政治,経済

政治家女子48党(旧NHK党)仲間割れについて解説 「立花氏vs黒川氏」 〜大津綾香党首は連絡取れず

政治家女子48党(旧NHK党)が現在、内部分裂状態となっている。

29日に行われた緊急会議ライブ配信では、前党首の立花孝志氏(55)が政治家女子48党の事務局長を辞任することを発表し、現党首の大津綾香氏(30)は党首を辞任することを表明。同党幹事長の黒川敦彦氏(44)は幹事長解任とされ(※27日)、今後の党首は同党の参議院議員・齊藤健一郎氏が引き継ぐ、という形で一旦決着がついた。

とはいえ大津綾香氏は3月8日に新党首として発表されたばかりであり、黒川氏も立花氏と政治思想は異なるとはいえ「諸派党構想」で団結し、これまでの関係は良好であった。

政治家女子48党(旧NHK党)に一体何が起こっているのか? わかりやすく解説する。

立花氏の主張 「取り付け騒ぎ」

立花氏によると複数の出資者から返金を求められ「取り付け騒ぎ」になっているという。

同党は333人の個人から11億円ほどの負債を抱えており、今後の政党助成金を活用しての返済予定だったが、急遽複数人から返金を求められた。
なぜ突然出資者たちから返金を求められたのか?

立花氏によると、黒川氏と大津党首が24日に発表した「政治資金パーティーの開催」に対しての反発が原因だという。同党は以前から「政治資金パーティー」は行わないと明言しており、支援者たちからは「詐欺行為である」との声が上がっていた。

立花氏は黒川氏の母体団体である「つばさの党」で政治資金パーティーを行うことは許可していたが、黒川氏と大津党首が共に発表したことにより、あたかも政治家女子48党主催に見えることを問題とした。さらにその政治資金パーティーの中身についても問題視し、普通のパーティーとして開催するように命令したという。

そしてもう一つの大きな問題は、党の口座残高が2400万円しかないということである。

この状態で複数人の出資者から返金を求められたため「取り付け騒ぎ」となることを危惧し、一刻も早く出資者たちからの信用を取り戻すために、27日、大津氏に対して党首の座を自身に戻すように話した。またこれは現在党首である大津氏を大きな責任から守るための方策としている。

大津氏は代表を降りることに同意し、28日未明にラインにて「明日紙用意します」と立花氏に報告。立花氏は「明日でも明後日でもよろしく」と返信したが、その後大津氏は「私の弁護士の予定で金か土曜になりそうなんですが大丈夫ですか?」と数日かかることを立花氏に返信。

しかし立花氏は29日の会議をリミットと考えていたようで、このたった数日のズレが大きな亀裂を生んだ。

 

29日の緊急会議ライブ配信にて、立花氏は大津党首の動きの遅さを激しく批判すると共に、自身の事務局長辞任を発表したのである。

この会議には途中から黒川氏も参入し、賛否両論の大荒れの会議となった。

党の支持者内でも意見が割れ、大津氏の決断の遅さや未熟さなどを批判する声や、立花氏の性急さやパワハラ的圧力を批判する声などが上がった。

大津党首は涙しながら現在の自身の状況やこれまでの経緯、弁護士を入れた理由などを訴え、黒川氏は主に大津党首を庇う形で討論を行った。

前述した通り、この日の会議は立花氏の事務局長辞任、大津党首の辞任、黒川氏の幹事長解任、次期党首は齊藤健一郎氏が引き継ぐ、という形で一旦決着がついた。

大津党首は未だ辞任せず。連絡も取れず

29日の会議で大津党首は涙ながらに「すぐに辞任する」と表明したが、現時点では未だ動きを見せていない。それどころか現在連絡も取れない状況であるという。

大津党首は30日、立花氏とのラインのスクショをTwitterにて公開。

ころころ言うことが変わる立花氏に不信感を抱いているようで「もう話すことはありません」としている。黒川氏に対しても距離を置く考えのようだ。

現在の動向は不明である。

黒川氏の主張

30日、黒川氏は立花氏を批判する動画を公開。

まず政治資金パーティーについては元々つばさの党主催でやるという方向であり、立花氏からも合意を得ていたと説明。

立花氏が批判しているパーティーの中身のスクショ(亀甲縛り10万円など)については、あくまでブレストの中で誰かがちょっとふざけて出した案が切り取られたもので、自身が発案したわけでもなければ、その案が採用されたわけでもない。立花氏による悪質な印象操作としている。

大津党首が共にパーティーの発表をした件については「政治家女子48党の多くの女性たちは活動資金を自腹で払っており、大津党首も彼女たちを助けたいという思いがあった」と説明。党の支持者たちから批判の声もあったが賛同の声もあったという。

また立花氏が「取り付け騒ぎ」をあたかも政治資金パーティーがきっかけのように話していることも批判。出資者からの明確な理由の証言がないことや、ガーシー氏の件、立花氏が有罪となった件も大きな要因としている。

27日には立花氏に「つばさの党は邪魔だ」とはっきり言われたという。幸福の科学や創価学会などの宗教団体にデモを行う黒川氏が、今後の立花氏のビジョンの弊害になってきていた可能性はある。

黒川氏が最も憤ったことは、立花氏の「今回の選挙は負けても良い」という発言だという。

それは政治家女子48党の女性たちを「使い捨て」扱いすることであり、人を切り捨てるかのように見える立花氏に宣戦布告する形となった。

他には、立花氏の娘へ毎月20万円送っていたことや、司法書士への報酬にも疑問を呈している。

立花氏の主張(再)

31日未明、今度は立花氏が黒川氏を批判する動画を公開。

まず大津氏に対して、29日の会議の件や性急な決断を求めたことを謝罪。転じて軟化した対応を見せている。

「取り付け騒ぎ」に関しても、自身が出資者に説明して回ることや金主などの紹介、助成金を活用した返済計画など早急ではなくなったことを説明した。

しかし黒川氏に対しては、民事であるが1億円の借金があることやお金に汚い人物だと批判。一時は黒川氏に月130万払うことを約束したが大きく減額する必要性があることも主張した。

「取り付け騒ぎ」に関しては、大津さんを一刻も早く救うため、黒川氏の月130万を消すためだったという旨の説明もしている。

黒川氏に関しても批判はしつつも、「これ以上揉めてても良くないので、もう一度話し合いましょう」と呼びかけている。

鍵は大津党首が握る

立花氏も黒川氏も、現在党首であり権限がある大津氏に動きがない限りは、行き詰まりの状態となっている。

今後の政治家女子48党は、大津氏が鍵を握っているようだ。

 

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