行ってみた

JINS(ジンズ)の超低コストでオシャレな内装にビックリした話【メガネチェーン店】

JINS(ジンズ)といえば、オシャレで機能的、なおかつ安いメガネの販売店として、近年大きくシェアを伸ばしている企業だ。

1987年に創業者の田中仁が群馬県前橋市で服飾雑貨製造卸のジンプロダクツを起業。

以降、企業形態を変えながらメガネチェーン店として売上を伸ばし、2016年時点で国内307店舗、中国、アメリカ、台湾などに海外進出をし、2018年には全世界で500店舗を達成。

新たな販売手法で「メガネ業界のユニクロ」と呼ばれ、メガネ業界に革命を起こした企業だ。

JINS (ジンズ)に行って驚いた

筆者は本日、群馬県高崎市のイオンモールにあるJINSに、妻の新しいメガネの購入のために付き添いで足を運んだ。

ちなみにこのイオンモール高崎内のJINSは、最近同じイオンモール内で移転をしたばかりで、以前とは違う場所にあった。

JINS

イオンモール高崎のJINS ※本人撮影(以下同様)

以前の店舗よりも広くなっており、内装も一新され、様々な種類のメガネがズラーっと並んでいる。

JINSならではのスペースを広くとったオシャレな空間で、店内にも気軽に入りやすい。

妻がメガネを選んでいる間に、筆者も店内を色々と見てまわる。

そして少し疲れてきたので、店内の腰掛けスペースに座ろうとしたのだが・・

JINS(ジンズ)の超低コストでオシャレな内装に思わず脱帽した話

 

「あれ?これってただの木のボードじゃね?」

 

そうなのだ。よくよく見てみるとなんの変哲もない木のボードが、ただ斜めに重ねられているだけなのだ。

美しく重ねられたデザインチックなオブジェクトになっていたので、店内に入ってもしばらく気がつかなかった。

低コストすぎる内装

この「ただ木のボードを並べただけ」の状態にまず驚いたのだが、よくよく店内の内装を見てみるとさらに驚きの連続だった。

JINS

これは店内の壁なのだが、壁も内装のボードが剥き出しのまま。

申し訳程度にコンパネが一枚置いてあるだけである。

そして床を見てみると

JINS

コンクリート剥き出しのまま。。

おまけに

「土建屋がけがいた寸法線も剥き出しのまま」

なのである。

近年流行りの低予算建築デザイン「コンクリート打ちっぱなし」でも、さすがに職人の「けがき線」剥き出しというのは見たことがない。

しかも一流企業の店舗でである。

JINS

店内の柱も同様。

「燃えない建材 吉野石膏 不燃タイガーボード」

という、建材と製作会社の名前が丁寧にわかる内装デザインとなっている。

アイデアを思いついたとはいえ、実際にここまで踏み切れるのはかなり凄いのではないかと筆者は驚いた。

さらによくよく見てみると照明も

「ちょうちんコードで、ただなんとなく電球ぶら下げてるだけ」

元々あったであろう天井の照明に、提灯コードでパーティーのように電球を並べただけなのである。

でも写真のとおり、店内は見事にJINSらしいオシャレな雰囲気なのである。

筆者も店に入ってしばらくは気づかなかったし、妻も私に言われるまでは全然気づかなかったのである。

機能性とコスパの良さにも驚き

極限まで低コストのオシャレデザインだけかと思いきや、なんと・・・

「引き出しがきちんと作られている!!」

これにも驚いた。

ただボードを重ねただけではなく、途中に木材を挟み込んで収納スペースまで作っているのだ。

しかもこれはその気になれば、板を挟むだけで「引き出し」はもっと増やすこともできる。

高さの調整や配置、デザインの変更も簡単。

この極限までの低コスト、高いデザイン性、機能性を兼ね備えたセンスには心底驚いた。

さらに後に移転や店仕舞いをする際にも、ボードをただ運べばいいだけなので時間もコストも手間もかからない。

職人に頼まず店のスタッフだけでも撤収は可能なのである。

JINSが安価で良いメガネを販売できる理由

メガネを注文し終わった妻の第一声

「やす~い」

妻は近視と乱視、さらに斜視という状態。

メガネの処方箋が複雑で今まではいつも3万ほどかかっていたそうだが、今回全部作り直してなんとたったの

11000円

驚きの金額である。

今までJINSがなぜ安いかについては深く考えたことはなかったが、今回のこの内装を見てその理由が見えた気がした。

このボードのアイデアをたとえ誰かが思いついたとしても、実際にそれを企業内で企画し行動に移すのは難しいと思うし、いざやってみてもセンスが悪いと失敗する可能性の方が高そうである。

良いアイデアを生み出し、それを実行させ、さらに成功させる、というのは思ってる以上にハードルが高い。

社長自ら指揮したのか、他の担当者が指揮したのか、創業者の地元で本社のすぐそばの店舗なので融通がきくのかは不明だが、組織の縦の風通しは良さそうである。

今回の内装デザインはあくまでこの5月に移転したばかりの「JINSイオンモール高崎店」の話であり、他の店舗は普通の内装のようだが、今回のコロナ騒ぎによって予算的にのっぴきならない事情でもあったのかもしれない。

いずれにせよ、今回の高崎店の移転リニューアルでJINSの底力を垣間見た気がした。

 

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草の実堂編集部

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