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『山に捨てられた美しき皇后』清朝最後の皇后・婉容が迎えたあまりに惨い結末とは
「最後の皇后」婉容(えんよう)の生い立ち 婉容(えんよう)は、清朝最後の皇帝・愛新覚羅溥儀(あいしんかくら・ふぎ)の正室として名を残した女性である。 彼女は1906年11月13日、満洲の名門・郭布羅(グオブロー)氏の家に生ま... -
やなせたかし、卑屈だった少年時代⋯救いとなった女中のぬくもりとは
母親が再婚し、伯父の家で暮らすことになったやなせたかし(本名・柳瀬嵩)氏は、子どもながらに伯父夫婦に遠慮をしてしまい、肩身の狭い思いをしていました。 物心のつかないうちに養子に入り、本当の子どものように育てられていた弟の千尋さんに嫉妬... -
『中国史』女性囚人の護送が、なぜ下役人に大人気だったのか?
なぜ「地獄の任務」が取り合いになったのか? 寒風吹きすさぶ山あいの古道。雪に覆われたその細い道を、足に鎖をつけた女囚たちが、血のにじむ足跡を残しながら一歩一歩進んでいく。そのすぐ脇を、腰に膨れた銭袋をぶら下げた官差が、頬を紅潮させ... -
やなせたかし氏に「ずるくなれ」と説いた母・柳瀬登喜子 〜史実でも気高く美しかった
子どもたちの「お母さん」の声に呼応するように、くるくると回りながら遠ざかる白いパラソル。 朝ドラ『あんぱん』で描かれた幼い兄弟と母親の別れは、やなせたかし氏の実体験を忠実に再現したシーンです。 松嶋菜々子さん演じる柳井登美子は、... -
『西太后のトイレ事情』なぜ宮女が口に温水を含んで待機していたのか?
西太后のトイレは「特別仕様」だった? 清朝末期の宮廷で最も権力を握っていた西太后(せいたいごう、1835年~1908年 ※慈禧太后)は、その贅沢な生活ぶりが有名である。 その中でも、彼女が使用したトイレは、一般の人々が想像す... -
前漢の皇帝が酔って侍女と過ごした「一夜の過ち」が、漢王朝を200年延命させる
一夜の過ちが歴史を変えた 前漢の皇帝が、酒に酔った勢いで侍女と過ごした一夜。 この出来事が、後に200年以上もの間、漢王朝を延命させるきっかけになるとは、誰も想像できなかっただろう。 歴史の舞台は、前漢が内外の問題に直面してい... -
皇帝の夜の相手はどうやって決めた? 清朝の妃たちが一喜一憂した「運命の札選び」
札で決まる一夜 17世紀半ば、明を滅ぼして中国を支配した満洲族の王朝、清朝。 その後、清はおよそ260年にわたって繁栄を続け、広大な領土と厳格な統治体制を築き上げた。 首都・北京にそびえる紫禁城では、絶対的な権力を持つ... -
『北海道は侵略される寸前だった?』中止されたソ連の北海道侵攻計画とは
第二次世界大戦の終戦間際、ソビエト連邦(ソ連)が北海道に侵攻する計画を立てていたという話は、歴史の裏舞台として今も興味を引く。 本当にそんな計画が存在していたのだろうか。 史実を紐解くと、ソ連の野心と日本の危機が交錯するドラマが... -
古代中国の女性にとって最も屈辱的だった「恥ずかしい」刑罰とは
古代中国の女性たちは、現代の私たちが想像するよりもはるかに厳しい社会的制約の中で生きていた。 特に漢〜三国時代頃から儒教の影響が色濃くなり、徐々に女性への束縛が厳しくなっていった。 男性中心の封建社会では、女性の役割は家族の名誉... -
「あそこに近寄ってはいけない!」京都の禁忌の場所『五条楽園』に行ってみた 〜その歴史とは
日本はもちろん、世界有数の観光地として知られる京都。 約1,100年間にわたり、日本の首都として君臨してきただけに、この地は実に“奥深いもの”を懐に抱いている。 その“奥深いもの”とは、古都ならではの歴史的な“奥深さ”ではない。... -
