
古代中国の宮廷は華やかさの象徴でありながら、そこに暮らす者たちには厳しい規律と孤独がつきまとった場所でもあった。 特に、皇帝やその家族に仕える宮女たちは、家族や自由を犠牲にして宮中に入る者が多かった。 宮女たちは一定の高... -
『古代中国』妃が入浴する際、付き添う宦官はなぜ怯えていたのか?
古代中国の宮廷で、宦官(かんがん)は特異な存在であった。 彼らは去勢を施されることで後宮における「安全な存在」とされ、妃や側室の身の回りの世話を任されていた。 『後漢書』宦者列伝には以下の記述がある。 「寺人掌王宮之內... -
『やなせたかし兄弟の進路選択 』図案家を目指した兄、エリート養成高校へ進んだ弟
朝ドラ「あんぱん」にて、伯父・寛の助言で美術学校の図案科へ進学することになった嵩。 史実でもやなせたかし(本名・柳瀬嵩)氏は、東京の美術系の学校へと進んでいます。 一方、弟の千尋さんは、高知の旧制高校へと進学しました。 や... -
やなせたかし氏に「ずるくなれ」と説いた母・柳瀬登喜子 〜史実でも気高く美しかった
子どもたちの「お母さん」の声に呼応するように、くるくると回りながら遠ざかる白いパラソル。 朝ドラ『あんぱん』で描かれた幼い兄弟と母親の別れは、やなせたかし氏の実体験を忠実に再現したシーンです。 松嶋菜々子さん演じる柳井登美子は、... -
『古代中国』なぜ妃たちの多くは子を産めなかったのか?あまりにも厳しい現実とは
華やかな後宮の裏側 ― 妃たちの実態とは 絢爛たる宮殿、絹に包まれた美しい衣装、音楽や詩が絶えない庭園――そんな後宮のイメージとは裏腹に、そこは「選ばれた女たち」が身動きもできず閉じ込められた空間でもあった。 古代中国の皇帝... -
やなせたかし、卑屈だった少年時代⋯救いとなった女中のぬくもりとは
母親が再婚し、伯父の家で暮らすことになったやなせたかし(本名・柳瀬嵩)氏は、子どもながらに伯父夫婦に遠慮をしてしまい、肩身の狭い思いをしていました。 物心のつかないうちに養子に入り、本当の子どものように育てられていた弟の千尋さんに嫉妬... -
『あんぱん』未亡人・登美子(演・松嶋菜々子)の再婚の選択は正しかったのか?
NHK朝ドラ『あんぱん』で、なにかと話題になっている嵩の母・登美子。 登場のたびに、ネットでは賛否が渦を巻いています。 自由奔放に所かまわず現われ、言いたいことをズケズケと言う彼女。その姿は、戦前の「良妻賢母」とはかけ離れていま... -
古代中国の女性にとって最も屈辱的だった「恥ずかしい」刑罰とは
古代中国の女性たちは、現代の私たちが想像するよりもはるかに厳しい社会的制約の中で生きていた。 特に漢〜三国時代頃から儒教の影響が色濃くなり、徐々に女性への束縛が厳しくなっていった。 男性中心の封建社会では、女性の役割は家族の名誉... -
『家出に自殺未遂』やなせたかし氏の陰キャな中学時代 〜弟・千尋を何度も投げ飛ばす
朝ドラ「あんぱん」で、のぶ(今田美桜)と良い雰囲気の千尋(中沢元紀)を見て、ジェラシーを感じる嵩(北村匠海)。 兄弟というのは、時として一番身近なライバルになってしまうものなのでしょうか。 劇中、嵩が弟を指して「出来過ぎだよ」と... -
やなせたかしの伯父・寛と千代子 ~史実ではどんな人物だったのか?『あんぱん』
「わしは千代子に惚れて、一緒になれて、これ以上の人生はないと思うちゅう」 病院が夫の代で終わってしまうのは「跡取りを産めなかった私のせいだ」と責任を感じて詫びる妻・千代子に、「君のせいではない」と夫・寛がやさしく語りかける一幕です。 ... -
『1万年前に絶滅したオオカミが復活?』DNA操作で生まれたダイアウルフの3匹のクローン
絶滅した動物の復活 琥珀に閉じ込められた蚊の体内から恐竜のDNAを抽出し、現代に恐竜を復活させた映画『ジュラシック・パーク』。 だが、あの映画のように絶滅した動物を本当に蘇らせることは可能なのだろうか。 その可能性の一つとして、2... -
『古代中国の女性囚人』処刑される前に上衣を脱がされた理由とは
※この記事は動画でもご視聴できます。イラストやアニメーション付きでお楽しみください。 古代中国では、死刑囚が刑場へ連行される際、特に女性囚人は厳しい扱いを受けることが一般的であった。 髪は乱れ、体は汚れた状態で、最後の時を迎... -
『古代中国』史上最も強く美しかった皇后 ~なぜ彼女は捕虜となり処刑されたのか?
