有馬記念(3歳以上オープン 国際・指定 定量 2500m芝・右)は、日本中央競馬会(JRA)が中山競馬場で毎年12月最終週に施行する重賞競走(GⅠ)である。普段は馬券を買わないが「このレースだけは買う」人は多い。
この記事は前回の昭和編に引き続き、平成から令和のレースを一言エピソードで振り返る。
令和2年、第65回にはどのようなドラマが待ち受けているのだろうか。
【平成一桁】
第34回(1989年)
ファン投票1位:オグリキャップ(牡4)5着
優勝馬:イナリワン(牡5)
騎手:柴田政人
オグリキャップとスーパークリークの二強を交わし、宝塚記念との春秋グランプリ制覇を果たす。
第35回(1990年)
ファン投票1位:オグリキャップ(牡5)1着
優勝馬:オグリキャップ(牡5)
騎手:武豊
芦毛の怪物オグリキャップの引退レース。解説の大川慶次郎が実況の隣で「ライアン!ライアン!」と叫んだ。
第36回(1991年)
ファン投票1位:メジロマックイーン(牡4)2着
優勝馬:ダイユウサク(牡6)
騎手:熊沢重文
「これはびっくりダイユウサク」単勝払戻金が有馬史上最高の13,790円
第37回(1992年)
ファン投票1位:トウカイテイオー(牡4)11着
優勝馬:メジロパーマー(牡5)
騎手:山田泰誠
16頭中15番人気の逃げ切り勝ち。馬番連勝31,500円は有馬史上最高。
第38回(1993年)
ファン投票1位:ビワハヤヒデ(牡3)2着
優勝馬:トウカイテイオー(牡5)
騎手:田原成貴
奇跡の復活。左橈骨剥離骨折のため364日ぶりのレースで優勝した。第29回・第30回シンボリルドルフと父子制覇を果たす。
第39回(1994年)
ファン投票1位:ナリタブライアン(牡3)1着
優勝馬:ナリタブライアン(牡3)
騎手:南井克巳
三冠馬。古馬たちを3馬身引き離して圧勝する。
第40回(1995年)
ファン投票1位:ヒシアマゾン(牝4)5着
優勝馬:マヤノトップガン(牡3)
騎手:南井克巳
田原成貴騎手の「十字を切って投げキッス」が馬より目立った逃げ切り勝ち。
第41回(1996年)
ファン投票1位:マヤノトップガン(牡4)7着
優勝馬:サクラローレル(牡5)
騎手:横山典弘
翌年勇退する境勝太郎調教師に有馬記念初勝利をプレゼント。この年の勝馬投票券の売上が世界の競馬史上最高額となる。
第42回(1997年)
ファン投票1位:エアグルーヴ(牝4)3着
優勝馬:シルクジャスティス(牡3)
騎手:藤田伸二
最初で唯一の重賞制覇が有馬記念。ファンファーレが一部の間で「伝説」と呼ばれる。
【平成10年代】
第43回(1998年)
ファン投票1位:エアグルーヴ(牝5)5着
優勝馬:グラスワンダー(牡3)
騎手:的場均
故障と「早熟説」を覆して堂々の優勝。外国産馬初の有馬記念制覇
第44回(1999年)
ファン投票1位:スペシャルウィーク(牡4)2着
優勝馬:グラスワンダー(牡4)
騎手:的場均
スペシャルウィークとの着差は4cmのハナ差。宝塚記念と合わせて春秋グランプリ3連覇を達成する。
第45回(2000年)
ファン投票1位:テイエムオペラオー(牡4)1着
優勝馬:テイエムオペラオー(牡4)
騎手:和田竜二
この年無敗のGI5勝を果たす。
第46回(2001年)
ファン投票1位:テイエムオペラオー(牡5)5着
優勝馬:マンハッタンカフェ(牡3)
騎手:蛯名正義
2着に入ったアメリカンボスと合わせて「米国同時多発テロ」のサイン馬券と話題になる。
第47回(2002年)
ファン投票1位:ナリタトップロード(牡6)4着
優勝馬:シンボリクリスエス(牡3)
騎手:O.ペリエ
オリビエ・ペリエ騎手は有馬記念の外国人騎手初制覇。
第48回(2003年)
ファン投票1位:シンボリクリスエス(牡4)1着