『古代中国の女性囚人』処刑される前に上衣を脱がされた理由とは
※この記事は動画でもご視聴できます。イラストやアニメーション付きでお楽しみください。 古代中国では、死刑囚が刑場へ連行される際、特に女性囚人は厳しい扱いを受けることが一般的であった。 髪は乱れ、体は汚れた状態で、最後の時を迎... -
「親に売られて吉原に」逃げようとした遊女に課せられた残酷な罰とは
燃え盛る炎から逃げ惑う人々、市中に響く半鐘の音という場面から始まったNHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』。 この火事は明和9年(1772)2月29日に起こった「明和の大火」で、死者は約1万4,700人、行方不明者は約4,06... -
『家出に自殺未遂』やなせたかし氏の陰キャな中学時代 〜弟・千尋を何度も投げ飛ばす
朝ドラ「あんぱん」で、のぶ(今田美桜)と良い雰囲気の千尋(中沢元紀)を見て、ジェラシーを感じる嵩(北村匠海)。 兄弟というのは、時として一番身近なライバルになってしまうものなのでしょうか。 劇中、嵩が弟を指して「出来過ぎだよ」と... -
『やなせたかし兄弟の進路選択 』図案家を目指した兄、エリート養成高校へ進んだ弟
朝ドラ「あんぱん」にて、伯父・寛の助言で美術学校の図案科へ進学することになった嵩。 史実でもやなせたかし(本名・柳瀬嵩)氏は、東京の美術系の学校へと進んでいます。 一方、弟の千尋さんは、高知の旧制高校へと進学しました。 や... -
蔦重も惚れた?悲劇の遊女・誰袖(福原遥)の華麗な変貌と末路とは 【大河ドラマべらぼう】
NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」皆さんも楽しんでいますか? 瀬川(小芝風花)と20年越しの想いを通わせながら、身請けを見送った蔦屋重三郎(横浜流星)。 以来、色恋ごととは無縁と思いきや、大文字屋の振袖新造"かをり"から... -
『あんぱん』亡き父・清が導いた、やなせたかしの創作人生 〜柳井清(演 二宮和也)のモデル
家族で仲睦まじくパンを食べる回想シーンで初登場となった、二宮和也さん演じる柳井清。 彼のモデルは、やなせたかし(本名・柳瀬嵩)氏の父親・柳瀬清氏です。 柳瀬清氏は31歳の時、特派員として派遣されていた中国のアモイで亡くなっていま... -
【中国で処刑された伝説の美人スパイ】 川島芳子とは ~東洋のマタ・ハリ
20世紀初頭、激動する東アジアの舞台に現れ、その美貌と謀略で人々を魅了し恐れさせた一人の女性がいました。 彼女の名は川島芳子(かわしま よしこ)。 中国と日本の間で複雑な役割を果たし、最終的にその人生を処刑台の上で終えま... -
今だからこそ分かる!ウクライナがロシアの侵略を受けた2つの決定的理由とは
2022年2月24日、ロシアがウクライナへの全面侵攻を開始した。 この戦争は、第二次世界大戦後最大の欧州での軍事衝突として国際社会に衝撃を与えた。 なぜウクライナはロシアの侵略を受けたのか。 その背景には、ウクライナが核兵器を... -
デュ・バリー夫人 「ギロチン台で泣き叫んだルイ15世の愛人」
デュ・バリー夫人(Madame du Barry:1743~1793)は、フランス革命前に君臨した最愛王・ルイ15世の公妾である。 本名はマリー=ジャンヌ・べキュー。 貧しい平民の家庭に私生児として生まれたが、その美貌と... -
『朝ドラ あんぱん』正義のヒーローは普通のおじさんだった? 〜初代アンパンマンの意外な物語
アンパンマンと聞けば、まん丸笑顔に赤いほっぺ。 愛と勇気で助けてくれる正義のヒーローというイメージが浮かぶのではないでしょうか。 しかし、初代アンパンマンは、私たちが想像するヒーローとは少々異なる存在でした。 初代アンパンマン... -
