海外

台湾の小さな吸血鬼・小黒蚊の被害者に朗報!? 「ワクチンパッチが開発中」

小黒蚊とは?

画像 : 小黒蚊

みなさんは、台湾に生息する小黒蚊(シャオヘイウェン)をご存知だろうか。

ただの蚊ではない。ノミくらいのとても小さな台湾特有の吸血昆虫である。
日本にもいるブヨや蚊とは大きさが全然違う。どこからともなく飛んできて、山や草むらだけでなくどこにでもいる。
一般的なマダラカは7mm程度と人の目にもつきやすいが、小黒蚊は1.4mmととても小さく、ゴマ3mmの半分くらいの大きさである。

街中でも気をつけていないとすぐにやってくる。小黒蚊はマダラカなどのようにデング熱など伝染病を広めることはないが、刺されると激しい痒みや腫れが長期間生じる。

また、アレルギー反応を引き起こしやすく、ひどい場合は発熱やリンパ肥大などを引き起こすこともある。

※詳しくは以下の記事を参照

台湾人が恐れる小さな吸血鬼〜 小黒蚊 【刺されるとかゆみが何ヶ月も続く恐ろしすぎる蚊】※台湾旅行の際の予防法と対処法
https://kusanomido.com/study/overseas/67411/

台湾在住の筆者も何度となく被害に遭っている。黒い小さなごみを足に見つけると、とりあえず叩いてみることにしている。小黒蚊である可能性が高いからだ。刺されるととにかく痒い!一週間から一ヶ月ほど痒みが続くのだ。

さらに悪いことに、小黒蚊は音もなくやってきて1匹で何箇所も血を吸って飛んでいく。彼らの吸血管は短いため、刺されたときなんの感覚もない。

刺された後しばらくすると、猛烈な痒さに襲われるのだ。

小黒蚊との戦い

筆者は、台湾に住み始めた時しょっちゅう小黒蚊に刺されていた。

最初に刺された時は全く気づかなかったため、なんと両足で60箇所以上刺された。両足が腫れてしまい、かなり長くその痒みは続いた。

画像 : 刺されてアレルギー反応が起きている足

その後、小黒蚊に効くという様々なものを試してきた。マダラカなどに効く虫避けは全く効果がない。小黒蚊専用で売られている商品もいくつも試したが、個人的には効果がないと感じた。

結局、マレーシアの匂いのきつい乳液が一番効果があると筆者は思う。小黒蚊はこの匂いが嫌いなのだそうだ。

画像 : COSWEYのボディローション

ところが、この乳液を塗ってもやはり小黒蚊に刺されると言う人はいる。
O型の人がよく刺されるとか、体温が高い人がよく刺されるという説もある。

防ぐ方法としては、結局のところ長袖長ズボンを着用するのが一番効果的である。

ところが台湾は年中を通して暑いため、長袖長ズボンなど着用してなど居られないのが現状なのだ。

ついに特効薬!?

このように台湾では小黒蚊に悩まされている人が非常に多い。

台中栄民総合病院の調査によると、小黒蚊に対してアレルギーを持っている人は、調査対象者全体の10%にも及ぶとされる。

しかし昨年、ついに特効薬が見つかったと言う朗報が飛び込んできた。台中栄民総合病院は、ある特効薬を研究中であることを発表した。

小黒蚊の吸血管からアレルギーの原因を発見し、それを元にワクチンを生成したという。

画像 : 対小黒蚊のワクチンパッチ

使いやすいワクチンパッチを開発中で、現在はマウスを使って実験中である。
小黒蚊に刺されたマウスにワクチンパッチを貼り付けると、アレルギー反応が明らかに下がり効果を発揮しているという。

このワクチンパッチが人に使われるようになれば、毎週1回、1時間を3周間続けることで、なんと効き目が10年も続くとされている。

台中栄民総合病院の陳医師は「まだ正式に人の皮膚の上に貼り付けることはできない。私たちは現在マウスを使って実験している。朗報を待っていただきたい」とコメントしている。

この実験が成功すれば、小黒蚊に対するアレルギー対策としてのワクチンパッチは世界初の試みとなる。すでに実験の成功データはいくつも揃っているという。私たち人間に処方される日もそう遠くないと思われる。

だが、これは刺されるのを防止するというよりは、刺された後のアレルギー発症を抑えるというものである。

刺され防止には、結局のところ長袖長ズボンで対応するしかなさそうである。

参考 : 世界首創 小黑蚊疫苗

  • Xをフォロー
好きなカテゴリーの記事の新着をメールでお届けします。下のボタンからフォローください。

草の実堂編集部

投稿者の記事一覧

草の実学習塾、滝田吉一先生の弟子。
編集、校正、ライティングでは古代中国史専門。『史記』『戦国策』『正史三国志』『漢書』『資治通鑑』など古代中国の史料をもとに史実に沿った記事を執筆。

✅ 草の実堂の記事がデジタルボイスで聴けるようになりました!(随時更新中)

草の実堂Audio で聴く

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

関連記事

  1. フィジー共和国の真の姿と、幻の島「タバルア島」
  2. インドカレー店がなぜ多いのか調べてみた【法務省も関与していた!?…
  3. 2020年7月に亡くなった『glee』出演のナヤ・リヴェラはどん…
  4. 【サダム・フセインの野望】 なぜイラクはクウェートに侵攻したのか…
  5. 儀式用?呪術用?不思議なオーラ漂う杖の正体は…アフリカ・バウレ族…
  6. 中国が日本産水産物の輸入を再開へ ~なぜ今?背後にある3つの狙い…
  7. 【犠牲者436人超】史上最恐の人喰いトラ vs 伝説のハンター「…
  8. トム・クルーズの人気の秘密 【なぜ衰えない?】

カテゴリー

新着記事

おすすめ記事

古代人はどうやってお尻を拭いていたのか? 【古代中国のトイレ事情】

人有三急中国に「人有三急」という言葉がある。人生には待ってくれない三つの事があるという意…

「樺太」をめぐる日本とロシアとの因縁 ~【樺太の戦いで郵便局員女性が集団自決】

現代の日本社会で「日本」を思い浮かべるとしたら、北は北海道から、南は沖縄あるいは「沖ノ鳥島」を思い浮…

フレッド・アステア 【マイケルジャクソンも憧れた天才ダンサー】

フレッド・アステアとはフレッド・アステア(Fred Astaire :1899~1987…

豊臣五奉行・増田長盛【豊臣家を滅ぼした元凶?】

増田長盛とは増田長盛(ましたながもり)は豊臣政権の五奉行の一人で、石田三成らと共に秀吉の…

源義経が逆落としをしたのは本当なのか

2005年の大河ドラマ「義経」の第1話のオープニングシーンはいわゆる「鵯越えの逆落とし」といわれ…

アーカイブ

人気記事(日間)

人気記事(月間)

人気記事(全期間)

PAGE TOP