優勝馬:シンボリクリスエス(牡4)
騎手:O.ペリエ
引退レースを史上4頭目の連覇で飾る。2着との着差9馬身差は有馬記念史上最大
第49回(2004年)
ファン投票1位:ゼンノロブロイ(牡4)1着
優勝馬:ゼンノロブロイ(牡4)
騎手:O.ペリエ
秋の古馬中距離GIを3つとも勝ち、オリビエ・ペリエ騎手と藤沢和雄調教師は有馬記念3連覇。
第50回(2005年)
ファン投票1位:ディープインパクト(牡3)2着
優勝馬:ハーツクライ(牡4)
騎手:C.ルメール
無敗の三冠馬ディープインパクトに先着した唯一の日本馬となる
第51回(2006年)
ファン投票1位:ディープインパクト(牡4)1着
優勝馬:ディープインパクト(牡4)
騎手:武豊
第2回ハクチカラに次ぐ単勝1.2倍、単勝支持率70.1%。引退レースは余裕の勝利だった
第52回(2007年)
ファン投票1位:ウオッカ(牝3)11着
優勝馬:マツリダゴッホ(牡4)
騎手:蛯名正義
有馬記念史上最高配当額(馬単69,020円、3連複73,320円、3連単800,880円)の大波乱
【平成20年代】
第53回(2008年)
ファン投票1位:ウオッカ(牝4)不出走
優勝馬:ダイワスカーレット(牝4)
騎手:安藤勝己
第16回トウメイ以来37年ぶり史上4頭目の牝馬の勝利
第54回(2009年)
ファン投票1位:ウオッカ(牝5)不出走
優勝馬:ドリームジャーニー(牡5)
騎手:池添謙一
宝塚記念との春秋グランプリ制覇
第55回(2010年)
ファン投票1位:ブエナビスタ(牝4)2着
優勝馬:ヴィクトワールピサ(牡3)
騎手:M.デムーロ
ファン投票1位で1番人気のブエナビスタをハナ差(2cm)で制する
第56回(2011年)
ファン投票1位:ブエナビスタ(牝5)7着
優勝馬:オルフェーヴル(牡3)
騎手:池添謙一
三冠馬。古馬をねじ伏せて四冠達成。第54回ドリームジャーニーと兄弟制覇は有馬記念史上初。
第57回(2012年)
ファン投票1位:オルフェーヴル(牡4)不出走
優勝馬:ゴールドシップ(牡3)
騎手:内田博幸
芦毛の馬の優勝は第33回オグリキャップ以来2頭目。
第58回(2013年)
ファン投票1位:オルフェーヴル(牡5)1着
優勝馬:オルフェーヴル(牡5)
騎手:池添謙一
引退レースを8馬身差の圧勝で飾る
第59回(2014年)
ファン投票1位:ゴールドシップ(牡5)3着
優勝馬:ジェンティルドンナ(牝5)
騎手:戸崎圭太
三冠牝馬。GI馬が10頭出走する豪華な引退レースだった。
第60回(2015年)
ファン投票1位:ゴールドシップ(牡6)8着
優勝馬:ゴールドアクター(牡4)
騎手:吉田隼人
馬も吉田隼人騎手もGI初勝利
第61回(2016年)
ファン投票1位:キタサンブラック(牡4)2着
優勝馬:サトノダイヤモンド(牡3)
騎手:C.ルメール
1・2・3番人気の真っ向勝負。着順も人気通り。
第62回(2017年)
ファン投票1位:キタサンブラック(牡5)1着
優勝馬:キタサンブラック(牡5)
騎手:武豊
引退レースを危なげない勝利で飾り、馬主の北島三郎と場内のファンの「まつり」の大合唱で締めくくった
【平成30年】
第63回(2018年)
ファン投票1位:レイデオロ(牡4)2着
優勝馬:ブラストワンピース(牡3)
騎手:池添 謙一
馬も大竹正博調教師もGI初勝利
【令和元年】
第64回(2019年)
ファン投票1位:アーモンドアイ(牝4)9着
優勝馬:リスグラシュー(牝5)
騎手:D.レーン
宝塚記念との春秋グランプリ制覇は10頭目、牝馬では初めて。
有馬記念の昭和から令和まで全64回の成績を振り返る【昭和編】
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