『清朝末期』19歳でアメリカへ売られ、見世物として「展示」された中国少女
異国の「展示品」となった梅阿芳 19世紀初頭、清朝末期の中国は、長年の鎖国政策を続けながらも、西洋列強による圧力にさらされていた。 1834年、19歳の少女・梅阿芳(メイ・アーファン Afong Moy)は、中国・広州からアメリカへ... -
かつての禁忌の地『五条楽園』は消えたのか?京都の“禁断地帯”の今を歩く
世界的観光地・京都にあって、タブーなエリアの一つであった五条楽園。 2010年の取り締まりで色街として、その歴史に幕を閉じた後、20年にも満たない期間で大きな変貌を遂げている。 前回に引き続き、今回は五条楽園の現在の姿を、かつて... -
江戸時代、遊郭に売り飛ばされた”お小夜”の悲劇 〜その不運すぎる末路とは
富山県南砺市小原の地に、ひっそりとたたずむ「お小夜塚(おさよづか)」。 ここはかつて、お小夜という女性が悲劇的な最期を遂げた場所で、彼女を悼む人々によってこの塚が建立されました。 果たしてお小夜とはどのような女性で、どのような生... -
【オスマン帝国】後宮の女性たちが定期的に受けていた「恥ずかしい検査」とは
オスマン帝国の後宮、いわゆる「ハレム」は、長らく「皇帝の愛人たちが集められた官能的な空間」として語られてきた。 西洋においては、裸体の美女たちが優雅に過ごす幻想的な「ハーレム」のイメージが流布され、19世紀の画家ドミニク・アン... -
『中国4大美人』楊貴妃には多くの人が耐えれなかった“生理的な欠点”があった?
絶世の美女、だが“完璧”ではなかった? 楊貴妃(ようきひ)は、中国史上においてもっとも名高い美女の一人である。 唐の第9代皇帝・玄宗に寵愛され、その美貌は「傾国の美女」とまで称された。 後世においても「中国四大美人」の筆頭... -
日本国内で活動する「中国人スパイ」の最近の実態とは
スパイ活動とは、国家や組織が他国の機密情報を不正に入手する行為を指す。 日本では、経済安全保障や技術流出への懸念から、中国人スパイの活動が注目されている。中国政府は、反スパイ法の強化や情報機関の活動拡大を通じて、海外での情報収集を加速... -
【秦の始皇帝の娘】発掘された墓が物語る「恐ろしすぎる事実」とは?
秦の始皇帝 人気漫画「キングダム」でもお馴染みの秦の始皇帝(嬴政)は、古代中国史において最も有名な人物といっても過言ではないだろう。 始皇帝は秦国を強大な国家に変革し、中国を初めて統一した偉大な政治家として後世にその名を残し... -
『古代中国』なぜ妃たちの多くは子を産めなかったのか?あまりにも厳しい現実とは
華やかな後宮の裏側 ― 妃たちの実態とは 絢爛たる宮殿、絹に包まれた美しい衣装、音楽や詩が絶えない庭園――そんな後宮のイメージとは裏腹に、そこは「選ばれた女たち」が身動きもできず閉じ込められた空間でもあった。 古代中国の皇帝... -
中国の妃たちが恐れた冷宮送り 〜【罪を犯した后妃が生涯幽閉された地獄のような場所】
紫禁城 現在の北京にある紫禁城(しきんじょう)は、壮大な歴史的建造物である。 ここはかつての皇帝たちが暮らし、政治を取り行った場所でもある。 北京と藩陽の明・清王朝皇宮の一つとして、ユネスコの世界遺産となっている。 「紫禁城... -
『江戸の奇行大名』色白の美女を集めて次々と…松平宗衍の異常な趣向とは
「いけませぬ!」 「よいではないか、よいではないか」 「あ~れ~!」……。 こう書くだけで、皆様の脳裏には「侍女に乱暴をはたらくお殿様」の姿が浮かんで来たのではないでしょうか。 お殿様のみんながみんな、このようなご無...
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