才色兼備の皇后 ~武芸に秀でた少女時代 五胡十六国時代は、中国の歴史の中でも特に混乱と戦乱が続いた時代である。 西晋が滅びた後、各地で異民族や漢人の軍閥が割拠し、次々と王朝を興しては滅びていった。 この時代の覇者の一つが前秦で... -
「あそこに近寄ってはいけない!」京都の禁忌の場所『五条楽園』に行ってみた 〜その歴史とは
日本はもちろん、世界有数の観光地として知られる京都。 約1,100年間にわたり、日本の首都として君臨してきただけに、この地は実に“奥深いもの”を懐に抱いている。 その“奥深いもの”とは、古都ならではの歴史的な“奥深さ”ではない。... -
『古代中国』妃や宮女たちが頼った、今では信じられない避妊法とは
「子をなすこと」は、人類の営みの中でも最も根源的な行為のひとつである。 だがその一方で、「子をなさないようにする」こと、つまり「避妊」もまた、人間が長きにわたって知恵を絞ってきたテーマだった。 古代中国では「多子多福」という思想... -
『妻や妾100人以上』好色だった漢の丞相が104歳まで生きた「驚きの長寿の秘密」とは
秦から漢へ生き延びた文官 古代中国では、医療や衛生の未発達もあり、人々の平均寿命はおよそ30歳前後にすぎなかった。 そんな時代に、104歳まで生き抜いた文官がいる。 その名は張蒼(ちょう そう)。 秦から前漢にかけて活躍し、... -
中国はなぜ「尖閣諸島」を狙い続けるのか? 3つの理由
中国は近年、尖閣諸島周辺での活動をますます活発化させている。 海警局の公船による領海侵入や漁船団の集結、空軍機の示威飛行などは、一見すると偶発的に見えるが、実際には明確な戦略目的に基づいていると考えられている。 尖閣諸島は、18... -
『北海道は侵略される寸前だった?』中止されたソ連の北海道侵攻計画とは
第二次世界大戦の終戦間際、ソビエト連邦(ソ連)が北海道に侵攻する計画を立てていたという話は、歴史の裏舞台として今も興味を引く。 本当にそんな計画が存在していたのだろうか。 史実を紐解くと、ソ連の野心と日本の危機が交錯するドラマが... -
『三国志随一の美女』甄氏はなぜ死を命じられ、さらに辱められたのか?
三国志随一の美女・甄氏の誕生とその美貌 漢末の混乱期、中山郡毋極県(現在の河北省無極県)の名門・甄家に、後に「三国随一の美女」と称される女性が誕生した。 彼女の名は甄氏(しんし)。本名は史書には伝わっていないが、後に魏の文昭... -
『江戸の奇行大名』色白の美女を集めて次々と…松平宗衍の異常な趣向とは
「いけませぬ!」 「よいではないか、よいではないか」 「あ~れ~!」……。 こう書くだけで、皆様の脳裏には「侍女に乱暴をはたらくお殿様」の姿が浮かんで来たのではないでしょうか。 お殿様のみんながみんな、このようなご無... -
【七人坊主の祟り伝説】八丈島で起きた「7」にまつわる恐ろしい事件とは
本州の南約300kmに位置する八丈島は、関ヶ原の戦いで西軍に属した宇喜多秀家が流された地として知られ、江戸時代初期から明治時代まで流刑地として利用されてきた。 太平洋戦争後には観光開発が進み、南国情緒あふれる風景から「日本のハ... -
【古代中国で高身長だった人物】 関羽、張飛、始皇帝、孔子…何センチだった?
背が高い中国の歴史上の人物 中国の歴史において、身長が高い人物として挙げられるのは、三国志の関羽や張飛などが代表的である。 彼らは大柄で力が強く、百戦錬磨のイメージである。 では、彼らの実際の身長がどの程度であったのか、歴史的... -
蔦重も惚れた?悲劇の遊女・誰袖(福原遥)の華麗な変貌と末路とは 【大河ドラマべらぼう】
NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」皆さんも楽しんでいますか? 瀬川(小芝風花)と20年越しの想いを通わせながら、身請けを見送った蔦屋重三郎(横浜流星)。 以来、色恋ごととは無縁と思いきや、大文字屋の振袖新造"かをり"から...
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