日本人はラーメンが好きだ。
基本は炭水化物の麺と脂肪・塩分でできたスープで成り立つシンプルな料理。
これが現代の日本人を惹きつけて生活の一部、国民食ともなっている。
日本全国を見渡しても、各地に特徴的なご当地ラーメンがひしめいている。
ストレスフルに働くサラリーマンに食べ盛りの学生に、ラーメンは心身の満足感を与えてくれる身近すぎる存在だ。
目次
■家ラーメンを美味しくしたい
一方、ラーメンは、栄養バランスの割に値段が高いという声がある。
また、わざわざラーメン屋でお金を払って待たずとも、スーパーで生ラーメンが売っているから家で作ればいいという考えもある。
しかし!
家ラーメンは、まずい。
いや、言葉を変えよう。
自宅で作るラーメンは、まあ悪くはないかもしれない。
しかしどうあがいても、店で提供されるあのガッツリした味わいには遠く及ばないのだ。
ラーメンにあまりこだわらない高齢者や、
健康と節約を大事にする家庭派主婦・主夫にとってはそこまで問題ではないかもしれないが、ラーメン愛好家にとっては、家ラーメンは正直物足りないことが多い。
総じてぼやーっとした味が多く、具材を充実させようとすると骨が折れる。
手間がかかる割に、微妙さが拭えない。
そんな残念なポジションであることは、認めざるをえないのが現状だ。
■店のラーメンと何が違うのか?
では家のラーメンと店のラーメン、何がそんなに違うのだろうか。
店で食べるという雰囲気、活気。
それなりの値段に対価を払うことによる「旨いはず」という暗示効果。
調理や片付けを気にせず、ただ食って帰れる気楽さ。
色々考えられる。
当然、こだわりの麺とスープをこだわりの茹で加減と温度、スピードで提供できるプロの技。
店だから実現できる、やみつき具材トッピングやオプション。
選べる多彩なメニュー。
そういった点でも店側にアドバンテージがある。
こう考えれば自炊ラーメンは外食ラーメンに白旗を振るしかない、そんなムードが濃厚になってくるだろう。
だが実は、店のラーメンといっても元のスープは大差ないところが多い。ただ、そこに秘密の調味料や具材を加えることで差別化し、特徴を出していることが分かっている。
つまり少しの裏技で家ラーメンを劇的に旨くできる可能性があるのだった。
■家ラーメンを生まれ変わらせる裏技1〜具材〜
さて、では家で作るラーメンをどのようにアレンジすれば理想の味に近づくことができるのか、ご紹介する(とくに味の記載がない「ラーメン」は醤油ラーメンを指す)。
まず具材について。
ラーメンと言えばチャーシューや味付き煮玉子が人気のトッピングだ。
これらはスーパーのラーメンコーナーにも並んでいるが、買ってはいけない。
特にチャーシューは、安っぽいハムの親戚のような甘い味がつき、食べると逆に悲哀を感じる地雷アイテムだ。
メンマは買っていいが、パック入りのチャーシューは避ける。これがガッカリ家ラーメンを回避する第一歩だ。
では代わりに何を乗せるべきか。それは豚バラ煮だ。
総菜コーナーに角煮等があればそれを買い、表面をさっと洗った後スライスしてトッピングする。
もし総菜コーナーになければバラ肉を買い、スライスし醤油味のラーメンスープで茹でれば手軽なバラチャーシューの出来上がりだ。バラは脂身が手軽にガッツリ感を与えてくれるため、他の部位よりも断然おすすめできる。
勿論、バラでない肉でしっかり自作チャーシューにこだわるのも、余裕があるマニアにはおすすめだ。
煮玉子はレトルトでも何とかなる味のものが多いが高くつく。店でトッピングにするのと変わらない値段なのに、そこまで旨くはない。ではどうするか。
既製品を買う代わりに、自作をするのが最強だ。
卵を1パック買って一度に茹で、まとめて醤油ベースの液体に漬け込めば、味玉食べ放題が驚きのコスパで実現可能だ。
物にもよるが、既製品の5分の1以下の値段で食べられる。勿論、茹で加減や味は自分好みに調整できる上、作りたてを食べられるので味も保証付きだ。
初心者は、難しく考えず、めんつゆの素にドボリと浸せば問題ない。
ラーメンだけでなく、おかずに、おやつに、ツマミに活躍できる味玉は素晴らしい味方だ。
野菜については、もやしが安く手軽で最高だ。風味と彩りには、ネギが一本あれば十分。
■家ラーメンを生まれ変わらせる裏技2〜スープとオプション〜
さて、ラーメンの命ともいえるスープ。これが家ラーメンと店ラーメンを分ける正念場だ。
まず基本的な理解として、生ラーメンに添付されているスープは「はっきりしない味」だという認識が必要だ。
はっきりしないスープには、どれだけ歯ごたえよく茹で上がった麺も会心の具材も泣いてしまう。
その味をはっきりさせるための味方、それは
「香味野菜」「香辛料」「出汁」の3つだ。
好みに合わせて、以下のいずれかをラーメンスープに加えて煮立てる。それだけではっきりと旨くなる。
・ニンニク
・ショウガ
・鳥や魚介系出汁
最も手軽なのは、ニンニクやショウガ等が混合されている香味ペースト。これを適量混ぜれば、もうスーパーのラーメンに落胆することもなくなる。
中華風アレンジをするなら、
・花椒入りラー油
・八角
・五香粉
・中華だしの素
なども印象的な味わいになる。
味噌には反則とも言えるバターを浮かべれば、満足感は折り紙付きだ。
塩味のスープであれば、具を兼ねて冷凍シーフードミックスを入れると手軽に風味が加わる。
豚骨には、刻み干し椎茸を加え、トッピングには紅ショウガ。
これらを適量加えることによって、スープの旨さは生ラーメンを限界を飛び越える。
■家ラーメンを生まれ変わらせる裏技3〜麺〜
最後に麺だが、茹で方の一工夫で食感が変わる。
茹でる際のポイントは以下の通りだ。
・麺が「泳ぐ」ぐらいのたっぷりの湯
・沸騰してから、軽くほぐした麺を入れる
・気持ち「固め」に茹でる
これにより、歯ごたえを感じられる麺が茹で上がる。
■自在にラーメンライフをエンジョイ
以上、自宅で作る生ラーメンの裏技をご紹介した。
ラーメンの食べすぎで金欠気味になったことがあるラーメンマニアのあなた、コロナウイルスで自粛が要請され外出が難しいあなた。
是非これらの裏技にトライし、誰にも気兼ねなく心行くまでラーメンに溺れていただきたい。
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