アメリカ政府、もしくはアメリカ軍とUFOとの噂には事欠かない。
そのなかでも、最大の焦点となってきたのが「エリア51」の存在である。荒涼としたネバダ砂漠に位置していると「考えられてきた」が、アメリカ政府が公式にその存在を認めたのは2013年のことである。
しかし、以前からその秘密を探ろうとその場所に近付いただけで、警備の兵士によりきつい警告を受けるような区画であり、そのことが逆に「エリア51」の重要性を示していたのだ。
グルーム・レイク空軍基地
ネバダ州ラスベガスの北北西、約200kmに位置するエリア51の正式名称は、「グルーム・レイク空軍基地」という。
乾燥湖であるグルーム・レイクの南西にあり、総面積では日本の新潟県とほぼ同じ広さの「ネリス射撃場」の一部となっている。しかも、次の地図を見てもらいたい。
[※エリア51の地図]
グレーの「Nellis Air Force Range(ネリス基地官制空域)」の中央にピンクの「Nevada Test Site(ネバダ試験場)」があり、さらにこの広大な空軍管理エリアの中央にエリア51は存在している。しかも、周囲は山々に囲まれており、車だと辿り着くことさえ難しい。
こうした立地のためか、昔からエリア51は異星人やUFOとの接触、研究施設であると噂されてきた。アメリカ軍が墜落したUFOを回収した「ロズウェル事件」との関係や、グレイと呼ばれている宇宙人と極秘のコンタクトをとっているのではないか、などなど挙げればきりがない。
映画「インディペンデンス・デイ」でもエリア51でUFOの研究を行っていたという設定になったほどだ。
高度な機密保持体制
【※Google Earthより。エリア51。中央下が基地施設、右上に滑走路と白いグルーム・レイクが広がる】
その情報が公開されたのは、オバマ政権のときである。
なぜ、そのタイミングだったのか、なぜ、今まで情報公開されなかったのかについては十分な説明はされていないが、政府は「冷戦時代に使用されていた空軍基地である」という。確かに、エリア51では、高高度偵察機U-2やSR-71、初のステルス戦闘機となったF-177など、機密度の高い航空機の試験飛行の基地として使用されてきた。さらにはソ連など東側の航空機もわずかながら運び込まれて、分析されたりしていたことは有名である。
しかも、周辺空域は同じアメリカ空軍機であっても飛行禁止区域になっていて、少しでもこの空域に入ってしまうと、直ちに離脱を求められるほどであった。
そのような事情からか、この基地の存在を知る大半の民間人は「UFOや異星人の存在などナンセンスだが、ステルス機の試験が行われているのならば納得できる」といった認識を持っている。しかし、一方で異星人コンタクト説が根強く残っているのも事実であり、様々な憶測が流れてきた。
エリア51 様々な陰謀説
1947年、ニューメキシコ州のロズウェルでUFOが墜落し、それを米軍が回収、エリア51に運び込み、異星人の遺体と共に研究が行われたという噂は非常に有名だ。
【※ロズウェル事件墜落現場のCGによる復元】
また、FBIは完全に否定しているが、エリア51は、異星人との接触や交渉のために集められたアメリカの有力者12人からなる「マジェスティック12(MJ-12)」の本拠地でもあるという。MJ-12の設立も1947年といわれており、アメリカが戦後になって異星人の存在を意識し始めた裏付けともいえるだろう。
他にも、地下には大陸横断システム(乗り物なのかは不明)あるといわれたり、すでに完成された量子テレポーテーション技術が導入され、人間を瞬間移動させるための実験が行われているなど、どれも「トンデモ話」ばかりであった。
ここであえて「あった」と過去形で書いたのには理由がある。最近になり、我々も目にすることが出来る「空軍基地ではありえない建造物」が発見されたのだ。
米軍施設内のピラミッド
Google Earthにより確認されたのは、どう見ても人工物としか思えない「ピラミッド」であった。
荒野のなかに区画整理された地域があり、そこにハッキリと三角錐のピラミッドが見て取れる。このエリアは300m×150mほどの広さがあり、左にピラミッド、中央には左に向かって下るスロープ状の出入り口のようなものが見える。
【※Google Earthより。エリア51のピラミッド】
ピラミッドの底辺の一辺は約45mあり、その頂上はエジプトの大ピラミッドと異なり平らになっているのだ。
ピラミッドの大きさから察するに、ヘリコプターくらいならば着陸できる広さである。ちなみに、この場所はエリア51の基地エリアから南西に約30kmほど離れた場所にあり、普通は気付かれることはない。
以前からピラミッドやピラミッドの形状は、異星人やスピリチュアル・パワーとの関連性が絶えず噂されてきた。そして、遂にこのピラミッドの正体を突き止めた人物が現れたのだ。
ネットの力が真実を暴く
イギリスのハッカーで2002年にアメリカの政府ネットワークに侵入した罪で逮捕された「ゲイリー・マッキノン」である。
彼は、釈放後のインタビューで、人工衛星が撮影した写真に写りこんだUFOをデジタル処理でNASAが消していることを暴露して話題となった。そのマッキノンがエリア51のピラミッドについても語っている。
このピラミッドは異星人の使節を迎え入れるために建設され、それを知るのはごく一部の軍人と研究者だけであり、彼らの氏名も分かっていること。さらにここでは、異星人の高度な技術の提供が行われ、今後の共存についての会合まで行われたというのである。
古代のアトランティス文明では、ピラミッドのエネルギーを利用していたという説もあり、やはりピラミッドと異星人は切り離せないようだ。事実、高度な機密保持を求められる軍事施設内にピラミッドがあること自体、どうしても説明がつかない。
今後も、Google Earthやハッキングのように、インターネットの力で真相の一部が明らかにされてゆくのは間違いないだろう。
最後に
アメリカは情報操作や統制が得意だ。エリア51で行われている研究のなかには、大統領でさえ知らないものもあるという。
そして、我々一般人が「異星人コンタクト説」の噂をすることは、アメリカにとっては好都合かもしれない。オカルトを唱えれば唱えるほど、多くの人々は作り話だと思ってしまう。木を隠すなら森の中というではないか。今回の情報漏洩も、そうした目的で意図的に行われたものと考えれば納得できるのだ。
ちなみに、普段は近付いただけで警備の兵士に発砲される危険があるエリア51の一部を、超望遠レンズによって撮影に成功した動画がある。
ティム・ドイルとトレーシー・ドイルというエイリアン・ハンターが捉えた様子もぜひ見ていただきたい。
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